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押しかけメリーさん  作者: トカゲ
軍幼女編
20/23

不動産屋


・・・


不動産屋


・・・


私は鈴木家の男に教えられた不動産屋に来ている。

取りあえず猫被って不動産屋の店主から色々聞きだす事にしよう。


中には行ってみると、書類の山が両隅に積まれており、家具といえば奥の方に一つの机しか見えないという、とてもじゃないが不動産屋には見えない光景が広がっていた。

これならまだゴミ屋敷と言われた方が納得できるかもしれない。

しかし、ここにしか黒沼上官の手掛かりが無いのだ。いくらゴミ屋敷にしか見えない不動産屋だったとしても、ここに頼るしかない。


「あ、あのぅ、すいませーん。」


部屋の中は静かで、私の声だけが響く。


「あのー、誰かいませんかー?」

「あぁ、すまんすまん。お客さんかい?」


私の呼びかけに反応した声は、机の方から聞こえてきた。

どうやら店主はいるみたいだ。


「少し尋ねたいことがあるんですー、教えてもらいたいんですけどぅ・・・」

「なにかな?」


――30分後


大体の事を聞き終えて私は不動産屋を後にする。

分かった事は分からないという事だけだった。


取りあえず引っ越し先の大体の場所は教えてもらえた。

どうやら親の実家に移ったらしい。

ここからかなり離れてはいるが行けない距離じゃない。

これも黒沼上官なりの私への挑戦状のようなものだと考えよう。

取りあえず私は黒沼上官の実家に行く事に決めた。



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