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運命の絆  作者: ふじわら
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第11章 禁門の変

自宅に戻るのりおは早速、わんわんに言われた事を麻美と恭子に伝える。


おおよその話を聞いて麻美と恭子は不安がる。


「あいつら何する気?」

「さー?内容は聞いてませんけど、でも嫌な予感しかしません」


2人とも大きく頷き同意した。


この3人は幼い頃から坂本とわんわんの悪戯を、嫌って程見てきたのだ。


その頃、坂本とわんわんは鷹司邸に、山南から借りた隊士数名と荷車を押して、走って向かっていた。


京都中は戦火はなっており、あちらこちらで火の海になっていた。


逃げまとう人々。


そこら中に戦で死んだ兵士の死体が転がっている。


坂本とわんわんは初めて戦の恐ろしさを見た。


1人の隊士が鷹司邸を指をさす。


「坂本くんここだ」

「あっはい」

「でかっ!!!」


邸の大きさにわんわんは驚いた。


公家は朝廷に仕える貴族、上級官人である。


大きくて当然である。


「そんな事より、どっか丁度いい場所ないかな?」


坂本とわんわんは辺りを見渡し検索する。


2人は邸から少し離れた場所に丁度良い、原っぱを見つける。


「ここで良くね?」

「ああ」

「そんじゃ後は任せた。のりお君達を呼んでくるわ」


わんわんは坂本に後を任せて、のりお達の所に向かった。


「さてやりますか!」


坂本と隊士達は準備に取りかかった。


わんわんは息を切らせて、のりお達のいる邸にたどり着く。


「ハァハァハァッッッもうだめ疲れた!!水くれ!」


玄関先倒れ込む。


恭子は急いで水をわんわんに渡す。


一気に水を飲み干す。


「いくぞ!!」


麻美と恭子は事情がわからなく戸惑っていた。

 

「ちょっと説明してよ!!」

「今急いでるから、向かいながら説明するわ」


わんわん達は鷹司邸に向かった。


向かいながら今回の作戦を話した。


麻美と恭子はかなり不安がっていた。


「そんなの上手く行くの?」

「さー?時間稼ぎになればいいと思う」


のりおは嫌な予感しかしなかった。



坂本の元に全員合流した。


合流すると早々と準備をしている坂本と隊士達。


麻美は思った。


「コイツらマジだ...」と。


麻美と恭子はわんわんからこれから事を、詳しく教えられた。



話を聞いた2人は激しく動揺した。


「無理無理!絶対むり!!」

「いや、やって貰わないと困る」



坂本は2人に深く頭を下げる。


「頼むわ。じゃないと守屋達は絶対に歴史を変えちまう」


これを聞いた麻美と恭子はやるしかなかった。


全員で淡々と準備をした。


準備が出来ると坂本とわんわんは鷹司邸の門の前で待機した。


銃声や大砲の音が響き渡る中、その時が来た。



門の東側から5人の男が走って向かってくる。


先頭の男の顔を見た坂本はすぐわかった。



「来たぞ久坂玄瑞だ」


その後ろに予想通り守屋と拓司が居た。



坂本とわんわんに気がつく久坂達。


「新撰組か...」


2人は隊服を着ていた為すぐ気がつかれる。


久坂とその横に居た2人の男は刀を抜いた。


しかしその後ろから聞き覚えのある声が聞こえる。


「久坂さんここはわしらぁに任せて鷹司教のところに...」

「守屋君...わかった、後は任せた」


久坂達は駆け足で門の中に入って行った。


守屋は笑いながら言った。


「おまんらワシらぁが、ここに来るってどーいてわかったながじゃ?これももっさんの知識かえ?」

「さぁ?」


わんわんは惚け答えた。


「まぁいいき、そういやのりおはどこにおるがじゃ?」

「のりお君は麻美と恭子が、戦に巻き込まれない様に家から連れ出してるんだよ」

「ふーん。まぁいいき、ところで何しに来たがぜよ?」

「お前らを止めに来たに決まってるだろ?」


守屋と拓司は大笑いした。


「クククッおまんらがワシらぁを止めるじゃと?笑わすなよ」

「うるさいやって見なければ、わからないだろう?」


坂本とわんわんは刀を抜いた。


「まっことおもしろいのぉ〜ええじゃろ相手しちゃるきに」


守屋と拓司も刀を抜いた。



しかしそこにのりおが飛び込んでくる。


「のりお君?2人はどうしたの?」


のりおはかなり動揺した様子だった。


「戦で家を焼け出されて、怒った浪人みたいな奴らに麻美さんと恭子さんが捕まってしまって...」

「はぁ??」

「今隊士の人と浪人が、麻美さんと恭子さんが人質で!!」

「落ち着け何言ってるのかわからない!!どこだにいるんだよ!」

「すぐそこです!」


のりおが先頭でわんわんと坂本は慌てて着いていった。


もちろん守屋と拓司も一緒に着いて行った。



到着すると麻美と恭子が3人の男たちに刀を突きつけられていた。


その周りには2人の隊士が倒れていた。

10メートルくらいまで距離を詰めると、浪人が大声で叫んだ。


「近づくな!!!この女ども斬るぞ」


慌てて止まる坂本達。


わんわんは怒声を浴びさせる。


「てめぇーら何してんだよ!!そいつら離せ!!」

「うるせー!てめぇーら京の町を滅茶苦茶にしやがって!!」


相手はかなり逆上していた。


守屋は相手の顔を見て尋常じゃない事に気がつく。


「おい目がマジじゃぞ?どうするがじゃ?」

「どうするも何も...」


坂本は守屋に困惑して返事をした。


拓司は小さく囁く。


「あんな素人斬ってしまえばええがじゃ」

「バカっ!麻美と恭子が危ないだろう」

「ワシらぁを舐めるなきに、斬る瞬間にこっちが早く斬ってしまえばええがじゃ」

「そんな早く動けるのかよ」


わんわんは坂本に守屋達に任せようと提案する。


しかし坂本は頭を横に振る。


「危険だろう!なんかあったらどうするんだよ!」

「じゃあどうすんだよ!!ここは守屋達に任せるしかないだろう!」

「お前本気か?説得すればいいだろう!」

「あんな目が逝っちゃってる奴らにどう説得すんだよ!」


喧嘩し始める2人。


それを見てた浪人達はますます激昂した。


「何を揉めてやがる!」


浪人が坂本達に目をやったその一瞬を守屋と拓司は見逃さなかった。


2人は刀を抜き浪人に向かって攻めかかった。


流石である。

判断力と瞬発力を無駄なく使い、そのまま大きな落とし穴に綺麗に落ちて行った。



わんわんは大笑いし、穴に落ちた2人に大声で叫んだ。


「ナイスイン!!!」


守屋達は訳がわからなかった。


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