第8章 悪夢
「おはよう〜」
5人は挨拶をして、席に着き朝食を食べ始める。
全員無言で、淡々と食べている。
しかし目で相手の様子を、お互い伺ってる。
異様な空気になってしまってる。
全員寝小便がバレたくないあまり、坂本はのりおと麻美を巻き込み、のりおは麻美を巻き込み、麻美は恭子を巻き込み、恭子は麻美の事を何としても守ろうとしている。
何よりも全員わんわんにバレたくないのだ。
そこは一致している。
この空気を察したのか様子が、おかしい状況にわんわんが口を開いた。
「なぁ」
全員同時に箸を置き、異常な反応をした。
「なになになに」
この反応に呆気を取られるわんわん。
「何って...お前らなんか変じゃね?」
「そ、そんな事ないよ」
「そ、そうだよ」
動揺しながら答える。
明らかに様子がおかしいのである。
わんわんは首を横に傾げる。
全員再び食べ始める。
わんわんが昨夜の事を思い出し話しだす。
「そういや昨夜さぁ」
全員びくつきながら、わんわんに詰め寄る。
「なになになに」
「何だよお前等...」
わんわんは坂本達の様子で、絶対何かあると感じた。
そこで、探りを入れて見ることにした。
「お前等俺になんか隠してない?」
「あるわけないだろ?なぁ?」
坂本の問いに対してすぐ様全員頷く。
怪しい、絶対に何かおかしいと確信する。
わんわんは考えていた。
坂本の様子がおかしいのは、わかるが何故他の奴らまで様子が変なのか...。
やはり寝てる時になんかあったのか...。
もう少し探って見ることにした。
「なぁもっさんや」
「なんでしょう」
「お前昨夜の寝てる時に、なんかゴソゴソしてなかった?」
全員箸を止めた。
坂本は、マズイバレたと思った。
のりおも同じこと考えた。
麻美と恭子は寝てた部屋が隣なので、自分達の物音を、わんわんが勘違いしてると思い込んだ。
考え方は違うが、ここは坂本を守る事にした。
なにせ余計な詮索をされて、わんわんにバレる事を1番恐れていたからである。
全員一つとなった。
恭子が口を開く。
「沖田さんの猫じゃない?」
「そうかもねー」
麻美が素早くフォロー。
「寝る前にトイレ行った時、為三郎が猫抱いて部屋入って行ったよ」
坂本が無意識にぶった斬る。
「コイツめぇ」
2人は思った。
坂本は否定した。
「何もしてないよ。寝てただけ」
尽かさずのりおがフォロー。
「俺も気がつかなかったですよ」
麻美と恭子も応戦。
「わんわんの勘違いじゃないの?」
「そうだよ。全員疲れて寝てたんだし」
知らぬ間にわんわんvs4人になっていた。
これはやはり何かあるとわんわん思った。
性格からなのか段々火がついてくる。
「ふーん。全員疲れて寝てたんだな」
「そうだよ」
ここでカマをかけるわんわん。
ターゲットは昔から嘘が下手なのりおに仕掛ける。
もしのりおが嘘をついてれば、ここで動揺するはずと考えたのである。
「じゃあ何でのりお君は、立ち上がったの?」
これには坂本が、すぐ察した。
(コイツのりおに絞ったな...)
約0、05秒で思う坂本。
のりおが反応する前に答える坂本。
「あ、それ俺が寝返りで蹴った時だな」
「あれは痛かったですよ」
攻撃をやめないわんわん。
「じゃあどこ蹴られたか同時に言って」
流石である。
しかしこれは麻美が潰す。
「蹴られたのりお君ならわかるけど、寝てる無意識なもっさんがわかるわけないじゃん」
「ふーん。でものりお君が、起きあがってどっか行ったの見たよ」
堂々と嘘をつくわんわんなのだが、坂本とのりおはその嘘が見抜けない、なんせ本当に動いていたからである。
動揺する2人。
万事休すである。
だがこれには恭子が応戦した。
「あっあの時じゃないのりお君?トイレで会ったじゃない」
「え?」
驚く坂本とのりお。
(何故恭子がそんな嘘をつくんだ?)
だがそんな事を今はどうでもいい。
とにかくこの悪魔をなんとかしないと...。
坂本はのりおの顔を見て、恭子に合わせる様に頷く。
のりおは、思い出した様に恭子に頷いた。
「あーあの時の事ですね。そういやトイレ行きましたね」
(クソこいつら...絶対何か隠してるしなぁ。もうしゃーない)
わんわんはターゲットを坂本に変えた。
あんま言いたくなかった事だが、もはや坂本達が隠してる事をどうしても知りたくなってしまったからだ。
「なぁもっさん...昨日漏らしただろ...」
これには全員驚いた。
坂本(何故知ってるぅぅぅぅ)
のりお(何故もっさんなんだ)
麻美(なんなのよ、もうぅ)
恭子(へ?なになになに)
何故わんわんが知っているのか...
それはこの騒動が、全てわんわんから始まっていたからである。




