帰宅したみたいですね、お疲れ様です。
自宅にて淳が母親へと。
「今日は散々だったよ」などと。
「なんか喫茶店に、お客さんが押し寄せたみたいね」
「あ、知ってるんだ」
どうやら、淳の母は知っていたみたいだ。
「お客さんが、教えてくれたわ。
騒ぎになってたから、帰りに寄ってみるって」
「だから、野次馬学生が帰っても、客が減らなかったのか!」
淳からしたら、良い迷惑である。
この地域へ住まう者でも、外の食材を好むものはいる。
だが、世帯主が外部へ働きに出ている様な、裕福な家庭は、だが。
そんな家の者は、地域内食材が使用される料理は避けている。
むろん、魔素汚染されているからだ。
とは言え、先祖代々住まう家の場合、地域から引っ越さず住み続けている場合が。
まぁ、そんな富裕層も居る訳だ。
で、今日に限り、そんな家庭の者も。
実はコレ、自殺行為に近い。
何故ならば、魔素に慣れていないため、地域食材がフンダンニ使われた料理は、魔素濃度が高く、その様な者には毒料理となるからだ。
だが、全く適合して無い訳ではない。
そうであるならば、この地域へ立ち入るコトすら出来ないので。
つまり、濃度が低ければ食べれたりする。
ただ、地域外食材の割合が増えるコトとなり、値段は上がるが。
とは言え、地域外で食べるよりは安い。
で、そんな富裕層も来たため、外部職場が足りなくなる自体が。
っと言うか、料理の美味さに、次々と追加注文を。
マスターの奥さんが、急遽外部産食材の買い出しに出たくらいだ。
まぁ、魔素含有量が多いほど、料理の旨味は増す。
身体に適した量ならば、だが。
そんな料理は、淳にしか作れない。
逆に言うと、淳には、作れてしまう。
そう。
産まれて初めて、そんな料理を食べたのだ。
感激しないハズがない。
しかも、魔素適合率が低い者が食べると、適合率が上がる。
すると、さらに淳の料理が美味くなる。
何故ならば、次に作る料理は、料理を食べ適合率が爆上がりした肉体に合わせ、魔素濃度を上げるからだ。
含まれる魔素が増えると、劇的に旨みが増す。
さらに美味くなる訳だ。
どこかのCMではないが、止められない、止まらない、で、ある。
店としては、過去最大の売り上げとなったみたいだ。
とは言え、調理している淳には堪ったものではなかった。
「ちぇっ。
俺、雇われてねーのに」
思わず愚痴が。
「あら、お小遣いを頂いてたわよね?」
「そりゃ、売り上げの一割貰えてるけどさ」
淳少年は気付いていないが、売り上げの一割は結構な額である。
まぁ、自宅で家賃なし、家族経営にて人件費別、電気代は魔素発電にて、ほぼ無料、水道も地下水汲み上げである。
経費がカナリ抑えられているため、純利益が高い喫茶店だったりするのだが。




