第14章 山南の置土産
山南の切腹後、坂本達は抜け殻になった様に邸に戻る。
それほど山南敬介と言う人物は、坂本達に大きな影響力をもたらしていたのだ。
邸に戻ると山南を偲んで献杯をした。
もちろん楽しい酒ではないが、5人揃って飲むのも久しぶりであった。
恭子は体調は良かったのだが、体の事もあるため、一口だけ口にし後はお茶に変えた。
静かに酒を酌み交わす。
悲しみで静まり返る一同に、わんわんが口を開いた。
「なぁこれからどうする?」
坂本と麻美とのりおは顔を見合わせた。
そして3人は深く頷く。
「実はさ、山南さんが最後さ...」
そう言うと坂本はわんわんに山南の切腹直前に起きた事を話す。
あの時、恭子と話し終えた後、山南は部屋の前で騒いでる坂本達を部屋に招き入れた。
「私と恭子さんと話させるため、わざと騒いでたんですね」
「あははは...わかりましたか...」
「もうあまり話す時間がありませんので、単刀直入に言いますね」
「え?」
山南は坂本達にある情報を話した。
これが山南の最後の置土産だった。
「山南さんの情報って何さ?」
「何か250年前くらいに俺等と同じくタイムリープした人が居たらしいよ」
「250年前って...」
「その時の話の古文書?歴史書?見たいのが、ある家に残ってるんだってさ」
「えー本当に?」
「まぁ半信半疑で訪ねてみてもいいんじゃない?」
「場所は?」
「んーなんか三条橋の近くの呉服屋って言ってた。山南さんが話は通してあるって言ってたよ」
「なにか突破口になるかもしれないから行ってみるか」
坂本とわんわんは呉服屋に向かう事にした。




