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アイラの歓迎会

 俺たちはアイラがパーティーに加入したことを祝う歓迎会を宿屋の食堂ですることになった。


 歓迎会というものは本来酒場で酒を飲んで景気よくやるものと相場が決まってるけど、あいにく俺もソニアも酒に激しく弱いようで酒場に出入りするのはやめておく。


 あと、アイラが未成年だというのも酒場を避けた大きな理由だ。


 ソニアがジュースで乾杯しながらアイラを歓迎した。


「アイラちゃん、パーティーに加入してくれてありがとうね」


 俺も、もちろん大歓迎だ。


「今まで回復役のいない、ケガしたらそこで終わりの博打みたいな脳筋パーティーだったので、回復役のアイラがパーティーに加入してくれて本当に助かってるよ」


「こちらこそ、司会進行の詰めが甘くてサビア屋で大金を使わせてしまってすいませんでした」


「お金なんてまた稼げばいいんだから気にすんな。俺はアイラとこうして一緒にいられるのがお金よりも大切な事だっただけだ」


「ありがとう」


 そして嬉しさのあまり涙を流すアイラ。


 歓迎会なのに湿っぽくなるのはノーサンキューなので俺は話題を変えた。


「そういえば自己紹介をしてなかったな。俺はアルク。このパーティーのリーダーをしている者だ。やがては世界一のパーティーのリーダーになる男!」


 パチパチと二人の拍手。


「次はわたしね!」と勢いよくソニアが手を挙げた。


「わたしはアタッカーそして盾役を兼ねる戦士のソニアよ。やがては世界中の食堂のメニューを平らげる女!」


 なんだよ、そりゃ。


「最後はわたしが行きます」とアイラが自己紹介を始める。


「わたしはこのパーティーの回復役兼アタッカーの魔導士アイラ。やがてはアルクのお嫁さんになる女よ」


「アイラちゃん、ずるーい。アルクさんはわたしの旦那様になるんだよ」


「じゃあ、みんなで結婚することにしちゃいましょう」


「それいいね」


「って、それだとアイラもソニアとも結婚することになるけどいいのか?」


「いいの、いいの」


「わたしたち、仲良しなのでいいんです」


 ということで、俺たち3人は結婚を約束する仲になった。


 まあ、正式な結婚はアイラが成人した後だからまだまだ先だ。


「そういえば……」


 アイラがなにかを思い出したらしい。


「ところでアルクはなんのジョブなの?」


 ほれ来た。


 そりゃ、結婚する相手の天職ぐらい知っておきたいよな。


 ここでチカン師と言っても破局にはならないと思うので腹をくくって本当のことを伝えた。


「俺の天職はチカン師だよ」


「聞いたことの無い天職ですね」


 アイラは首を傾げていた。


「俺も初めて聞いた前代未聞の天職だ」


「その天職はどんなことが出来るんですか?」


「よくわからない天職だけど、ソニアの折れた角を生やすことの出来るジョブだ」


 俺の話を聞いて理解出来ないのかアイラの頭に疑問符が浮かぶ。


 いきなり角を生やせるとか言われても理解出来ないわな。


 ソニアは自分の髪を掻き分け、アイラに自分の角を見せる。


「アルク様がわたしの折れた角をホーン・ラビットの角と置換して治してくれたんです」


「あっ……なるほど。エッチな方の痴漢じゃなく、物を置き換える方の置換だったんですね」


「そうそう」


「それは物凄い天職です」


「そうかな?」


「絶対に物凄いです」


 アイラが言うには回復術師の上位の天職かもしれないとのこと。


 回復術ではケガは治せても、失った部位の再生は出来ないらしい。


 そういえば天職の儀でSランク以上の天職の確定演出が出てたんだよな。


 俺の天職は前衛でも後衛でもない計算士みたいな冒険者としては役立たずな天職と思ってたんだけど、アイラの言うようにチカン師にもっと自信を持っていいのかもしれない。


 俺のチカン師と言う前代未聞の天職はレア天職なのは間違いないんだけど、アイラのお陰でとんでもなく使える天職ということが後々判明するのであった。

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