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運命の絆  作者: ふじわら
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第4章 激論

土方の目は本気だった

素人でもわかるほどの殺気が坂本達を震えさせた

刀を上段に構え今にも斬りかかって来そうな勢いだ



土方は坂本に詰め寄る

「なぜ山崎を知ってるか答えよ!!!」


だが坂本には答えられない

当然である

未来から来たので知ってます

そんな事言ったところで斬られる

言わなければ斬られる


どのみち斬られる

どうしていいかわからず黙り込む坂本だった



何も答えない坂本に土方の怒りは頂天に達した


「貴様本当に斬るぞ!!」


もちろんわんわん達にもどうする事も出来ない


坂本は身体全体から震えていた


人間が死を覚悟すると全身から震えると言うがまさに今その状況だった


そして...


「もういい。死ね」

そう言うと

土方は坂本の脳天目掛け刀を振り下ろした



坂本は終わった...と覚悟して目を瞑った



キーン!!!とその場に鉄と鉄がまじ合う音がした


坂本が目を開けると自分の前で土方の刀を刀で受け止める男が居た


山南敬介であった



刀を受けながら山南は土方に言う

「やめなさい土方君...!」

「なぜ邪魔をするっ!」

「この方達を斬ってはならぬ!!」



刀と刀で交じわう2人


「邪魔をするな!!!」


そう言うと土方は山南の腹を蹴り飛ばす

山南と坂本吹っ飛ばされたが山南はすぐ立ち上がり構える


真剣な眼差しで睨み合う2人


北辰一刀流免許皆伝の山南

そして喧嘩殺法を極めた試衛館天然理心流の土方

この流派がぶつかりあえばタダでは済まない


殺気が漂う

今にも始まりそうな雰囲気だった


それを察したのか声高くあげ近藤は2人を止めた

「2人ともよさぬか!!局中法度を忘れたか!!」


新撰組には局中法度がある

その法度を作った2人が侵そうとしている


流石新撰組の局長その迫力に負け

2人は刀を収めた

  


助かった...と思う坂本に対して山南が思わぬ事を言い出す



「局長申し訳ない。副長の顔潰した責任は私がとる」



そう言うと山南は膝をつき、短刀を取り出し自分の腹部めがけて、短刀を突き刺し切腹しようとした。



ドンっと大きな音が部屋に響き渡る


山南は両手で短刀を持って自分の腹部にめがけて刃を向けたのだが手首の内側に鞘を垂直に立て山南の切腹を阻止させたのである

山南は5ミリほど自分の腹部に刺さったが致命傷ではなかった


切腹を阻止したのは永倉新八であった



「無駄死にだ山南さん」

「くっ...」


近藤は永倉の言うことに同意した


「永倉君の言うとおりだ...山南君」



坂本達はこの一瞬の出来事に自分等が本当に死を恐れない、そして殺すことになんの躊躇もない幕末時代にいるのだと実感したのだった


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