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オッドアイメイド ーノリの軽い神のせいで異世界行ったら最強になりましたー  作者: 月島 愛羅
第三章 白竜。

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メイド、狩りをする。

揺れる馬車の上、シエル・エトワールの「動く狩場」が幕を開ける。

フェリシアが指差す先、木々の合間から巨大な影がいくつも躍り出た。

「うるさいって、静かに集中させて! ――氷属性『フリーズ・アロー』」

私が指先を振るうと、オークの数と正確に一致する氷の矢が空中に形成される。威嚇の叫びを上げる隙すら与えず、放たれた極寒の矢はハイオークたちの眉間を寸分の狂いもなく貫いた。

「よし、フェリシア。鮮度が落ちる前に早く回収して!」

「あぁっ、もう! 分かってるって! ――『サイコキネシス』!」

絶命したハイオークの死骸がフェリシアのスキルでふわりと浮き上がり、目にも止まらぬ速さで馬車へと引き寄せられていく。

「無属性――『ブラッド・アウト』」

それを待ち構えていたアバターが、空中で血抜きを完了させ、そのまま急速冷凍機能付きのアイテムボックスへと丁寧に放り込んだ。

「あ! 次は右前にハイ・ヴォルフの集団や!」

「オッケー。氷属性『フリーズ・アロー』」

「サイコキネシス!」

「……無属性、『ブラッド・アウト』」

流れるような三位一体の作業工程。

手綱を握るおじさんは、引きつった顔で何度も後ろを振り返っている。

「……あのな、俺も長く御者をやってるが、こんなパーティー初めて見たぞ。普通はもっと雑談したりとか、集中するとかあるだろ……。なんだ、その『工場のライン』みたいな戦い方は……」

「おっちゃん、人間みんな個性あるんやししゃあないやろ!」

おじさんの呆れ声に、フェリシアは手際よく魔物を宙に浮かせながら、満面の笑みで答えた。

馬車は一度も速度を落とすことなく、死の森を「豊穣の収穫祭」へと変えながら突き進んでいくのであった——。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

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