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運命の絆  作者: ふじわら
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第11章 禁門の変

守屋は坂本に気付いた。

「なんじゃ、誰かと思ったらもっさんか、こりゃええ」


坂本の情けない姿を見た守屋と拓司は嘲笑った。


「刀を新調して試し斬りには、丁度ええって思ったんじゃが、まさかおまんじゃったとはにゃぁ」


守屋は怯える麻美と恭子に目をやる。


「しかも女連れじゃったとは、情けないところをみせ...ん?」


麻美と恭子に気がつく。


「麻美さん...恭子さん...」


麻美と恭子は怯えて混乱していたのか、守屋と拓司に気が付いてなかったが、名前を呼ばれてようやく気がつく。


「守屋君?たくちゃん?」


守屋は坂本の胸ぐら掴んで激怒した。


「おまん何しちゅーがぁ!!もう少しで麻美さん達を危険な目に合わせるところじゃったろうが!!」

「助かったからいいだろう!離せ!!!」


守屋は更に激怒した。

「こんバカタレがぁぁ!!!」


坂本の頬を力一杯ぶん殴った。


「痛ってぇな!!なにすんだよ!!!」

「おまん、なにもわかってないろう?ここはおまんが知っちゅう小説や映画の幕末と違うがじゃ、少しでも隙を見せれば、そこに転がっちゅう奴らと同じ目になるながじゃ!!」


守屋の凍りつく殺気だった目でなく、真剣に友の身を案じる目であった。


守屋は麻美と恭子に軽く会釈をした。


「ご無沙汰しちょります」


麻美と恭子はまだ少し怯えていた。


「守屋君、たくちゃんお久しぶり...って言っても私たちからすれば1ヶ月ぶりだけど...」


麻美は守屋の目を怖くて見れなかった。


「ほうですねぇ、けんどワシらは5年ぶりじゃき」


恭子はすっか変わってしまった拓司に目をやった。


「たくちゃんもお久しぶり」


拓司は恭子と目も合わさず会釈をした。


「どうも」


守屋は変わらない麻美と恭子を懐かしく感じた。


「2人共、ワシらと来ませんろうか?ワシらが守りますき」


麻美と恭子は顔を見合わせて、守屋の申し入れを横に首を振る。


「ごめんね。私達もお世話になってる人がいるの、その人達に迷惑かける事になるから...」

「ほうですか。残念じゃのぉ、なら今日はワシらぁが送るき」



守屋は坂本を見て言った。


「おまんもワシらぁが送っちゃろうか?」

「冗談じゃない!死んでも頼むか」

「ほおかぁ、じゃあ行くきに」


麻美はもっさんの腕を掴んだ。


「一緒に帰ろうよ」

「うるさい!離せ」


坂本は麻美の手を振り解く。


恭子は麻美の顔見て小さく頷く。


坂本の気持ちを察したのだ。


仕方なく麻美と恭子は坂本をそっとしとく事にした。


「もっさんあとでね」


守屋は立ち退く際に坂本に一言だけ呟いた。


「おまんには信念がないき、信念なき事にゃなんも出来き」


そう言い残すと守屋達はその場から去った。



姿が見えなくなった事を確認した坂本は、大粒の涙を流し、拳を固め地面を1発殴った。


そして大声で泣き叫び、何度も何度も地面を叩き殴った。



坂本は自分の甘い考えを思い知らされた。



だがこの後、更に坂本は追い込まれる事になる。




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