表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/44

41

挿絵(By みてみん)


俺は、君に、月城凪として、幸せになってほしいんだ。


月城凪としての幸せ。


凪は部屋の灯りを落とした。


いつも通り、悠真からもらったあのネックレスを身に付けて。


まぶたを閉じる。


⸻お願い、開いて⸻



「凪。来てしまったんだね」

凪は振り返った。

スカートの裾が見えなかった。

「パジャマのまま」

首に手を当てる。

「ネックレスもない」


青年はどかっと座り込み、額に手を当てた。

「君を思っていたのに、俺はなんということを」

凪は駆け寄って膝をついた。

「私、あなたに何か言ったの?」

青年は、はっと顔を上げて、涙を堪えながら凪を見つめる。


「あなたは言った。月城凪としての幸せ。それは⸻」


「だめだ、凪。それを言ってはいけないんだ」


「私、分かったの。あなたが待ってる悠の言葉が何か」


「だめだ、やめてくれ。凪」


「悠は、一度も私に、愛していると言ってない。でも、私は」


「だめだ。凪」


青年は嗚咽をもらす。


「私はあなたを愛している。⸻悠よりも」


凪の服が白いノースリーブのワンピースに変わった。

青年は泣きながら凪に駆け寄る。

凪に触れないように、抱擁した。


「俺は、君を幸せにできない。欲しい物を買ってあげることも、子どもを持たせてあげることも何もできない」


「それでも、私のそばにいてくれる」


青年は、はっと顔を上げた。

「…思い出してない、よね?」

凪は首を振る。


青年は涙を拭った。


「分かった。君が何者なのか教えよう。そして悠真君にも、真実を話す」


「悠にも?なんで?」

「俺なりの、誠意だよ」

「どうやってここに呼ぶの?」

「ちょっと難しいかもな」

青年は笑みを浮かべて、また涙を拭った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ