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運命の絆  作者: ふじわら
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第15章 祇園大騒動

疑惑を残し数日後の事だった。


わんわんとのりおは日課である稽古に励んでいた。


坂本も沖田総司の元に稽古に行ってる。


汗だくになり、息を切らせながらわんわんはのりおに提案した。


「なぁのりお君、ちょっと目隠しして試合しない?」

「え?マジっすか?まだ全然無理だと思いますよ」

「まぁやってみようぜ」

「はぁ...」


2人は手拭いで目を覆った。


「そんじゃ始っ!」



当然何も見えない。


人間は普段目を使って物事を判断する。


「こわっ」

「改めてやると怖いな」



のりおは見えない恐怖と苛立ちで、がむしゃらに左右に竹刀を振り回す。


わんわんはボソッと囁く。


「確か相手の動きを感じるって言ってたな」

「そうでしたね」


のりおはがむしゃらに竹刀を振り回すのをやめ、目隠してるのにもかかわらず、更に目を瞑り相手の動きを感じみる。


微かであったが、右側から気配を感じた。


のりおは右側に身体を向けた。



そこには目隠しを取ったわんわんが、のりおの脳天目掛けて打ち込もうしていた。


(こいつまじか...)


わんわんは目隠しをすぐ外し、のりおに1撃を喰らわそうと最初から考えていた。


わんわんは今度ゆっくりのりおの後ろに回り、頭部を狙った。



だがのりおはそれを感じ、再びわんわんの前に身体を向ける。


(なぜわかる...)


わんわんは苛立ち高速で動き、本気で頭目掛け手打ち込もうとした。


しかしのりおはその動きに対応し、攻撃を阻止する。


それどころか逆にわんわんに、じわじわと詰め寄って行く。


気がつけば後ろの壁側まで追い込まれていた。

 


わんわんは冷汗が出る。


(まずいこのままだとやられる)



そう思ったわんわんはしゃがみ込み四つん這いになってその場から抜け出し、縁側に腰掛けた。



そうとは知らずのりおはわんわんの気配を探す。


それを見ていたわんわんは思った。


(あほか、一生探してろ。だが恐ろしい奴だな)


そこに藤堂平助が訪ねて来る。



「何やってるんですか?」

「ああ、藤堂さんおはようございます」

「のりおさんは何を?」

「さぁ?狂ったんじゃないですかね?」


のりおは会話を聞いて急いで目隠しを取る。


縁側で座り、訪ねて来た藤堂と会話をするわんわんを見て驚く。


「ちょっ!ずるっ!」

「は?」


だがのりおは何言っても無駄だとわかってるので、これ以上は何も言わなかった。

 

のりおは藤堂に挨拶をした。


「藤堂さんおはようございます」


藤堂は最近、わんわんとのりおとよく行動を共にしていた。



特にのりおとは気が合いかなり親しくなっていた。



坂本にもこの事を話していたが、あまりいい顔しなかった。


坂本は新撰組幹部の殆どが死んで行くため、仲良くなると感情移入してしまう為、山南の二の舞になる事を恐れているのである。


無論坂本は藤堂の末路を伝えてない。


そんな藤堂はわんわんとのりおに今晩祇園に繰り出そうと誘いに来たのである。



2人は快く快諾した。


これが7人を巻き込む大騒動の始まりだった。





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