4.
「う~ん。いつもながら、乱闘後は荒地になっちゃうな。焦げてるし。」
2人と1匹が暴れた後の大地は見るも無残だ。
「母さん、倒した魔物から魔力の回収をお願いします。荒れちゃった土地の回復に使って、残ったらドリンクにしてください。」
「わかったわ。任せてちょうだい。」
そのまま放置しても、魔物の死骸は土に溶け込み、魔力は自然に大地に還る。ただ、その過程は何年もかかってしまう。
戦いで、荒れてしまった土地では、朽ちていく速さのほうが上回る。
ここは母の回復魔法で一挙に戻してしまおう。立つ鳥後を濁さずだな。
残った魔物の死骸も無駄にはしない。
魔力を水に溶かした、魔力の補助飲料「ドリンク」にする。
幸一が日本で飲んでいた、栄養ドリンク『疲れた時の愛情一本』のパクりで商品化した。
製法する魔法、調合具合は研究試作を繰り返し、現在はとても飲みやすく仕上がりだと思う。
「あとは、依頼者に完了を通知して終わり。」
契約書を取り出し、「第四セクション、コンプリート」と書き込む。
契約書は対になっていて、控えを依頼者が持っている。契約書に記載されると、控えにも同じ言葉が表示されるので、依頼者のレオナルド騎士団長に、任務が無事完了していることが伝わるはずだ。
「ラピス、ティアラ、りゅう。少し休憩しよう。」
「3人ともよくやったぞ!3人の息もぴったりだったな。兄ちゃんはうれしいぞ!」
リデルは3人の頭をよしよしと撫でてやる。
『あーそれにしても、うちの子たちはなんて強いのだろう。可愛さ余って、自分で身を守れるように、鍛えてきたが、今となっては、パワーだけなら俺以上だ。だが、しかし、俺が兄貴として、こ奴らが旅立つまでは守るのは俺の宿命だ。あーでも、俺なしでも生きられるように成長させるのも俺の仕事だな。ジレンマだ。結婚とか、相手も見つけてやらないと、、。あーでも考えると泣けてきちゃうな。。まだいいな、まだ嫁には出さんぞ!りゅうも何時かは番いを見つけて、、あーまだ早い早すぎる。成長はうれしいが、巣立つことを考えると泣けてくる。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。」
いかにも兄貴ですよー。的な感じを出しながら褒める。
少し豪快にワシャワシャと撫でる。
髪がくしゃとなる。
さらに撫でる。
髪はくしゃくしゃとなる。
さらに撫でる。
髪はくしゃくしゃとなる。。。。。。。。
「兄さま、また、考え込まれてるわね。」
「リア兄、頭ガシガシ痛いよ!」
「きゅ~、きゅ~、きゅ~」
「リデル、お茶の準備が出来たわよ。いつもの、あれね、残念よね、これがなければかっこいいお兄ちゃんなのに。加護!!」
母エリザベスがザバーと大量の加護をリデルに浴びせかける。
「うっ、ぷっぷっふぁー。。はぁはぁ。。息が!!溺れるではないですか!母さん!」
リデルは正気を取り戻した。
「ふふっ。お茶にしましょう!リデル。」
今夜の野営地は確保できた。
進軍経路の魔物はだいたい片づけた。
ほとんどが雑魚ではあったし、ドース騎士団も一国の騎士団だ、残党が少々いても問題ないだろう。
ここで待つ。
ドース騎士団は明日から本戦に入るのだろう。
今回の依頼はここまでの警備、今夜の警備が終われば仕事は終わりだ。




