第5章 就寝騒動
夜もだいぶ更けて来た
奥沢が部屋に入って戻って来て人数分の布団を用意してくれた
流石に男女同じ部屋に寝る事は行かず、隣合わせの2部屋を用意してくれた
部屋は襖で区切られてる
もちろん麻美と恭子で1部屋
残りは男達の1部屋だった
当然この時代には電気もないため、夜はロウソクでの生活
布団を敷いて全員寝る事にした
恭子が「おやすみ」と声をかけて襖を閉めた
ロウソクの火を消して真暗闇になり全員仰向けに寝転がる
坂本は天井を見つめて考えていた
(この先どうなるんだろう...)
そう考えると中々寝付けない
坂本はわんわんに話しかける
「ねぇわんわん?」
「何」
「俺だけこの先の事知ってるの嫌なんだけど...」
「だろうね」
「お前がもし俺の立場ならどうする?」
「絶対みんなに言う...」
その言葉に強く反応する坂本
「そうだろ!」
「うん。のりお君もだろ?」
「そうっすね。自分だけ知ってるのは嫌ですね」
2人の反応に坂本は激しく同意する
「だろ?だったら言うよ!」
「ダメだろ...みんなで決めた事だよね。自分が辛いからってその辛さを共有するとかマジゴミすぎる。なぁのりお君?」
「そっすね」
「はぁ?」
「じゃあ仮に俺の親が死んだとして、辛いからってお前の親を俺が殺してもいいの?」
「それは....ダメだろ...」
「そうだろ?それと同じだよ。ねぇのりお君」
「そっすね同じですね」
黙り込む坂本だったがなんか腑に落ちないのでもう一度わんわんに問いただす
「じゃあわんわんが俺の立場なら言わないって事だよね?」
「絶対言う。辛い事は仲間と共有してこその仲間だし。ねぇのりお君」
「そっすねそれが仲間ですね」
坂本は怒った
「おかしいじゃないか!俺の辛い気持ちもみんなで共有してよ!」
「それは本当に無理、みんなと決めた事だから」
「なんだそれ!!!もういいわ!」
そう言うと坂本はイラつきながら目を瞑った
しかしやはり中々寝付けられない
ふっと坂本は思い出した
「そういやさ、この部屋で芹沢鴨が殺されたんだよねー愛人のお梅とさ...」
目を瞑りながらわんわんは答える
「へー」
夜のせいなのか、思春期なのかわからないがエッチな事を考え出す坂本
「もしかしてヤってる最中に殺られたのかなぁ?」
「知るか!だまれ童貞」
「は?童貞じゃないし」
ムキになる坂本
「もうムキになる所が本当童貞」
「ちげーし」
「誰とやったのさ?あっ...プロはダメだよ?」
「教えねー」
変な方向に会話が行きはじめる
当然麻美達にも話は筒抜けであった
麻美はボソッと呟く
「うるせなーあいつら」
恭子はクスクス笑っている
聞こえてるとも知らずに会話を続けるアホ3人
わんわんは坂本に女性の胸の好みを聞いた
「俺、貧乳派」
「あっ俺も」
「え?」
わんわんも同じく貧乳派であったが、のりおは巨乳派であった
男は本当こうゆうエロい話になると何故か盛り上がる
だが盛り上がりすぎて調子乗りすぎてしまう
坂本はヤッた後の話を言い出す
「ヤッた後ってまたやりたくなる?」
「もう帰って欲しいってなります」
最低な事言うのりお
それに対してわんわんは言う
「賢者タイムってやつだな」
それに対して坂本は答える
「え?俺はまたすぐしたくなる」
「性欲の塊やな」
「普通だろ!じゃあお前はヤッた後はどうすんだよ」
わんわんは真顔で答える
「え?縛って吊るす」
大笑いをする坂本とのりおに対し麻美達はドン引きしていた
「最低...」
「うん...」
聞かれてるとも知らず更に話がエスカレートしてくる
坂本はボソッと言い出す
「あの2人爆睡中かな」
「だろうな」
「寝顔見てみない?」
「麻美に殺されるぞ」
「どうせ寝てるって」
いや起きてます
「夜這いみたいですね」
「もっさんは麻美だろ?」
「なんでだよ!恭子だろ普通」
「お前麻美好きだろ?」
「は?んな事ないし、あんな性格ブス」
「怒られますよそんな事言ってると」
「寝てるから問題ない」
いや起きてます
わんわんは坂本を煽る
「じゃあ寝顔見てこいよ」
「俺が?」
「言い出しっぺやん」
「やだ」
「ビビってるの?」
更に煽るわんわん
「残念だ...もっさんてびびりなんだね」
「ちょっとがっかりですね」
「は!?ビビってないし」
「これだから童貞は...」
「童貞じゃねーし!」
「なら行くんだ!男になれ!」
「見とれ!!」
完全に乗せられる坂本
静かに音を立てずに起き上がりすり足で歩き襖に手をかけ、ゆっくりと少しずつ開けた
そして....
「殺すぞ」
麻美の冷え切った言葉が聞こえてくる
坂本はゆっくり襖を閉め何事もなかったかのように布団に戻った
そしてわんわんに一言言う
「起きてたよ?」
「だろーね」
麻美は恭子に一言ぼやく
「本当に馬鹿だね」
「うん....」
そして長い夜が明けた




