第11章 禁門の変
麻美と恭子は1歩退いた状態から見ていた。
放尿してゲラゲラ笑いながら穴を覗く坂本とわんわん。
可哀想と思いながら穴を覗くのりお。
穴の中からは守屋と拓司の怒声が聞こえてくる。
麻美は恭子に囁く。
「やっぱあの2人鬼だわ」
「うん。しれっと酷いことするよね」
しかし、2人は更に衝撃的な事を目撃する。
坂本は下を覗きながら考えていた。
(コイツら5年の月日でかなり変わってしまったよな...本当に色々あったんだよな...俺らは幕末に来てまだ1ヶ月...コイツ等からすれば俺等の苦労なんて...)
坂本はわんわんの目を見た。
わんわんは坂本とは幼い頃からの中である。
目を見ただけで全て考えてる事がわかる。
わんわんは坂本の目を見て大きく頷く。
坂本も大きく頷く。
そして...
「ハックション!!!」
坂本は大きくクシャミをした。
それと同時に...
クシャミの反動でのりおにぶつかりのりおは、落とし穴に落下した。
「ぎゃあああああ」
のりおは悲鳴をあげながら落ちていった。
「あっごめん...」
坂本は完全に確信犯であった。
麻美と恭子は同時に思った。
「なぜ落とす...」
坂本は我慢できなかった。
のりおは落とし穴に落とされ、下で守屋と拓司に責められた。
「おまん!自らくるとはいい度胸しちょるきにゃぁ!!」
「いや...わかるだろう...あの人達の性格を...」
守屋と拓司は幼い頃から坂本とわんわんの性格を知っている。
落とされる事はなんとなく理解は出来る。
だが幕末の動乱期で性格も変わってしまっている。
のりおの胸ぐらを掴む守屋。
「殺すぞおまん!!!」
しかしのりおも負けずと守屋の胸ぐらを掴み返す。
「やれるもんならやってみろよ!」
それを上から見ていたわんわんは煽る。
「おーやれやれ!!守屋!のりおをやっちまえ!」
「やかましいわ!おまんも降りてきぃや!!」
守屋は怒鳴り返す。
わんわんは無表情になり冷静に返す。
「なんだまだそんな生意気な口が聞けるのか...」
そう言うと再び立ち上がった。
のりおは焦って大声で懇願した。
「待って待って!!やめてくださいぃ!」
「なんだ?フリか!?」
「フリじゃないです」
「守屋はどうするんだ?喰らうか謝るかのどっちかだぞ?」
のりおは守屋に謝るように言う。
「バカ早く謝れってば!本当にまたやるぞあの人は!」
「ことわる!」
そう言うと守屋は大声でわんわんに叫ぶ。
「やれよ!!!」
「強情な奴だな」
「わんさん待って!!俺は関係ない!!」
「連帯責任だよ」
「ちょっ!!」
わんわんが再び放尿しようとしたその時だった。
「あれ?もう出ない」
坂本は笑いながら言った。
「さっきだしたからなぁ」
「まぁ...そうだな」
下の3人は安堵していた。
「殺すきぃ!絶対殺すきぃ!」
のりおは冗談ぽく頷く。
「ああ。止めない」
そして上から更に追い討ちをかける言葉が飛んでくる。
「じゃあ俺ら帰るからな!!」
「ちょっと俺は!!」
「ため同士久しぶりの再会なんだから、色々語り合いなよ。また明日の朝にでも来るからさ」
わんわんは下に居る3人に手を振った。
わんわんは確信していたのだ。
守屋達がのりおを斬ることなど絶対ないと...
いくら幕末の5年を人斬りとして生きていても、15年以上親友として接していた友を斬るなんて絶対あり得ないと...




