23 続・爆塵奏者と貫通少年
1
錬金術士、兵丹七葉(へいたみ・ななば)の創りだしたゴーレムの内一体は、墓場を抜けて森の中へと進んでいた。材質に木を選択されたそのゴーレムの全長は約ニメートル程。時速は約八キロで進行していた。何も知らぬ者が見れば慌てて逃げ出しそうな、奇怪な雰囲気を纏っている。まるで、太めの枯れ木が一人でに歩いているようだ。
このゴーレムに感情と呼べるものは存在しない。たた一つプログラミングされた命令に従うだけの無機質な人形。その命令とは。
「『誰かを見つけ次第っ、ころせっ!』ねっ。わかったっ?」
兵丹七葉のその言葉。それだけが、ゴーレムの原動力。
2
仁科神(にしな・しん)。17歳。能力名は【ペネトレーター】
山の麓の森の北側入口で、彼は乱れた息を整えていた。
――ああ、クソ。苛つくぜ……。
つい先程山の頂上で戦った男のニヤつきが頭から離れない。爆発を起こせるとか反則にも程がある、こちらは接近戦しか出来ないというのに。この気持ち悪い右手は、勝ち残れば治るのだろうか。
神の右手は形状変化させることが出来る。どうやら貫通を目的としたものにしか変形出来ないらしいが、任意のタイミングでその能力が使用出来るのはありがたいことだった。
だが、その便利な能力をもってしても先程山の頂上で戦った男は殺せずじまい。その男は、指を鳴らすだけで爆発を起こせる能力を持っていた。むやみに能力を使用してこなかった辺り、なんらかの制限があるらしいが。
「あ? 今度はなんだ?」
山を駆け下りて乱れた息が整い始めた頃、神の視線がこちらへと歩いてくる人影を捉える。
「げっ」
その人影も神の存在に気付いたらしい。こちらを見て動きを止めた。
「なんだ、てめェ。今は虫の居所が悪いンだが」
「し、知るかよそんなのっ! こ、殺すぞ!!」
「あァ?」
木々の間から降り注ぐ日光がその人影の全身を映す。無駄な贅肉が目立つその身体の持ち主は、全身を汗だくにしてこちらを見据えていた。にしても、随分と態度の悪いヤツだ。
「な、なんだ! お、お前も、俺を馬鹿にするんだろっ!?」
「ハァ? 何言ってんだ、てめェ」
「だまれ! 今度は騙されないからなっ……! くるならきてみろっ……!」
全身をわなわなと震わせ、場所も顧みずに大声を出すそいつはなんとも滑稽に見えた。誰が見ても分かる、精一杯の虚勢。
「チッ……うぜえな、死ね」
神は右手に力を入れる。バチバチと電撃的な感覚を経て、鋭利に変形した。
その腕で、その男を刺し貫くべく距離を詰める。
3
「ひ、ひいいぃ」
「あん? なんじゃこりゃ」
結果から言うと、突きはデブ男には当たっていない。デブ男は反射的にその場へと膝を付いてしゃがみこんだのだが、それはあまり関係ない。神の右手はデブ男に届くまでもなく、右横にある木に刺さっていた。勢いを付けるために右手を斜め後ろに引いたのだが、その時に引っかかったらしい。
「な、なんだよそれ! やっぱ殺す気なんじゃないかっ!」
「ハナからそのつもりだが……って、なんだよこれ」
木から右手を引き抜くと、異変に気付いた。明らかに長い。変形していない左手と比べて約二倍の長さがある、アンバランス過ぎて難儀しそうだ。というか、先程の戦闘で使った時はこれの半分ほどしかなかったはず。だからこそ相手を貫けずに撤退してきたというのに。
「き、き気持ち悪いんだよ!」
「お前がな、デブ」
まあ、関係ない。長いなら長いで間合いを調節すれば良い話だ。神はしゃがみ込む相手を正確に刺し貫くべく、もう一度右手を構える。
「や、やめ……っ」
「うるせェよ。喧嘩売ってきたのはてめェだろうが、代償くらい払えよ」
「そんな……」
そもそもなんだこいつは。何の戦力の見立てもなく、口だけで喧嘩を売ってきたってのか。
――どうかしてんな。いや、まァこんな状況だ。頭がどうかしたってしょうがねェよ。俺には関係ねェがな。
神はもう一度振りかぶる。
「あれ? 兜太じゃん、うーわ、もしかしてピンチ?」
突如背後から聞こえた声。その声は、一瞬にして神の怒りのボルテージを増大させた。
その怒りに任せて、デブ男の目の前の地面に右手を突き刺す。
「ひ、ひぃ……」
「おーおー、相変わらず情けない顔してんなあ」
「い、漁火さんっ……!?」
「あん? なんだてめェら。知り合いだったのかよ」
振り向いた先には、中折れ帽の男が居た。
神が先程山頂で戦った時と同じように、余裕綽々の笑みを携えて。
4
「よーお兜太。元気してたか?」
「は、はいっ……それより、助けてくださいよ! こ、こいつが……」
「あ?」
兜太と呼ばれたデブ男は、神の横を駆け抜けて中折れ帽の男の元へと走っていく。顔全体に伺える安堵の表情は、中折れ帽の男への信頼の濃さを表していた。
「よくよく見ればさっきの坊主じゃねえか、なあ?」
「ちいッ、クソが」
あの時は、退避するだけの冷静さ以外全て怒りに埋め尽くされた。それ程までにこの男の煽りに乗ってしまった。だが今は違う。頭にはびこる憤怒はもちろん最大だが、それを自分で理解して動けるだけの抑制力はある。
神は地面に刺した腕を引き抜きつつ、その腕を隠すように姿勢を変える。
「どうした? 今度はかかってこないのか?」
「黙れ」
また、目の前であの時と同じように指を揺らす中折れ帽。こいつをどう殺してやろうかずっと考えていた。すぐに爆発を起こしてこない辺り、使用に制限があるのは確かだ。先程の戦闘で回避に徹していたところを見ると、結構な時間使えないはず。それに今、先程とは違うことがもう一つある。
「い、漁火さん……気をつけて、アイツ、手が」
「ああ、知ってるよ。針なんだろ? さぞ日常生活が不便そうだぜ」
デブ男の助言を聞き流して、あの時と全く同じ言葉で煽りを入れてくる男。予想通り余裕……いや、「油断」している。馬鹿が。
「ち、違うっ! それだけじゃ――」
「おせェ!!!」
理屈は分からないが、何故か長さが倍になっている右手。
今まで後ろに隠していたその右手を、思い切り前へと付き出した。
5
「はァ!?」
「おいおい、届いてねえぞ。かっかっか」
神の突き出した右手は、男との丁度中間地点辺りまでしか届いていない。つまり、元の長さへと戻っていた。
「なんなんだよッ! クソがッ!?」
慌てて右腕を退く。訳が分からない。僅かずつ、神から冷静さが失われていく。つい数秒前まであった「この手段なら殺せる」という精神的支柱が無くなってしまった。理屈も理解する前から必殺だと思い込んだ手段、第二の刃を用意しなかったというそれは明らかに「油断」だった。
「い、漁火さん! 今ですよ、やっちゃってくださいよ!」
帽子男の後ろからデブ男が、水を得た魚のように唾を飛ばす。耳に障る、先刻殺しておけばよかったか。
「やっちゃう……なあ。俺はあまり人は殺したくねえなあ」
「は?」
「坊主、いや少年。今だから言わせてもらうが……あれは事故だ」
こいつは何を言っている。開始直後に問答無用の先制攻撃をお見舞いしてきたことを忘れたのか。……いや、だが。
「説明しろ」
「お、優しいなあ。まあなんつうか……能力、試してただけなんよ」
「……」
信用していいものだろうか。確かにこいつに直接危害を加えられた覚えはない。初見の爆発を除けば出会いから今に至るまで、一つも傷を負わされてはいない。
「証拠はあんのかよ」
「言葉以外にはないな」
「ちいっ……」
右手を下げる。変化も解除した。
「何歳っスか」
「あー、今年で23だったかな。聞いてどうすんだ?」
「いや別に……すんません、っした……」
「おお、素直なヤツは嫌いじゃないぜ?」
まだ癪に障るが、敵意が無いのなら無駄に闘う理由はない。
6
「ちょ、ちょっと待って下さいよ漁火さんっ! 俺はこいつに殺されかけたんですよっ!?」
「ほーお? そうなの?」
「あ? お前が先に売った喧嘩だろうが」
「で、でもっ……殺そうとしたことには変わりないじゃないかっ!!」
「うっぜェ……」
和解の空気を読み取ったのか、デブ男が納得行かないようにしゃしゃり出る。本当に癪に障る声だ。
だが、中折れ帽の男は案外物分りが良かった。
「まあ待てよ。兜太、どうせお前が何か言ったとかじゃないのか?」
「ッ……それは」
「図星か?」
「……」
黙りこむ兜太と呼ばれたデブ男。と、その時遠目に動く物体を発見した。
「あ――?」
それは一見すると木。どこからどう見ても木。だがその木は、相当な速さでこちらへ近づいている。動いているという事実のみが、木であるという最終決定を阻害する。そんなことを考えていたら、目と鼻の先まで迫っていた。
「何だ? 鳩が豆鉄砲を食ったような顔して――」
「あ、アホ面だなっ!」
状況を理解していない二人。それもそうだ、身体を向けてる方向から考えて気付けるのは神ただ一人。
「避けろ!!!」
「なッ――!?」
神は懇親の力で、中折れ帽の男とその後ろのデブ男を突き飛ばした。
一瞬遅れて、三人の真ん中に何かが振り下ろされる。それは、太い幹から枝分かれした太い枝。
「ト、トレント……」
尻もちをついたデブ男の口から、小さな呟きが漏れた。
7
漁火奏汰(いさりび・かなた)。23歳。能力名【イクスプロジア】任意のタイミングで爆発を起こすことが出来る。
村上兜太(むらかみ・こうた)。19歳。能力名【背水の陣】戦闘相手の能力効果を倍加させる。
この二人は、ゲーム開始前からお互いを知っている。出会いは単純明快。数年前に路地裏でカツアゲを受けていた兜太を、通りがかった奏汰が助けたというそれだけのもの。それ以来奏汰に心酔する兜太を、奏汰は一応少しばかり面倒を見ていただけの話だ。そこには何の情も込めてはいなかったが。
「今度はなんだっつんだよ……」
突き飛ばされて崩されかけた態勢をすんでのところで立て直した奏汰は、帽子を抑えて目の前の異形な生物を観察する。とはいってもただの木にしか見えない。幹の中心部に空いた樹洞が、目と口に見えないこともないが……。
「おいデブ! てめェの能力かこれは!」
仁科神。17歳。能力名【ペネトレーター】
右腕を即座に針状に変形させた神は、その化物と距離を取りながら叫んだ。
「ち、ちがう! 俺はこんな……能力なんて……」
ちなみに村上兜太は未だ、自分の能力を把握していない。事実先程、神の右腕の長さが伸びたのは兜太の能力の影響なのだが、そのことは誰も知らない。
「おらよ!」
くぐもった爆音が響く。奏汰の鳴らした指に呼応して、その化物の内部から爆発が起こった。……筈だったが、予想外の俊敏性を持ったその化物はそれを避け、村上兜太に向かって突進する。
「あァ! クソが!」
神が間に割り込んで、振り下ろされる木の打撃を自らの右腕で防いだ。奏汰が短く口笛を鳴らす。
「は……? なんで俺を助け――」
「うるせえデブ! 邪魔だからどいてろ!!」
そのまま木を弾き返すと、神は右腕を三叉の槍へと変形させる。
「へえ、針だけじゃなかったのか」
「らしいな。やってみたら出来た」
「あー成程。まだ把握しきってない感じな」
8
状況はすこぶる悪い。三叉の槍と言っても所詮は自分の右腕の長さしかない。せめて先程のように長さが倍になれば戦いようもあるのだが。
「ちいッ……おい」
「お?」
神は舌打ちすると、隣で帽子を抑えて立つ男へと声をかけた。
「お前の爆発、まだ貯まんねェのか」
「あー、まだまだだな」
「いつだよ?」
「あまり手の内は晒したくねえんだが……一発で五分だ」
「なげェ……」
ついさっきまで殺しあっていた相手と、共同戦線を張っている。敵の敵は味方とはよく言ったものだ。この化物に言葉が通じない以上、最初に処理するしかない。
「デブ、お前は」
「俺はっ……」
二人の後ろで震えていた兜太は、突然のフリに言葉が出てこない。そもそも自分の能力すら分からない男に、何が出来ると言うのか。それに気のせいかもしれないが、あの木の化物は心なしか自分しか狙っていないような気がする。
兜太の予想、それは気のせいでも思い過ごしでもなかった。このゴーレムが初めに視界にいれたのは村上兜太。そして兵丹七葉の命令は「誰かを見つけ次第、殺せ」なので、優先順位の関係から最初に狙われるのは当然なのだ。三人はそれを知る由も無いが。
「時に兜太、お前は……とお!」
奏汰が、突進してきた化物の体当たりを交わす。
「……あ」
だが避けた先には無防備の村上兜太が居て。
「え?」
能力は絶対。化物の振り上げた木は、約二倍の大きさと鋭さを持って。
「おい!! 避けろ!!」
更に二倍の速さを持って、兜太の身体を刺し貫いた。
9
「かっ……はあ……?」
神は最初、よく避けたなと思った。不動の状態から繰り出された相当な速さの体当たりを、この中折れ帽を被った男はよく避けたなと。まあそれは、山頂での闘いを思い出せば納得が行く。
だがこの瞬発力からは程遠いであろう肉体を持つデブ男は当然、そんなもの避けられるはずもなく。
「あああアァァアアああ嗚呼嗚呼ァァァァァァァ嗚呼あ!!!!」
無残にも、悲壮にも、その大きな腹に木の手は突き刺さっていた。
「あー、兜太。なんつうか……すまん」
「お前! それどころじゃねェだろ!?」
「いやあ、もう無理だろあれは。それに、今は自分の身の心配だ」
化物はゆっくりと手を引き抜いた。血染めの樹木が二人の前へ立ちはだかる。
「クソが……!」
恐らくあの傷ではもう生きてはいまい。それに、隣の男の飄々とした態度も気に食わない。あのデブ男とは知り合いではなかったのか。なのに何故ここまでドライに物事を処理できるのだろう。
「ガ、ガアアアア」
「なんだ、喋れんのかよお前」
木の化物の次の目標は、漁火奏汰。
化物が突進してくる。奏汰はそれを軽々と避け、周りの木を利用して巧みに逃げまわっていた。何故か神には全く攻撃してこない。だがそれを利用した奇襲しようにも、中々タイミングが掴めなかった。
先程デブ男を殺害した時に見せた攻撃力特化の木の形状と、振り下ろす際の異常な速度。それを考えると、どうしても用心してしまう。
「おいおい、手伝ってくれよー」
余裕の顔をして、帽子男は神へと声をかけてくる。
「ちいッ……」
状況的には味方だが、ルール的にはそうではない。だがもし神が先にこの男を殺そうものなら、次はあの木の化物とタイマンだ。会話不能、予測不可能な化物に真っ向から勝てる自信はない。今はこの男と協力するしかないのか。
木の化物は神に目もくれず、一心不乱に帽子の男を追っている。何度目かに前を通り過ぎる時、その木の横っ腹に右腕の槍を突き刺した。
10
「おっ、でかした。離れろ少年!」
「言われなくてもな!」
奏汰が指を構えると同時に、神は即座に手を引き抜いて距離を取る。木の化物はバランスを崩してふらついていた。痛覚はあるのか、アレに。
「喰らいやがれ!」
奏汰がパチン、と指を鳴らす。同時に鳴る爆発音。ふらつく木の化物の、右足に相当する位置が吹き飛んだ。
「おーい少年! もう一発頼むぜ」
「俺に命令すんな!」
流れる様な間の良さに、警戒心も躊躇も忘れてしまう。
神は右手を構えて、バランスを崩して倒れる木の化物の心臓に相当しそうな位置へと手を突き出した。
「あ――?」
余りにも呆気無い。手応えも殆ど無い。神が化物を刺し貫くと同時に、その化物は雲散霧消して消え去った。
「こんなモンかよ……」
「終わったのか? 新しいのが襲ってきたりしないよなあ?」
「知るかよ」
帽子を抑えながら、男が近づいてくる。ハッタリじゃなければ爆発は五分間起こせないだろう。それに人を殺す気はないらしい。
「まあお疲れさん。俺は漁火奏汰――あっちで死んでる村上兜太とはただの顔見知りね」
「……仁科神だ」
「ははっ、無愛想なヤツだな! 一緒に死線掻い潜った仲だろ?」
「一人死んでんじゃねェかよ」
「たはは、こりゃ一本取られた。にしても神って、すげえ名前だなあオイ」
山頂で殺しあったとは思えないほど、漁火奏汰はフランクに話しかけてくる。神はちらりとデブ男……村上兜太の無残な遺体に目をやる。目を見開いて、大の字になって死んでいる兜太。生意気な物言いとふざけた態度で挑発してきたとはいえ、実際に死んでしまうと何も思わないでもない。まあ、最初は殺すつもりだったが。
「お前、これからどうすンだよ」
「どうするも何も、死にたくはねえよなあ。かと言って人殺すのもアレだし、どうしたもんかねえ」
「ちいッ……」
「お前は?」
「俺は……」
神も実際の所似たようなもんだ。正当防衛の他人殺しは仕方ないと割り切ったはいいが、今みたいな化物もこの会場に存在するとすれば、案外生き残るのは難しいのかもしれない。目的の一致する戦力が欲しい。
チラリと、漁火奏汰の方を見る。
「まあいいや、じゃあそういうことで、達者でな少年!」
「あ――」
俺と一緒に居てくれ、なんて言えるはずもなく。
去っていく奏汰の背中を神はただただ見つめていた。
11
「はーあ。マジ危ねえ、なんだよこれ。死ぬだろ」
仁科神と別れてから、漁火奏汰はどっと吹き出した汗をハンカチで拭う。
他人が襲いかかってくるのは一応、予想していた。だがあれは聞いていない。あんな木の化物がそこら中にうろついていると考えると、おちおち夜も眠れない。今もこうして森の中を歩いているが、それすらも危険ということになる。
「42人だっけ? ああ、体育館で一人とさっき兜太が死んだから後40以下か。いけっかなあ」
死にたくない。かと言って人殺しなんて以ての外だ。先程みたいに知り合いがいる可能性を考えると、残り三人に入っても大切な人が失われる事も考えられる。
いつの間にか視界が開けた。
「うっわー、縁起でもねえな」
そこは墓場。数十分前に兵丹七葉がゴーレムを作製していた場所。
まあそんなこと、奏汰は知る由もないのだが。
「勇気の出しどころ、ね」
かつて兜太に教えたそんな言葉を、自分の口から反芻させた。
「馬鹿みたいな言葉だよな、ほんと」
自嘲気味に笑って、奏汰は墓場を横断するべく歩を進めた。
No.33 村上兜太(むらかみ・こうた) 19歳 退場
【能力名】背水の陣
【能力】 戦闘状態に陥った時、対戦相手の能力効果を倍加させる。
【タイプ】パッシブ。
【系列】 能力操作系
No.2 漁火奏汰(いさりび・かなた) 23歳
【能力名】イクスプロジア
【能力】 右手を鳴らす事で、任意の場所に任意の威力の爆発を起こすことが出来る能力。クールタイム300秒。
【タイプ】アクティブ
【系列】 爆発系
No.22 仁科神(にしな・しん)17歳
【能力名】ペネトレーター
【能力】 右手の形状を任意に変化させる事が出来る能力。ただし「相手を貫通する事を目的とした武器にしかなり得ない」
【タイプ】アクティブ
【系列】 身体変化系
残り31/42




