スーツは気密性が高いが、弊害も!?
基本的にスーツは魔素に対する防護服である。
ゆえに気密性は高い。
いや、高く無ければスーツ内へ魔素が入り込み、人体へ影響が出る。
そのため、気密性が保持されなければ、意味がないのだが。
だが、このスーツへ使用している鋼材や金属製人工筋肉などは、魔素バッテリーの原液を混ぜ混んである。
この様に金属へ混ぜ込めば、魔素を遮断できるからだ。
この技術が知られる様になり、初めてスーツの研究開発がスタートした経緯がある。
むろん、内部へ直接合金が触れない様になっており、纏う者の居住性は確保されている。
そんな合金なのだが、魔素を遮断するだけでなく、困った性質も。
スーツ内部は外部から隔離されるため、電子機器も稼働するコトが判明している。
そのため、搭乗者へのサポートは万全と言えよう。
だが、外部へのアクセスは遮断してしまうのだ。
そのため通信もだが、密閉空間ゆえ声も届かないし、外部の音も聞こえない。
だが、振動は伝わるらしく、その振動を増幅させて外部へ。
逆に振動を増幅させ、内部へと。
それにより、コミュニケーションは可能にしてある。
だが、糸電話で常時コミュニケーションを取っている様なものだ。
音質がクリアと言う訳にはいかない。
しかも増幅する手間を経ているため、どうしてもタイムラグが発生してしまう。
チトもどかしい。
だが、全く連絡手段がないよりはマシである。
ダンジョン内では火薬類も発火せず、ガソリンなども燃えない。
さらに電子機器も動かないのである。
ただ、スーツ内のみは、電子機器が使用可能だが、先ほどの方法しか手段はない。
つまり近距離としか連絡できないのだ。
ダンジョンでは、だが。
研究施設内では、スピーカーにて声が発っせられ、収音マイクにて声が拾われている。
ゆえにコミュニケーション可能となっていた。
(しかし、凄い施設だよなぁ。
ココ地下なのに、こんなに深くて広いプールが在るなんてさ)
淳少年が、そんなコトを思っていると、浮上の指示が。
プールの底で、指示に従い様々な器具を操作したりしていた。
室長は、ホクホク顔である。
彼が予定していた工程は、既に終わっている。
出来たら嬉しいなぁ〜レベルの実験もだ。
その予定を通り越し、以前から検証したくとも被験者が居らず出来なかった実験が。
探索者達は実験には非協力であり、現状では実験を行えていなかった。
そんな実験を淳少年が楽々と熟して行く。
一般の探索者達では、従来のアタックスーツでも、アソコまで操れないだろう。
淳少年は、最新版アタックスーツの性能を、十全に引き出し稼働させている。
彼がスーツを脱いだ後、スーツのメンテナンス時に取れるデータを、非常に楽しみにしている、室長であった。




