最強は混沌と接す⑩
珍しく二日続けての更新でござる!
作者がついに書きたい欲復活させたであるか?
ナイナイ、あいつ他の小説読みまくりじゃん。
と言う訳で、筆が乗ったので更新です~。
机の上に広がる経験値スクロールを作るための紙の束を見て、場違いだなと言う感想を抱いた。自分で自分の行いに場違いとか思ってるのだから大概私も変人なのかもしれない。
「補填はしないわよー? ただでさrenは既に狂化一歩手前なんですもの。見てわかるでしょー? こんな会議の場所でさえ、各血盟に回すための経験値スクロールを作るはめになってのよー?」
なるほど! 私に経験値スクロールをこの場で作れと圧をかけてきた理由はこれか! これが言いたかったのか! 宮ネェ流石策士。
作業をしながら脳内で宮ネェに盛大な拍手を送り、チラッと鉄男へ視線を流しておく。それ視線があった鉄男からは良いサムズアップを頂いてしまった。
「あー、それは見たらわかるから俺個人としては補填云々は要らない。ただ、このままアースにお咎めなしなのは微妙だけどな」
「それについては私から説明する」
ロゼの言葉を受けて、先生がアースに対する罰を告げていく。Uシジマ君の名前が出たところで知ってるメンツがざわつき、雪継と千桜に対して憐憫の表情を浮かべていた。
今回の内容が事実ならば、アースは被害者になる。何故かは後で鉄男が、説明してくれる手はずになっている。それをきっかけにして同盟に増殖した膿を出しつくしてしまいたい。
「な、なるほどな。Uシジマ君に連絡取れるのか?」
「既に連絡済みよー。明後日にはログイン出来るって言ってたわー」
「……マジカ」
「……終わったわいね」
「絶望しかねーなwww」
「凹んでるところ悪いけど~ん少し~ぃ、あたしからいいかしら~ん?」
ロゼが頷いたことで罰の話は終わり。と、今度は小春ちゃんが手を挙げながら、二丁目のメンバーへ紙の束を配るように指示を出した。
私の所へも配られた紙の束は、同盟が出来てから行われた同盟ハント参加者の名簿と納品数、納品先が記載されているものだった。
ざっと目を通した限り、貢献度が一番高いのはアース。次点で二丁目、三番がBF。納品先で最も多いのはSG、次点でBF、アース、二丁目と言った具合だ。
「これを見て貰えたら判ると思うけれど~ん、シルバーガーデンはうちから装備を回す事が多いのよ~ん。それなのに同盟ハントに参加して、納品してくれるのは少ないの~ん。アース脱退で一番困るのは~ん、シルバーガーデンだって思うのだけれど~ん?」
ガタリと椅子を鳴らして白影が立ち上がり、真後ろに居たメンバーの方へ身体を向けた。
「……ウェリクス、どういうことだ? 同盟ハント後の報告ではSGが一番だったんじゃないのか?」
「話が違うようだが?」
そのまま白影が、とても低い怒りを堪えた声音でウェリクスと呼ばれた男の胸倉を掴んだ。
この人、私はまだ戦争でしか見かけたことないんだけど、いつから所属してたの? 前に狩りへ行ったときは、居なかったはず。
口をパクパクさせるだけで言葉を発しないウェリクスは、結局何も言わないまま鉄男がビシっと手を挙げて白影が詰め寄るのを止める。
「ちょっと待ったー!」
「告白かよっ!」
つい、どこのお見合い番組だよ! と脳内ツッコミを入れる。同じタイミングで、鉄男の割り込みに対してチカがツッコミを入れた。チカの言動に間違いはない。ないが……どうにもチカと同じ思考をしていた事が嫌だ。脳筋ヒーラーと同じとか、アリエナイ。
「いや、まー愛の告白じゃないけど、告白に近い話がある」
「じゃ、鉄男話してくれ」
「ありがとさんきゅー!」と言いながら立ち上がった鉄男は、両手をフリフリしながら「それじゃ報告な」と言って話始めた。
「アースに所属してる例の三人が経験値スクロールを流してる相手だが、フォルタリアだった。丁度野良PTのリーダーがフォルタリアの下っ端でな。狩り中にそいつ持ち上げて、しれっと話し振ってみたんだよ。そうしたら、この同盟に加盟するべきは自分たちだ! 自分たちが参加できないのは、アースが自分たちを貶してるせいだ! 全部アースが悪いからアースから奪えるものは全部奪えって、盟主含め幹部共が例の三人使って盗ませてるそうだぞ。ま、今回の件は、上手くいけばアースが脱退からの後釜狙いが目的だったとみていい。ついでに前回のオークションでグチグチ言ってた奴らもフォルタリアの手先だったらしいぞ」
フォルタリアは余程アースが気に食わないと見える。てか、どこかで聞いたことがある名前なんだけど……?
どこだったかな? と、首をひねっていると黒が「みみっちく1Gせびってきた奴らか」と呟いた。それを聞いて、あーとなったのは言うまでもない。(※最強は城主を目指す①に名前だけ登場)
「んで、もう一個。そいつが言ってたんだが、SGにも元グランドロールのゴミが名前を変えてフォルタリアの手先として加入してるらしいぞ? なぁ、ウェリクスさん。否、ここは元の名前で呼んだ方が良いか? カゲさん」
鉄男はニヤリと笑う。名前を呼ばれたウェリクスは、激しく視線を彷徨わせ、皆の注目が集まっていることに気付いて俯いた。
正直、元の名前を言われても私は覚えていない。グランドロールの事はクランハウスを格安で売ってくれたから覚えている。でも、それだけ。個人名出されても覚えてない。
カゲ? カゲ……? 何度も名前を復唱して思い出そうと記憶をこねくり回していると、ティタが「命乞いの」と思い出したように呟いた。それを聞いても思い出せないってことは、大した相手ではないと投げた。(※最強は撲滅を齎す⑭出演)
鉄男は言及していなかったけど、今回の騒動やクラッシャー(最強は同盟の運営に尽力す⑬~)は、フォルタリアの仕込みだったのではないだろうか? もしそうなら……。
私が必死に狩りを我慢して作った経験値スクロールを同盟後釜加入のために奪い、雪継、千桜、ロゼ、白影を貶める行為をした事が許せない。
沸々と湧きあがる怒りを抑えきれず、持ち上げた口角が痙攣する。
「ねー、これってうちが馬鹿にされて、喧嘩うられてるってことで間違いないよね? 大切な仲間である雪継、千桜、ロゼ、白影も貶されてるし、殺っていいよね?」
「ぷっ、renならそう言うと思ってたw」
「まー、弟分馬鹿にされたんだ。百倍返しだよな?」
「当然でござるな」
「当たり前でしゅ! 弟分に手出しされたんでしゅからね!」
「殺う、殺うぜ☆」
「正当な権利だなw」
「全く~ん。仕方ない子たちね~ん。あたしも参加するわ~ん」
「許せないよね~、僕もキッチリ仇打ちしたいな~」
上から順に私、鉄男、白、宗之助、さゆたん、チカ、黒、小春ちゃん、大和が次々とフォルタリアへ復讐するようなことを言う。なんだかんだ皆も血の気が多いから賛成してくれてるみたいだし、潰すのは決定だ。




