表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/88

vsおやだまうるふ?です。

グロ&下品表現有り!!

ニコ無双?有り。

「Verschwinden(ふ・き・と・) SieeeeeeE(べぇぇぇえ)!」

ボガァッ

   べちゃぁ…

「「ウギャーーー/グルワァァァァア!?」」


 ニコ達は例のうんt…ゴホンゲフン。えー…もとい肥やし爆弾を手に集落の外に向かう。

 時折爆発音が聞こえるが、ソレはニコが肥やし爆弾を≪ブレイクフレイム≫で爆発させた音や道を阻むゴブリンやウルフに≪ブレイクフレイム≫を炸裂させた音である。


「ウギャァァァァァァァア!?目が…目がァァアアア!?」


 爆発した肥やし爆弾の飛沫が容赦なくゴブリンやウルフ達に襲いかかる。辺りは阿鼻叫喚の地獄と化していた。

 肥やし爆弾の臭いの元はアンモニアだ。アンモニアは劇物で、目に入れば失明の危険がある程の危ない物質である。ソレだけでも充分危険な肥やし爆弾に、ニコはこの森の土を、腐葉土を混ぜた。腐葉土には大量のバクテリアが存在する。≪クローシェン≫により、ドロドロに溶けたソレはバクテリアの大好物だ。好物を食べた事により、活性化したバクテリアは肥やし爆弾の中のモノをドンドン分解する。

 増したアンモニアと腐葉土の腐った葉の臭い、更にアンモニアの元となった例のアレラは黴菌(バイキン)の温床だ。肥やし爆弾の中身、臭い&(よく混ぜられたアレラが溶けた)ドロドロ&黴菌…。もはやソレは、『生き物に使っていいのか?』という疑問より『人道的に使用して大丈夫か?』と、問いたくなるような兵器であった。……そんなものを素手で触り、平然と、瞬き1つ分の躊躇すらしないで使うニコの精神に些か不安を覚える。


「言っときますけど、表面は別の土で覆ってますからね!!作った後はちゃんと手をゴシゴシ洗いましたからね!!」

「誰に言っテンだ?あと、オメェに手はねーダろ?」

「?」


 ……とにかく、ニコ達は集落の外に向かって走る。何処から出したのかは分からないが、次々に肥やし爆弾を投げ、地獄の惨状を作りながら走る。ちなみにリンとその弟はニコ制作の(つば)ありフード付きポンチョ(全てニコ糸だけ使用)を被り肥やし爆弾の飛沫を防ぐ。…コレを自分の糸だけで作っているあたり、本当に器用な蜘蛛である。


「グアウゥッ!!」

「「「!?」」」


 出口まであと少し。あと少しという所で大きな毛の壁がニコ達の行く手を阻む。


「グ!グググゥーーー!!」


 毛の壁の正体はあのバケモノウルフだった。バケモノウルフは灰色の毛が茶色に汚れ、鼻には何回も引っ掻いたような痕があった。とても興奮しているらしく、鼻息が荒く目は血走っていた。明らかに怒っている。

 …まぁ、誰だってあんな臭いの投げつけられたら怒るだろうが。

 怒りに満ちたウルフはニコ達にその牙を向ける!


「グワル「Hindernis(ジャマ)!(ヒュヒュンッ)」uるふ!?」


 が、その牙が出たところでニコが糸を発射し、前肢と地面をくっつける。粘着性の糸は前肢に絡みつき、ウルフは勢い余って前転。盛大に鼻と腰の辺りを打つ。


「~!~~!!」


 あまりの痛さに言葉も出ない。

 ニコの攻撃は終わらない。次にニコは、≪付与:パラライズ≫をかけた糸で後ろ脚と口を拘束する。


「……!?……!!!?」


 ウルフは訳が判らなかった。自分より遥かに小さなスパイダーに、文字通り手も足も出ない。

 ウルフは強者だった。恵まれた体躯、鍛え上げられた筋肉。今は飢餓してるとはいえ、唯一の例外を除いてこのウルフは負けた事が無かったのである。それ故に自分の今の状態、虫やラビットといった弱者達のようになった事なぞ無かった。

 ウルフは恐怖する。目の前の小さなスパイダーに。自分達を翻弄し、自分から自由を奪ったこの小さなスパイダーに恐怖する。震える事すら出来ない身体。その深き紫の、底が見えない8つの眼に恐怖する。


 ニコは口を縛り終わると、ウルフの鼻に脚を1本入れて呟いた。


「……≪ブレイクフレイム≫。」

ボンッ!!


 鼻から爆発が起き、バケモノウルフと呼ばれたソレは鼻から上が消えた。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

視点:リン


(なにが…おこったんだ……?)


 目の前の惨劇。四方八方に散らばった肉片が凄惨さを物語る。まだピクピクと動くソレは、足の間から湯気のたつ黄色い水を流す。ゴブザザも尻餅をついて、黄色い水を流していた。

 ソレの前に立っていたニコが此方を向く。


「リンちゃん。早く帰って、傷の手当てしよ?」


 ニコは、笑いながら言った。


「ッツ!?」

ゾクゾクゾクゾクゾクゾクゾクッ!!


 冬の川に入ったかのような寒気が走る。身体中からヤな汗が止まらねぇ。胸の中もビラカ時よりもっと痛い。ドックンドックンって、イテェーのに止まんねぇ!!


「リンちゃん?どうしたの?どこか痛いの?」


 心配した様子でニコが寄ってくる。

 あまりにソレはいつも過ぎて、さっきまでのコイツは違う奴だったっじゃないか?と錯覚を覚える。


 けど、この場にホーンスパイダーは1匹しかいない。

 あのバケモノウルフの飛び散った肉片と血飛沫を浴びたこのホーンスパイダーしか、ニコしかいない。


「リンちゃん?顔青いですよ?……ハッ!?も、ももももしかしてどこか痛いの!?どこか怪我してたの!?た、たたた大変です!!早く洗わないと!!」


 ニコがオレに脚をのばす。


「ヒィッ!?」

バシィッ

「へ?」


 オレは、その脚を叩いた。

 呆気にとられるニコ。「なんで?」って顔をして、不思議そうにオレを見る。


「!?ね、ねーチャんから離レろ!!」


 ゴブザザがオレとニコの間に割り込む。


(駄目だゴブザザ!!今のコイツはニコじゃねぇ!!)


 そう言いたいのに、声が出ねぇ!!

 ゴブザザは震えながら、ニコを睨み付ける。


「……し…。」


 ニコが、呟いた。


「ど…し……?」


 その声は、小さな声だった。

 オレを助けに来た時より、もっと低い声だった。


「どうし…て…?」


 いつの間にか静かになった集落に、小さな声がよく響いた。


「どうして…





リンちゃんの前にいるの?」


 集落を照らす篝火。揺らぐ炎が一瞬だけニコを照らした。

 その一瞬。照らされたニコの眼はいつも見ていたキラキラした水面の輝きでなく、月の出ない夜のような闇だけがあった。


「ヒィッ!?」


 ゴブザザが短く悲鳴をあげる。その隙にニコがゴブザザに飛びかかり、驚いたゴブザザが尻餅をついた。


「ごふっ!?」

「どうして、どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして邪魔するんですか!!貴方達はリンちゃんを苛めてた癖に!!傷つけて、虐げて、あんなにボロボロにしたくせに!!」


 ゴブザザの首に糸を巻きつけ、縛る。


「今更…。なんで今更リンちゃんの前に出るんですか!カトレアさんから聞いてるんです!!貴方もリンちゃんを虐げた一人なんでしょう!?リンちゃんを苛めて、ボロボロにして、追い出した一人なんでしょう!?」

ギリギリギリ……

「ご……は…」


 ニコがゴブザザの首を絞める。苦しさから、ゴブザザの顔がドンドン色を変えていく。


「……るな…。くるなくるなくるなーーー!!リンちゃんを苛めてたクセに!!傷つけてきたクセに!!リンちゃんを!リンちゃんを!……リンちゃんを僕から盗るなーーー!!」


 だんだんと、ゴブザザの色が無くなっていく。口から細かい泡が出てきた。

 ニコは、暴走していた。


(ヤベェ!?このままじゃ、このままじゃゴブザザが殺される!!)


 どうする!?どうすればいい!?

 ニコの奴、完璧に暴走してるじゃねぇか!!こんなん今まで見た事ねーよ!!オレがアイツにとって大事っつーのは嬉しいけど。嬉しいけど!だからってコレはねーだろ!?どんだけアイツはオレを大事にしてんだよ!?二重人格か!!つかヤバイ。ヤバイヤバイヤバイ!!このままじゃゴブザザ殺される!!どうする!?どうすればいいんだーー!?


 ドンドン色を失くしていくゴブザザ。糸を緩めようと掴んでいた腕が力を無くしていく。


「ご……。」


 ゴブザザの目が白くなった。


(ゴブザザ!!)


 ゴブザザが死んじまう!

 そう思ったオレは、叫ぶ!!


「止メろニコーーーー!!これ以上ヤッタら、ヤッタら、






ダイッキライになって絶交すっゾーーーーーー!!」

ゴトッ

「ゴバゥッ。」


 叫んだ途端、ゴトンって音がした。音はゴブザザが倒れて頭を打った音だった。頭を抱え、のたうち回っているから大丈夫だと思う(命的な意味で)……。


 ホッと息をついたオレは倒れた時に離れたのか、ゴブザザから少しだけ離れた位置にいたニコと目が合った。なんか、凍ったみてーに固まってる。……ヤベェ。なんか間違ったか?


 固まってたニコが顔を伏せ、震え始めた。だんだんと震えは大きくなっていき、そして、


「……リンちゃん。

嫌いにならないでーーーーー!!」

ドンッ

「ゴフゥッ!?」


 震えていたニコは、オレ目掛けて突進してきた。突然だった為、避ける事が出来なかったオレは思いっきり噴いた。


「リンちゃん!リンちゃんリンちゃん!!ききききき、嫌いにならないでーーーーー!!絶交なんてヤですーーーー!!」


 眼に涙を溜め、頭をオレに擦り付ける。……よかった。いつものニコだわ…。

 オイオイ泣き出すニコの頭を撫でてやる。絶交なんてしねーよ。オマエがオマエである限りな。


「……おけーり。」

「(ぐすっ)…それ、こっちの台詞です。……ただいま。」


 頭を抱え、悶絶するゴブザザがなんとも言えねー顔でオレ達を見ていた。
















?「へぇ~。グオルをヤるなんてスゴイね。」


 突然声が聞こえた。

 声の方に向くと、さっきヤッたバケモノウルフをグチグチと食べる1匹の真っ黒くて若い、普通の大きさのウルフがいた。

 グチグチグチャグチャ。口の中の物を咀嚼する。ゴクン。中の物を食べ終えた。


「(ゴクンッ)ふ~。食べた食べた。グオルは意外と旨かったな。アッ!!初めまして!!僕、コイツ等のボスでガオロって言うんだ♪そんでもって、いただきます(・・・・・・)♪」


 ガオロと名乗ったウルフが消える。


『逃げて!!』


 誰かが、そう言った気がした。

実はボスが別にいたよ!!グオルはボスが来るまでの代理でしたw


誤字・脱字を見つけましたらご報告ください。


65話を少し書き直しました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ