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運命の絆  作者: ふじわら
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第6章 池田屋騒動

どうしてここまで、2人は変わってしまったのか。

土佐で何があったのか、坂本は気になっていた。


もちろん土佐の幕末歴史は大体わかってる。

しかし、拓司達がそれに関わっていたのか、わからない。


坂本は尋ねた。

「どうして武市にそこまで入れ込むんだよ?」

「おまんらに、ゆー必要ないき」


冷たく返答する守屋。


「武市は、長州の攘夷派と手を組んで、以蔵達を使って暗殺ばかりしてただけだろ?」

「天誅じゃ」

「何が天誅だよ。気に入らない奴を殺してただけだろ?」


坂本の言う事は正論なのだが....

2人を挑発してるかの様にも思える。


拓司は激昂する

「いくら、おまんらぁでも、先生を侮辱するなら、斬るぜよ」


しかし坂本は怯まず続ける

「もう俺らと一緒に帰る方法考えようぜ」


2人は大笑いした。

守屋は笑いながら答える。

「何を笑わせよるか?今更、生き方変えられんき」

「帰りたくないのかよ」

「帰る...?おまん本当わかっちゃないきなぁ、どうやって帰るがか?」

「それは...」


そしてとんでもない事を言い出す。


「それにワシらは、たとえ帰り方がわかったとしても、帰らんぜよ」

「は?」

「あん時、東洋を斬り殺した時、決めたがじゃ」

「お前...吉田東洋を斬ったのかぁ」


吉田東洋とは開国論者で、土佐藩の参政である。

参政とは藩主から、藩の政治を任せられている。


その参政吉田は、下士で構成されている土佐勤王党が気に入らないのだ。

しかも勤王党は尊王攘夷派である。


特に吉田は武市が嫌いなため、よく武市ら勤王党とぶつかってる。

武市は吉田を暗殺し、自らが土佐藩の実権を握ったのである。


坂本は驚き、全身から力が抜けた。


わんわんは坂本に尋ねた。

「誰?」

「ちとまって、後で説明する」


わんわんに言うと更に、話を聞く坂本。


「おいっ那須信吾、大石団蔵、安岡嘉助はどうしたんだよ」

「これはたまげたなぁ。おんしゃ本当に歴史しちょるのぉ」

「いいから答えろよ」


守屋は少し黙ってから口を開いた。


「ワシらが、殺したがじゃ」

「なっっ」

「武市さんに認めてもらうがため、譲ってほしいと頼んだのだが、断れてしまったき、仕方なかったんじゃ」


史実では、武市は那須、大石、安岡の3人に東洋暗殺を指示し実行した。


更に激しく言う坂本。

「天誅組...天誅組の乱は?起きたのか?吉村虎太郎は?」


早口で言う坂本に守屋は呆れながら答えた。


「まったく質問が多いきにゃぁ。天誅組は吉村さんらが戦を起こしちょったやつだろ?」

 

天誅組とは吉村を中心に集り乱を起こす。

幕府にすぐ鎮圧されたが、

那須と安岡も参戦し吉村共々、戦死している。


また微妙に歴史が変わってしまったのである。


これ以上俺らが関わる事は危険だと感じる坂本。

だが、守屋達は何を言っても無駄なのはわかっている。


緊迫した状況の中、守屋が尋ねた

「そんいや、麻美さんと恭子さんはどうなったがじゃ?一緒におるがか」

「え?ああ。今新撰組の屯所にいる」

「ほうか」

「心配ない」

「ところで、おまんらワシらと一緒に来んかえ?特にもっさんの、知識が必要じゃき」


坂本はすぐに断った。

麻美と恭子の事もあるが、自分らが土佐人間になってしまった、拓司達と行動すると、山南に迷惑かけてしまう。


「それに、俺の知識はなるべく使わないと決めてる」

「あまいのぅ。まぁええが、今回は見逃しちゃるき、きえやぁ、けんど次その目障りな格好して現れたら、おまんらぁでも斬るきぃ」



だがずっと黙ってたわんわんが険しい顔して守屋に詰め寄る。


「おいっ、ところでなんでずっとタメ口なんだよっ」


坂本はつっこんだ。


「そこかよっっっ」


わんわんは上下関係に厳しい。

中学の時に幼馴染の1つ下の(さかえちゃん)って子が居た。

さかえちゃんが中学生になり廊下でわんわんと坂本と会った時、タメ口で話した。


わんわんは腹を蹴り飛ばした。


理由はタメ口を聞いたからである。


それ以降年下からタメ口で話しかける後輩は、居なくなった。


だが守屋は不敵に笑う。


「何をつまらん事を、幕末でも先輩ヅラするがか?」

  

坂本はわんわんを落ち着かせる。


そしてもう1人口を開く。

のりおである。


「お前ら屯所に来て、斎藤一斬っただろ?」

「あ?ああ。屯所で斬ったのはワシらじゃ」

「斎藤一斬ったって事は、るろう○の藤田五郎が登場しなくなったじゃないかッッ」



「お前もそっちかよっっ」


坂本は思った。

こいつらは怒ろところが少しズレてると。



その時だった。


坂本達が戻って来ない事に気がついた原田、井上その他、数人の隊士が様子を見に来た。


原田達は坂本と合流した。


原田は奥沢が倒れてる事と、異様な雰囲気に気がつく。


「坂本君、大丈夫か?」

「はい」

原田達は刀を抜き、守屋達に向ける。

守屋と拓司は刀を身構える。


先が全くわからなくなる坂本だった。

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