25.
俺は、ティアラの全身に魔力を当て一通りサティーナの介入が無いか確認する。
大丈夫だ。
最初の衝撃は、ティアラに触ろうとした瞬間にサティーナがかけたものだったのだろう。
「もう、大丈夫だ。 ティアラ怖かったか?」
「いいえ、よくわかっておりませんわ。」
そうか。 そうだよね。
ラピスに体当たりされたサティーナがよろめいている。
「ラピス、そのまま、10回連続で蹴りをぶち込め!」
シュっ、パシッ!
やっぱり、防がれた。
10発連続で入れて、1発はまればと思ったけど。
厳しそうだな。
「ティアラ、りゅう、ラピスが引いた瞬間に、両サイドから、全力で攻撃出来るか?」
「兄さま、全力って、いいんですの?」
「いいんだ。 それでも、あいつは倒れないだろうから。」
俺は、俺は衝撃波に備えて部屋いっぱいぐらいの大きさのバリアをはる。
ティアラはぶつぶつと呪文を唱え始めた。
「ランチェスさんは、バリアの外にいてください。 他の者が近づかないように見張ってて。」
ラピスの息が上がってきてる。
「ラピス、引け! 俺の背後に!」
「ティアラ、りゅう、攻撃開始!」
ダダダダダダダダダダダダダ、、、、
シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ、、、
ティアラもりゅうも小粒の衝撃を連続で打ち込むことから始めた。
全力で攻撃しろと言っても、最初は小粒を数ぶつけて、徐々に出力を上げている。
毎日の基礎練習がここまで身についているとは、
兄ちゃんは、、成長に泣いちゃうよ!
でも、今回は基本を無視しても、最大出力で当たらなければならい、相手だ!
雑魚なら1発で倒せる攻撃を毎分10ぐらいで打ち込んでる。
でも、これぐらいの攻撃では、ラピスが与えたダメージを回復されかねない。
サティーナの回復力は異常なんだ。
「ティアラ、りゅう 今の出力の20倍に上げるんだ! 一挙に打ち込め!」
ティアラ、りゅうが無言で頷く。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ ゴゴオゴ ゴオゴゴ ゴオオオオ、、、、
ギュンギュンギュンギュン ギューン ギューン ギュウィンギュー、、、
ティアラもりゅうも反動で飛ばないように前傾姿勢になりがながら高出力の魔力をサティーナにぶち込む。
サティーナの様子は、連続攻撃で立ち上がる煙やら破片で見えない。
倒れてはいないけど、少しはダメージを与えただろうか?
「兄さまっっ、もう、 魔力が、 」
ティアラはもう、魔力が切れそうか。
「ティアラ、ラピスの背後へ引け!」
「りゅう、ティアラが逃げるまで、攻撃威力を2倍」
ティアラは、自身を渦にまきラピスの後ろに瞬間に移動した。
俺は、全身を魔力で強化し、剣を構える。
「りゅう、攻撃止め! サティーナが見えるように、煙吹き飛ばして!」
サティーナの姿が確認できる。
立っている。
んんっ?
「おまえ、泣いてるのか?」
「なぜなの? なぜ、リデル、こんなことするの?」
そう言われてもね。
サティーナの姿は12歳ぐらいから15歳ぐらいになっている。
攻撃を防御するのに魔力を使ったせいだろう。
「若返ることが、そんなに悪いことなの?」
いやいや、そこじゃないから。
お前の若返りのために、国ひとつ滅びようとしてるから。
そんな説明が通じるヤツではないのは分かってる。
それなら。
「だから、言ってるだろ、お前はもう少し大人の方が魅力的だって。」
「本当かしら? 若ければ若いほどいいと思うのだけど。」
「ほら、攻撃防いだから、3歳ぐらい戻ったぞ! その方が、俺としては好みだな。」
あー。この手しかないのか?
攻撃も効かない、話も聞かない。
残る手は、、
自ら納得いただいて、帰っていただくしかない!
「ああ、お前は大人としての魅力を生かした方がいいぜ!」
「ぜ!」って誰だよ! どんなキャラだよ!
「リデルは、そうかもしれなけど、他の方はどうかしら?」
しらねーよ。
「それであれば、一度、魔の国デッドにお戻りになって、確認されてはどうですか?」
もう、俺のキャラが定まらね~。
1度魔の国デッドに戻してしまえば、何とかなるだろ。
魔の国デッドも「10代より20代がいい」ってぐらい口裏ぐらい合わすだろう。
「リデルとティアラちゃんも一緒に来てくれるのかしら?」
いや、いや、行かねーよ。
「ご一緒したい気持ちはあるのですがね、こちらに仕事を残してまして、残念です。」
「イヤよ! 連れて帰るわ。」
これは、厄介だな。
どうする、俺。
サティーナは攻撃力はさほど強いわけではない。
ハーツ商会も回復薬がある、交代で攻撃し続ければ、倒されることはないだろう。
ただ、この戦いが、何日も続くのか?
「いや、俺たちも都合ってもんがあるし、、」
ここは、ひとまず、ひたすら断ってみよう。
「でも、一人で帰りたくないわ。」
「ランチェスも一緒に帰るだろ。」
「ランチェスは綺麗だけど、かわいくはないわ。」
折れねーな。くそっ!
「困らせないでくれよ。もう、300歳なんだから。」
「キャー! 300じゃないわ。 298歳よ。」
「おとなしく帰れよ。帰らねーと、300歳って連呼するぞ! 今なら298歳って信じてやる!」
「。。。」
サティーナが黙る。
「わかったわ。 帰るわ。」
えっ? その2歳って、どれだけ、こだわってんだよ!
「ランチェス、 後は頼む!」
ランチェスがニタニタしながらこっちを見ている。
「リデルさん、魔の国デッドに来ませんか? サティーナ様を使役するとは、お見事です。」
何言ってんだよ! お前がやれよ!
魔の国デッドなんて、絶対行かねーよ!
俺は、武装を解除する。
「ティアラ奪還。サティーナの自主的帰還。両条件を成功として、ミッション完了とする!」
俺はは、2人と1匹に駆け寄る。
「ラピス、りゅう、ティアラ 、よく頑張りました!」
リデルは、2人と1匹をぎゅっと抱きしめた。




