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23.

「なるほどね。そんな理由で1国を、、」


さすがに、俺も開いた口がふさがらない。



「それって、魔の国デッドはどう考えてるの?」



「正直、面倒だけど、仕方ない。っていう感じかな。」




「じゃあ、魔の国デッドも地の国ドースを壊滅させてしまうのは、本意じゃないと。」



顔立ちや振る舞いから知能の高い魔物だとは予想してたけど、まともに交渉ができそうな相手だ。


ランチェスと名乗った魔物は、勝機がないとみると、取引に素直に応じてくれている。


頭の回転も速く、冷静だ。



「そうだな、俺たちもあの女がこんな短期間でここまでやらかすとは考えてなかったな。」


ようするに、主犯のその女のほぼ単独行動ってことか。




「もう手遅れだから、いっそう潰してしまえっていうのが魔の国デッドの意図か?」



「そうだな。賠償だの、戦争だの、この遠隔で長引かせたくないんだよ。当時は、少しだけ、あの女の機嫌取りにこの国の地力を奪うだけのつもりだったし。」



そういう事情であれば、交渉次第、ってとこだな。





「その女、魔の国デッドで抑えられるヤツいないのか?」




「無理だな、お偉いさんたちはあの女の餌食になってるからな、、っていう俺も、、」



「サキュバスか?」



「違うな、でも、サキュバスより、たちが悪い。あいつ死なねーし」



んっ?? あれ、今、何か記憶が、、






「その女に自主的に引かせて、地の国ドースにも不問に付せさせれば手を引くのだな。」




ランチェスが真剣な顔で黙る。





「それで、いいだろう。少しは、地の国ドースとは遺恨が残るだろうが。」




「その女の生死は問うか?」



「 問わないけど 、多分死なない」





そうなると、あとは地の国ドース側との交渉だけだな。


この状況であれば、悪い条件ではない。


ただ、感情的に受け入れられるか?



シャルロットの手腕しだいってところかな。



俺もできるだけ、協力するか。




「いいだろう、ハーツ商会としては、その女の自主的退散と引き換えにティアラの身柄の確保、こちらは生きていること前提とさせてもらう。地の国ドースとは交渉を持ちかける。条件が飲まれるように全面的にハーツ商会は魔の国デッドにつこう。あなたには、これからティアラ奪還までは、温室潜入まで手引き、一時休戦、無血で頼む。」



「ああ、その条件乗った。断ったところで、この小隊は全滅させられるだけだろうしな。」



俺が差し出した右手をランチェスが握る。


商談成立。






「休戦だ!! 一旦、引け!! 命令がきけない奴は、俺が殺しちゃうぞ~。」


ランチェスが魔物に向かって、休戦を宣言する。


魔の国デッドの魔物の扱いは、実にシンプルだ。





「ラピス、りゅう、リサさん、 休戦に持ち込みました。こちらからの攻撃は一旦止めてください。」



「リア兄、終わり?? もう戦わないの?」




ランチェスと共にシャルロットの元に向かう。





俺は、シャルロットを引き寄せ彼女の耳元に口を寄せる。



「シャルロット様、どうか、感情的にならないで、冷静な対応を、唯一の国を救う糸口です。俺が陰ながら支えますから。」



彼女にだけ聞こえる声でシャルロットに告げる。



すぐさま、俺はシャルロットから離れる。




「紹介しよう。 魔の国デッドのランチェス大佐だ。ティアラ奪還まで、休戦を受け入れ、侵入に協力していただけることになった。」



シャルロットが驚きの表情になる。



「当然、交換条件がある。条件は今の状況であれば、どっちにも利がある条件だ。」


俺はみんなの顔を見渡し、大丈夫だ。と表情で伝える。





「シャルロット様、あなたの手案に期待いたします。」


シャルロットの目を見て、俺を信頼しろと視線で伝える。





「。。という条件で、いったん休戦、ティアラ奪還後は、地の国ドースと魔の国デッドは話し合いの場を持ち、無条件で和解という方向で交渉を持ちたい。」



シャルロットは目をつぶり無表情になる。


怒りを抑えているのであろう。







「シャルロット様、あなたには、この条件で和解できるよう、ご協力いただきたい。」


シャルロット、感情に流されるな。



「ハーツ商会は、これ以上の無駄な破壊は望まない。 地の国ドースという取引先を完全に失うよりは、魔の国デッドの撤退を望む。この交渉においては、魔の国デッドにつきます。」


シャルロット、俺を信じてくれ。


頼む、言葉の意図をくみ取ってくれ!






「わかりました。ご協力いたしましょう。」


シャルロットが俺とランティスに決意した強い目線で答える。




「ただし、、」



んっ? 条件付けてきます?



「ただし、その女、一発殴らせてください。」



「いいだろう!」

「いいでしょう!」



俺とランティスの声が被った。



よし、両者にとっては、上々の交渉開始だろう。



これから、多少は揉めるだろうが、8割りは今の条件は通るだろう。




「リア兄、うれしそうだね?」

気づいたら、俺はシャルロットに微笑みかけていた。



急いで、表情を引き締める。



「ラピス、りゅう、母さん、親父、そういうわけだから。ティアラ奪還後も少しお仕事続きます。ごめんね。」



「リア兄、なんで謝るの?」

「きゅ~?」




優しい、妹をなでる。



「そうだね。 ここからが、ティアラ奪還の本領だ! ラピス頼んだぞ!」




リデルは、さあ、行こうと頷いた。






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