自宅に帰り着いたのだが、忙しい男だなぁ。
淳が作っている料理だが、夕食以外にも明日の朝食と昼の弁当に対する下拵えも行っている。
そのため、持ち帰る食材が多かったと言えよう。
とは言え、淳が食べる量が、普通ではないためとも言えるが。
淳の肉体は、祖父母四人と両親二人が蓄積した魔素と、ソレに適応した遺伝子にて改変している。
その素養にて魔素適合した肉体は、魔素たるピコマシーンの確変に耐えられる素体へと。
なれば、ピコマシーンが放っておくハズもない。
フェムトマシーンやアトマシーンまでを駆使し、肉体改変を。
そんな状態であるため、エネルギーや素材が必要となるのだ。
つまり、淳が暴食気味に食すのは、ピコマシーンの影響と言えよう。
そんな淳が作る夕食はパスタ。
フェットチーネのカルボナーラである。
母親がパスタ好きなのと、マスターがデュラムセモリナ粉を仕入れており、分けてくれたためだ。
この地域でも作られているが、むろん魔素汚染されている。
そのため外部の粉と混ぜる必要があるのだ。
まぁ、淳のは地域産100%だが。
卵やバターに生クリームやチーズなどなど。
外部産と混ぜながら母親のパスタを仕上げる。
自分のは後だ。
っか、調理しつつ、隙を見付けて食べるようである。
「アツちゃんも、座って食べたら?」
そう母親が勧めるのだが。
「ごめん!
角煮が追加で入ったからさ、余裕ないわ。
しかし、相変わらず多貞さんの卵、ウメぇーなぁ」
まぁ、魔素80%以上の毒卵なのだが、味だけは頗る良いので。
他の食材もだ。
ただ、淳以外が食べると、間違いなく死ぬ毒料理になるため、外の食材と合わせる必要がる。
角煮も外から持ち込んだ豚肉を混ぜている。
時間が無いため圧力鍋を使用するのだが、それでも出来上がりまでの時間がおかしい。
普通の三分の一未満にて出来上がっている。
コレは、喫茶店用に作ったスイーツもだ。
まぁ、淳宅には、家庭に似付かわない電子オープンが完備されているのだが。
コレはマスターからの寄贈品である。
っか、店の商品券を用意させているのだ。
当然だと言えよう。
まぁ、焼き菓子にしろ、角煮にしろ、調理費として謝礼が支払われてはいる。
謝礼である。
ゆえに、帳簿には乗らない。
つまり、報酬扱いになっておらず、税務署にも知られない報酬となる。
まぁ、この魔素漂う地域に、税務署の役人は来ないが。
例え正義感に駆られ乗り込んでも、得るモノはない。
それどころか、淳の敵としてピコマシーンにより、葬り去られるであろう。
ある意味、無法地帯だったりするのだ。




