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運命の絆  作者: ふじわら
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第12章 参謀伊東甲子太郎

桜は時が止まってるかの様に放心状態だった。


笑笑地蔵に刻まれた文字。

夢の中で坂本が言ってた事が現実に起きてる。


考えても考えても追いつけない脳内の思考回路。


暫くしてゆっくりと立ち上がりフラフラの状態で歩き出す。



諏訪神社は入り口で長い階段を登り本堂に向かう。



桜は階段を降って自宅に帰る。




階段を降りてる最中に数人が階段を登って来た。


遠くて誰かわからない。


だが今の桜には人など気にもしなかった。


階段の半ばで集団とすれ違った。


桜は顔を確認する余裕もない。


だが..


女性の声で桜は呼びかけられる。


「あら桜ちゃんじゃない?」

「あっ本当だ。桜じゃん」


自分の名前を呼ばれて初めて顔を確認する。


「あっキョーにもっさん」


しかもよく見れば、わんわん、麻美、のりお、守屋、拓司も居た。


恭子は元気のない様子の桜を、心配そうに見ていた。


「元気なさそうだけど何かあった?」

「いや...ん?」


桜は段々我に返る。


「ええええええぇぇ!!なんで!!!?」


急に大声を上げてその場で腰を抜かした。


大声をあげる桜に坂本達も驚いた。


「ちょっとどうゆう事!!あんた達京都に行ったんじゃないの!!?」


坂本は腰を抜かす桜に手を差し伸べ起き上がらせる。


「なんでお前がそれを知ってんだよ。色々あって中止になったんだよ」

「本当にわけがわからない!!夢なの!!?」

「はい?何言ってんだよ。クスリでもやってるのか?気持ちよくラリってんじゃねーよ」


桜はパニックになっていた。


「まぁ気をつけて帰れよ。俺ら神社に用があるから行くわ」

「じゃあね桜ちゃん」


そう言うと坂本達は階段を登り始める。


「ちょっと待って!!!」


桜が呼び止めた時、後ろに居たわんわんと麻美が立ち止まる。


わんわんは真剣な顔つきで言った。


「桜、お前、もっさんに頼まれてる事があるだろう?」

「え?」

「お願い桜ちゃん」

「ねぇ何がどうなってるの!!?」


2人は何も答えず階段を登り始める。


「ちょっと!!!答えなさいよ!!」


しかしわんわんと麻美が振り返る事はなかった。


階段を登ってる最中に麻美はわんわん囁く。


「桜ちゃんに言わなくていいの?」

「うん。言えばややこしくなるしこれでいい」

「そうだよね」

「それに桜に余計な知恵をつけさせたくないしな、俺は桜を信用してないし、絶対許さない」


わんわんの顔は怒りで顔が強張っていた。



しかし坂本達が現代に戻るには、どうしても桜の力が必要となる。


この桜に起きた事は何を示しているのか、なぜ坂本達が現れたのか、なぜわんわんがあれほどまで桜に嫌悪感を抱いてるのか、謎が謎を呼ぶ出来事だった。



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