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オリジナル・バトルロワイアル  作者: 八緒藤凛
一日目
18/54

17 非日常的

1


「はぁ」


 彼女にとっての幸福。


 学校のテストで一番になる。違う。

 部活の大会で優勝する。違う。


 日々を普通に過ごすこと。正解。


 そんな他愛もない願いこそ、彼女にとって最大の幸福、だというのに。


「一体どういうことなんでしょうかね」


 滑り台の上で一人黄昏る少女。淡い紺色の制服に身を包んだ彼女の名は、遠江和穂(とおとうみ・かずほ)。


「思い出したら、頭が痛くなってきましたよ」


 体育館での惨劇を思い出す。和穂は偶然にも間近で見てしまった。その光景は、今でも脳裏に焼き付いている。


「こんな事なら、居眠りなんかするんじゃなかったなあ」


 その日はテスト最終日。早々と問題を解き終わったので、見直しもそこそこに机に突っ伏して寝てしまった。そこから起きたら見知らぬ体育館に居て、理解が追いつく前に目の前で人殺し。


「あの人、死んだんですよね。ははは、怖いや」


 体育座りのまま、顔を膝に埋める。心細い、怖い。今にも泣き出しそうだ。いっその事、誰かに見つかる前に死んでしまおうか。こんな非日常の極みは、彼女の望む生き方とはかけ離れていた。


 普通でいい。人並みに勉強が出来て、人並みに運動が出来て、人並みに恋をして笑って、人並みに失恋して泣いて。そんな繰り返しで生きていければそれで良かったのに。


「私、どうしたら良いんでしょう」


 スーッと滑り台を滑り降りて、和穂は不安が充満する心に問うた。


 普通で在りたい少女の心は、非日常に対面した時、普通ではいられない。


No.20 遠江和穂(とおとうみ・かずほ)17歳

【能力名】???

【能力】 ???

【タイプ】パッシブ

【系列】 ???


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