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萌えボイスと呼ばないで  作者: 零堵
~一学期編~
20/86

~第十九話~

次の日になって僕は、目覚まし時計のセットした時刻に起きた。

起きて、部屋の窓を開けてみると、朝日が目にしみて、結構暑く感じてしまった。部屋から出て、洗面所に向かい、顔を洗って、身だしなみを整える。

今日は、寝癖はついていなく、けど、髪が伸びて来たので、ロングヘアーの女の子に見えてしまっていた。やっぱり……髪を切った方がいいのかな……と思っていると

「あら、聖ちゃん、髪伸びてきたわね?」

そう言って来たのは、僕とそっくりの人物、母親の朱莉あかり母さんだった。僕は、母さんに

「やっぱり、髪切ったほうがいい?」

と聞くと

「いや、似合ってるのに何で切ろうとするの? そうだわ」

そう言って、母さんは移動した後、洗面所に戻ってきた。

「聖ちゃん、じっとしててね?」

「え? う、うん」

母さんにそう言われたので、じっとしていると、母さんが髪を触ってきて、何かで縛ってきた。

「はい、これで、OK」

そう言って手を離してきたので、鏡を見てみると、ポニーテール姿の、僕が、そこに写っていた。

黒色のヘアゴムで纏めたらしく、髪の色とマッチして、全く目立たなかった。

「母さん……OKって……」

「あら、校則では、この格好は問題じゃないんでしょ?」

「まあ、そうだけど……」

「なら、いいじゃない? 似合ってるわよ?」

もう、母さんに言っても、無駄だと思ったので、僕は、そのままにしといて、リビングにへと向かった。

リビングに向かうと、圭吾けいご父さんが、僕の姿を見て

「お、聖か? 似合ってるなあ~かわいいぞ~」

と言って、抱きついてくる。うん……男子高校生に言う言葉じゃないと思うんだけど……暑苦しいので、父さんを引き離して、朝食を取る事にした。朝食は、目玉焼きにハムサラダ、トーストなので、思いっきり朝の朝食って感じだった。あっという間に食べ終わり、自分の部屋に戻って、制服に着替える。

着替え終わった後、持ち物をチェックし、家を出る事にした。

外の天気は、どんよりと曇っていて、なんか雨が降りそうな天気だったけど

、傘は、まあ……必要じゃないかな? と思ったので、持ち歩くのは、やめにしとく事にした。

通学路を歩いて、通っている高校、山野辺高校にたどり着く。

自分のクラスの中に入ると、なんかクラスメイトの視線が、僕に降り注いだ。

けど、それは一瞬で、すぐに視線を感じなくなり、僕は、一体何だったんだろう? と思いながら、自分の席につく。席について、鞄の中身を机の中に入れてる作業をしていると

「やあ、おはよう」

そう言って来たのは、同じクラスの女子の山本理恵やまもとりえさんだった。

僕はいつもの声で、話しかけてみる事にした。

「おはようございます」

「おや……その声……そうか……普通に話す事にしたんだね?」

「ええ、さすがにいつまでも、ノートで意思疎通は、まずいかな? と思ったので……」

「そうか……ところで……その髪型は、一体どうしたんだい?」

「あ、これですか? 髪が伸びたので、切ろうとしたのですけど、母が嫌だと言って……仕方がないので、こうなったんですけど……何か、問題があるんですか?」

「いや……聖、見た目に関しては、物凄い事になってるぞ?」

「物凄い事……?」

「ボクの口から言う事ではないけどね? 次第にわかると思うけど、じゃあ、ボクは、自分の席に戻るとするよ」

そう言って、理恵さんは、自分の席に戻って行った。物凄い事って何だろう……? と思ったけど、チャイムが鳴ったので、深く考えない事にして、授業を受ける事にした。

授業内容は、黒板の文字をノートに写す作業だけで、先生に当てられると言う事はなく、あっという間に終わって、今日から午前中しかない授業なので、午後の授業は無かった。

授業が終わったので、帰り支度をしていると

「聖、じゃあ、栗谷の家へ行こうか?」

そう言って来たのは、同じクラスの亮太だった。

あ、確かに、昨日、栗谷君の家に遊びに行くと約束したので、僕は、こう言う事にした。

「はい、解りました」

「じゃあ、行こうぜ」

「えっと……そのままの格好でですか?」

「ああ、いちいち着替えに家に帰るの面倒だろ? だから、そのままの格好で、行こうぜ?」

「うん、そうですね、解りました」

「じゃあ、決まりだな? お~い、栗谷」

亮太が、そう言って、栗谷君を呼び止める。

栗谷君は、亮太の声に反応した。

「栗谷? 俺と聖が、お前の家に行くからな?」

「わ、わかった、じゃあ、案内するよ」

なんかちょっと顔が赤かったけど、何でだろう? まあ、いっか……と思い、僕と亮太は栗谷君の家へと、向かう事にした。僕と、亮太は、栗谷君の家へと行く事になったので、いつも通っている通学路とは、違う道を歩き、数十分

「ここが、俺の家だ」

そう言って、たどり着いた場所は、結構大きな一軒家だった。

うん、栗谷君ってお金持ちなのかな……? と思ったけど、これぐらいの家が、普通かも知れないし、かと言って、お金持ち?って聞くのも失礼かな……と思ったので、僕は、あえて聞かない事にした。

栗谷君に案内されて、家の中に入ると、結構広々とした廊下で、階段があるので、そこをあがり、二階の部屋に辿り着いた。

「ここが、俺の部屋だぞ」

そう言って、部屋の中に案内されて、思った事は、結構綺麗な感じの部屋だった。

ポスターとか、飾ってはいないし、そんなに物がごちゃごちゃしていると言う風でもなく、きちんと整理整頓してあった。僕の部屋と比べると、まあ、同じくらいなのかな? と思い、ベットがあったので、その下を何気に見てみると……

本が数冊、乱雑においてあり、これって……亮太も、それに気が付いたらしく

「やっぱ、お前もそうか~」

とか言っていた。

「お前もって、何だよ?」

「いや、そのベットの下にある奴って、あれだろ?」

「いや……い、いいだろ!別に!」

「まあまあ、そう怒るなよ? でも……」

なんか、亮太が、僕の方をじ~っと見て

「こう言うの、聖は持ってなさそうだよな?」

「あ、ああ……それは、なんとなく俺も、そう思う」

なんか、二人にそう言われました。えっと……確かに、持ってはないないけど……僕は、ちょっと気になったので

「えっと……僕も、こういうの持った方がいいと思う?」

「駄目だ!」

「ああ!聖には絶対に似合わん! 絶対に駄目だぞ!」

即答されました。 ちなみに栗谷君が、怒った感じに言ってきたので、ちょっと怖くなってしまった。

「と、とりあえずこれの事はいいだろ? 早速、ゲームしよう?」

「あ、そうだな、聖、一緒にやろうぜ?」

「う、うん」

そう言って、栗谷君が、ゲーム機のセットをはじめた。

セットが終わり、やる事になったのは、SEIKEN#(セイケンシャープ)と言う、格闘ゲームだった。何でも、このSEIKEN#は、前に出たSEIKEN3の続編で、続編なら普通4じゃないかな? と思うけど、何故か#だった。

コントローラーが二つしかなかったので、僕と亮太が、交代交代でやる事にした。

そう言えば……家庭用ゲーム機なんて、僕は持っていなかったので、プレイするのが初めてで、操作方法がよく分からなかったけど、次第になれていき

何とか対戦できるレベルまで、仕上がったので、バトルをする事にした。

何回かバトルして、気が付くと、結構時間がたっていた。

長くお邪魔するとまずいかな? と思ったので、僕は、亮太に

「亮太? そろそろ帰りましょうか?」

と言うと

「あ、そうだな? じゃあ、俺達、帰るよ」

「別にまだいてもいいけどな……ま、二人がそう言うなら」

そう言って、ゲームの電源を切って、玄関まで、出迎えてくれた。

外に出ようとすると、ただいま~と言って、誰か帰ってきた。

「ただいま~って……あれ? 君は」

なんか見た事のある人だった。

僕は、記憶をたどって、思い出す。そうだ、この人、以前、秋葉の町へ行った時、そこの喫茶店「アイライク」で従業員してた人だと思い出した。

確か……名前は、栗谷美鈴くりやみれいさんだった筈、そっか……栗谷君のお姉さんだったのか……この人

「あれ? 姉貴、二人とも、知ってるのか?」

「ええ、知ってるわよ? 確か、秋葉の町であったよね?」

「あ、はい、会いましたね」

「ふ~ん、衛と同じクラスだったの」

「もう二人は家に帰るんだから、呼び止めるなよ? 姉貴」

「そっか……うん、決めたわ」

「姉貴?」

「まあ今はいいわ、じゃあ、さようなら、二人とも」

「さようなら」

「さようならです」

そう言って、僕と亮太は、栗谷君の家を出る事にした。

帰る途中

「なあ、聖……あの人って、栗谷の姉貴だったんだな」

「そうだね、確かに山野辺高校に通ってるって言ってたしね?」

「何か決めたみたいだったけど……何だったんだろうな?」

「さあ……分からないよ」

そう話しながら、僕は、亮太と別れて、家へと戻る事にしたのだった。


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