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逃亡者の覚醒と愛の檻 1

主人公は、ヤンデレたちから逃げ回る日々を送っていた。


彼の目的は世界征服でも、ハーレムの形成でもない。ただ自由に旅をしたいだけだった。


ところが、彼を追いかける十人のヤンデレたちは、誰も彼を諦めない。それどころか、彼女たちは互いに仲が良く、主人公への愛情についても情報を共有していた。


主人公が逃げれば逃げるほど、彼女たちの愛は深まっていく。


そのうえ、主人公にはかつて下半身に特別な力が宿っていた。本人はそれを心底嫌がり、ヤンデレたちに土下座して普通にしてくれと懇願した。条件として彼女たちを満足させなければならなかったが、どうにか普通の状態にしてもらうことには成功した。


しかし、問題は何も解決していなかった。


### 逃亡の日々


主人公はヤンデレたちから逃げるため、行く先々で彼女たちを満足させ、通行の許可を得ようとした。


人類最強のスペックを持っている主人公にといっても、正面から戦うという選択肢はなかった。


そんな彼を助けようと、ゲイバーのお兄さんが現れた。


「たまにはいいかっこさせろよ。おまえ、俺のところの常連だろ。困ってるなら助けてやるよ」


お兄さんはまっすぐに主人公の前に立ち、ヤンデレたちを睨みつけた。


だが、抵抗もむなしく、彼はすぐに制圧されてしまった。


主人公は、目の前で理解者を失った。


「……」


その言葉が出なかった。


監視のヤンデレは、遠くからその一部始終を完璧に録画しながら、静かに呟いていた。


(ご主人様が悲しむ顔……全部記録しましたわ♡ でも、大丈夫。私たちがいれば、誰もご主人様を傷つけさせません。お兄さんのことも、ちゃんと無力化して守ってあげましたもの♡)


潜入のヤンデレは影の中で微笑んだ。


(先回りして、お兄さんが抵抗できないようにしておいて正解でしたわ。ご主人様の自由を奪うのは、私たちだけの特権ですもの♡)


###怒りの覚醒


お兄さんの無力化をきっかけに、主人公は怒りに震えた。


そして、ついに覚醒する。


覚醒した主人公。しかし、強化されたのは戦闘能力ではなかった。夜の生活における能力だった。


主人公はその力を使い、ヤンデレたち全員を満足させ、全員を気絶させることに成功した。


そして、その隙に逃亡した。


ところが、目を覚ましたヤンデレたちは、今までで最高の体験だったと喜び、主人公への愛情をさらに深めてしまった。


女性陣の反応は特に激しかった。


魔導のヤンデレは頬を赤らめながら、杖を抱えて震えていた。


(ああ……ご主人様の夜の生活……今までで一番ですわ♡ 魔法で記録しておかなければ……次はもっと長く……♡ ご主人様が本気で私たちを満たしてくださった。もう、絶対に離しませんわ。結界で囲って、永遠にこの感覚を繰り返しましょう……♡)


慈愛のヤンデレは聖母のような微笑みを浮かべつつ、内心では熱を帯びていた。


(ご主人様が本気で私たちを満たしてくださった……♡ 傷一つないように回復させて、またすぐにでも……でも、無理はさせませんわ。私がちゃんとケアしますもの♡ ご主人様のすべてを癒やし、すべてを受け止める。それが私の愛……誰にも渡さないわ♡)


嫉妬のヤンデレは両手を合わせて、目を輝かせていた。


(みんなで一緒に幸せになれてよかったぁ♡ 主人公様の頑張り、ちゃんと見てたよ! 応援し続けなきゃ! でも、主人公様がこんなに私たちを優先してくれた……私、もっと近くで見ていたいわ。監視映像をリピート再生しちゃう♡)


科学のヤンデレはデータを確認しながら、満足げに頷いた。


(数値、すべて過去最高……♡ このデータは貴重ですわ。次回の夜の生活に向けて、さらに最適化を……ご主人様の反応をすべて数値化して、完璧な環境を構築します。逃げられても、すぐに追跡できるシステムも強化しておかなければ♡)


薬学のヤンデレは小瓶を抱きしめて、夢見心地で呟いた。


(調合の効果が完璧に出ましたわ……♡ ご主人様の夜の生活を、もっと長く、もっと深くするために、新しい薬を用意しなきゃ。副作用? ご主人様のためなら、何だっていいのですわ♡)


一方、男性陣は主人公の圧倒的な「力」に、純粋な敬意を示していた。


格闘特化の男ヤンデレは拳を握りしめ、真剣な眼差しで呟いた。


「……さすがだ。俺がどれだけ鍛えても届かない領域に、また一歩近づいたな。尊敬するぜ、ご主人様。この力を超えるために、俺ももっと修練する。ご主人様の背中を、絶対に離さない」


腰振りのスペシャリストも、静かに頷いた。


「あの夜の出力……衝撃波どころじゃない。俺の技術を超えてる。もっと学びたい。ご主人様の動きを、体で覚え込んで、永遠にそばにいられるようにな」


拷問担当の男ヤンデレは、拘束具を弄びながら満足そうに笑った。


「あの力なら、どんな頑丈な器具も意味をなさん。最高の相手だ。次はもっと頑丈な拘束具を用意して、ご主人様を絶対に逃がさないようにしなければな」


戦争としては勝利。しかし、主人公の逃亡作戦としては失敗だった。


仲間を失った怒りで覚醒し、敵を一掃したはずなのに、支援値だけは全員分最大になっていたのである。


読んでいただきありがとうございます。

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