【09】 若いのにな?
課長「実は、前立腺肥大なんだ」
丹沢「それは、いけませんね」
課長「前立腺の肥大が、
尿道を圧迫しているんだろうな」
丹沢「他には?」
課長「残量感があるんだ」
丹沢「それ『残量感』でなく『残尿感』です」
課長「ははははは、
いいツッコミだな。
そうか、『尿』に詳しいんだな」
丹沢「他には?」
課長「尿もれも」
丹沢「他には?」
課長「切れも悪いな。
丹沢君のツッコミの方がキレがいいね」
丹沢「ありがとうございます。
でもたまたまです」
丹沢はいつまでも自分のモノに
両手をあてがっていた。
課長「そんなところだ。
ところで、丹沢君は、
自分のモノを手で持たないと
モノが持ち上がらないのかい?
若いのにな?」
丹沢「いえ、
モノを手で押さえておかないと、
元気すぎて尿が自分の顔に
かかっちゃうんです」
課長「ははははは。
負けたよ!
ナイスだな。
ははははは」
豪快に笑った。
そして、
課長「やっぱり、君は、
この役所で一番頭がいいな!!!」
◇
その日(金曜日)の夜。
丹沢は仕事を終えて家へ帰ると、
食事と風呂を済ませ
自分の車に乗り込んだ。
そして爽香の住民登録のある
『ハッピーハイツ』へと向かった。
もちろん爽香の部屋に
明かりがつくかどうか確かめるためである。
丹沢は、
『ハッピーハイツ』の前の道路に
自家用車を止めた。
明かりはついていなかった。
丹沢「ダメか。ふーっ」
丹沢が、ため息をもらした。
結局、丹沢は朝までそこにいた。
しかし、爽香の部屋に
明かりがつくことはなかった。
丹沢(彼女『お水関係』って言ってたけれど、
『お水関係』ってことは、
バー、スナック、キャバクラか?
でも、いくら『お水関係』の仕事と言っても
毎日泊まってくるなんてあり得ないしな。
終夜営業の店かな?)
丹沢は、
爽香が転入手続きの時に言った
『(仕事は)水に関係あり』を
てっきり『水商売』だと
思い込んでいたのだった。




