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アイラの回復魔法

アイラの回復魔法


 ライムは血に染まったわき腹をかばいながらアイラに駆け寄る。


「アイラちゃん!」


 その声に反応するかのようにアイラの目がゆっくりと開かれ瞳に生気が戻り、人の身長ほど浮かび上がっていた浮上は止まり地面へと降り立った。


 アイラは目が覚めたような様子を見せていた。


「ライム、なんでケガをしているの?」


「今、アイラちゃんが敵を倒したことは覚えて無いの?」


「敵?」


 アイラは敵を倒したことどころか、敵に殴られたことも記憶を失って覚えてない様だった。


「すごいケガ、すぐに治す」


 アイラはライムのわき腹に回復魔法を唱え治し始めた。


 ライムのケガを回復魔法の光が包むと徐々に傷が塞がっていく。


「ひでーことをしてくれたもんだ」


 冒険者ギルドの仲間がやって来たかと思って振り返ると、そこには冒険者ギルドで見たことのある男が立っていた。


「やっと仲間が来てくれたのね」


「仲間って言うか俺だよ、ガイルだよ」


「ガ、ガイル?」


 さっきまで戦っていた所には、今でもガイルの死体が転がっているのでガイルを倒したのは間違いない。


 でもなんで、この男がガイルを名乗る?


 でも男は大笑いだ。


「ガハハハ! その顔を見たかったんだ」


 男は転げる勢いで笑っていた。


 姿形は違ったが、その笑い方はまさしくガイルだった。


「本当にガイルなの?」


「俺様はやられても何度でも復活できる不死身の男なんでな」


「嘘! そんなことあるわけが無い!」


 またガイルは笑う。


「いいね、その顔。何度見てもその絶望しきってる女の顔はたまんねぇ褒美だな」


 ライムが剣を掲げガイルを名乗る者に連刺撃を放とうとすると、その前に力任せの攻撃で両手の剣を弾き落とされた。


「だから、その攻撃は通じねぇって……」


 あきれ顔のガイル。


「さあ、さっきのお返しをしねぇとな」


 そう言うと。ガイルは治りかけのわき腹を目掛け、剣で突いて来る。


「うがっ!」


 ライムの顔が苦痛で歪む。


 そこへ新たな男の声が!


「ガイル、もう終わっちまったか?」


「オルタか。いや、これからだ」


 さっき、アイラちゃんが倒したオルタ迄復活してるの?


 死体は間違いなくそこに転がってるのに、どうなってるのよ?


 倒しても復活するんじゃキリが無いじゃない!


 今度はオルタがガイルに懇願した。


「ガキの方は俺にやらせてくれよ、貸しがあるんでな」


「おう」


 ガイルは再びライムのわき腹を突く!


 再び苦痛で顔を歪ませるライム。


「早くどうにかしねーと、身体が上下に分かれちまうぞ! ガハハハ!」


 ガイルの下卑た笑い声が村に響いた。


 その時、突如ガイルとオルタが目の前から消え去った。


 いや吹き飛んだ!


「待たせたな!」


「間に合ってよかった」


 それはギルド長を背負ったソニアだった。


 ソニアは再開の挨拶もそこそこにギルド長を降ろすと、柱に貫かれたガイルとオルタの死体へと向かう。


 そして腹を切り裂いて魔石を取り出した。


「これで一安心」


「あいつらの魔石を抜き取らないと眷属に乗り移って復活するらしいんだ」


 ギルド長はそう得意気に説明し、ライムのケガを見る。


「酷い目に遭わせたみたいだな」


「わたしの剣技じゃ魔物みたいには倒せませんでした」


「お前は現役を引退してるんだから気にしなくていい。むしろ俺の方がこんな姿になっちまって情けない」


 ソニアが声を掛けてくる。


「この村はなにが起こるかわからないのですぐに発ちましょう」


「そうだな」


 こうしてフォレスタリアの調査は甚大な被害を出して閉じることになったのであった。

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