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ライムの覚悟

 既に戦えるのはライムひとりだけ。


 ここで引き下がればハリーもアイラも死体の山に積み上げられることになる。


 ライムは覚悟を決めて鞘から双剣を引き抜いた。


 ライムが手にしたのはフェンシングに使うレイピアに似た細身の剣で主に突きで戦う剣だ。


 双剣がイメージするダガーやククリの短剣系の武器と比べると突きに特化した武器で戦闘の幅が狭まり扱いと耐久性が劣るが、圧倒的な素早さとリーチで短剣に勝る武器である。


 両手にレイピアを手にしたことでガイルがやたら感心している。


「盾無しの双剣レイピアとは本格的だねぇ」


「女だからって見下していると痛い目見るわよ」


 ライムはガイルに突進と剣技『連刺撃』を使い襲い掛かった。


 それはレイピアの連撃。


 圧倒的な手数の連撃技に突進を絡めると大抵の敵は攻撃を捌ききれなくなり刺撃の餌食になる。


 それが両手での攻撃となれば受け流しや防御では防げる攻撃ではなくなる。


 冒険者時代、ライムは数多(あまた)の魔物をこの技ひとつで葬り去って来た。


 だが、ガイルは連刺撃をいとも容易く避けてしまった。


 ガイルは大笑いだ。


「相手は魔物じゃ無いんだから、そんな技で倒される訳が無いだろう。お前たち冒険者の攻撃は単純すぎる!」


「なにをほざく!」


 ライムは間髪置かず連刺撃を放つがまたしてもガイルに避けられた。


 おまけに避け際に背中に鍔打ちまで貰う始末。


 完全に子ども扱いである。


 ライムは鍔打ちを食らったことで体勢を崩し、突進の勢いと相まって顔面から地面に突っ込むこととなった。


 ガイルはその隙を見逃さない。


 後頭部に束ねていたライムのポニーテールを鷲掴みにして掲げ上げ、無理やり吊り上げた。


「女の癖にやんちゃするんじゃねーよ」


「くっ!」


 足が地面から離れたことでなす術のないライム。


 後頭部に剣を回し、ガイルの手を攻撃するが刺撃用の剣なのでガイルの手甲に阻まれてノーダメージだ。


「レイピアなんて密接しちまえば無力なんだぜ」


 ガイルは笑いながらライムの横っ腹を剣で斬り刻む。


「ぐっ!」


 ライムのわき腹が赤く染まり顔が苦痛で歪んだ。


 でもライムは後頭部への攻撃を止めない。


「そんな攻撃は無駄というのがわからないのか?」


 その時、ライムは吊り上げの拘束から逃れていた。


「そっちを狙っていたのか! なかなかやるねぇ」


 ガイルの手にはレイピアで切り落とされたポニーテールが残っていた。


 そして激痛がガイルを襲う。


「ぐああ!」


 ライムはガイルを真下からレイピアで串刺しにしていたのだった!


 ガイルの意識はそこまでで、息絶えた。


「ガイルの野郎、油断しやがって」


 ガイルがやられたのを見たオルタは間髪開けずにハリーを蹴り飛ばしすぐに行動に移った。


「この(アマ)が!」


 すぐに距離を詰めライムを攻撃する。


「くたばれ!」


 だがライムの命を奪うことは出来なかった。


 目の前には昏倒していたはずの少女アイラが宙に浮いていてオルタに魔法を放ち消し炭にしていたからだ。


 そのアイラの目は光を失い、いつもと違う雰囲気を纏っていた。

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