これ、目的区域に着いたらしい。まだ先がっ!?
しばらく経つと、後の扉が開き梓さんが。
彼女が来たので、思わず確認を。
「着いたんじゃなかったんですか?」っと。
すると。
「いや?
着いたとは、一言も告げてないハズだが?」
確かに告げられてはいない。
だが。
「いやいや。
静脈認証と網膜認証を通した先ですよね。
それだけ高いセキュリティを通したのに、目的地じゃないんですか?」
まぁ、最もな意見ではある。
しかし。
「片山さん。
ココは他国では実現していない技術を扱っている場所なのだよ。
当然、その技術を盗もうとする輩も。
ゆえに、備えて備え過ぎと言うコトはないのだ。
それにココはプロテクトスーツの研究開発区域であり、プロテクトスーツの維持管理も行っている。
他の場所では、ココとは違う研究開発がなされているが、そちらの詳細は確認できない。
区域別に管理されており、関わるコトなど無いのでね」
つまりココはプロテクトスーツを研究開発している区域であり、その区域に立ち入ったに過ぎないのだ。
ちなみに、この魔素研究所には、魔素に直接関係ない研究も行われている。
まぁ、全てがダンジョン由来の研究だが。
最近では、ダンジョンにて滅んだ文明の遺跡が見付かっており、その文明の言語や風習に文化が、分かりそうな代物も。
それらを解析し解読なども。
他には、ダンジョンに生える植物や、生息する生き物の研究も。
ただ、それらは生きた侭で持ち出すコトはできない。
魔素が薄い場所では生きられないみたいなのだ。
まぁ、その様に諸々の研究施設が区域別に存在しており、それぞれが、独立管理されている。
そんな区域への立ち入りは、厳密に管理されており、そのため認証検査が厳しくなっているのだ。
本来ならば、そんな場所へ部外者を招き入れるコトはない。
だが、魔素適合者の適合状態を調べるには、現在ではプロテクトスーツに頼るしかないのが、実情である。
このプロテクトスーツだが、高機密扱いであり、ダンジョン潜入以外での持ち出しは、禁止されている。
そのため、魔素適合者を招き、施設内にて検査するコトになったのである。
さて、区域へ侵入するための前室を抜けた淳達は、再び廊下を歩む。
幾つもの扉があったが、ソレらはスルーだ。
まぁ、スーツの素材や機能に関する研究や、スーツの改良や耐久テストなど、様々な研究開発を行っているが、スーツの完成品は存在しない部屋だ。
スルーするのも、当然であろう。
そして、目的の部屋の前へと。
前室へ入ったのと同様に、静脈認証を行う。
ただし、認証システムを起動させるには、入室権限を持った者の指紋認証が。
(どんだけやねん!)
内心、突っ込む淳少年であった。




