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きゅうしゅつだいさくせん!!です。②

3話目。

下品表現多数あり。

視点:リン


 オレは謎もふから顔を離す。

 ゆっくりと離れていき、距離をとる。ゴブザザのいるとこまで、ゆっくりと離れていく。


 ゴブザザと目が合った。そのまま姉弟揃ってゆっ…くりと顔を上げていく。



「……わふ♪」


 オレ達より大分デケェ、大人とガキを合わせたくらいデケェのにガリガリの汚ねぇーウルフっぽいがそこに居た。


「「…………。


ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」

「がふっ♪」


 オレ達は一目散に逃げる!!なんだアイツ。なんだアイツゥ!?


「ね、ねーちゃん!アレだ。アレがウルフだじの親玉ダ!!」

「ハアッ!?」


 親玉?アイツ親玉なの!?つか、やっぱしアイツウルフなのか!?ガリだけど、デカくねぇか!?


 オレ達の声に驚いたのか、ドンドン集落の連中が集まってくる。糞っ!!集落の方(こっち)に来ちまったか!!

 連中が集まり、オレ達を囲む。どこを見ても灰色と緑っぽい頭だらけ。……逃げ場がねぇ。


「ひん(りん)…。きしゃばぁ(貴様)、ひょくふぉにゃげにょーとょしぇちゃにゃぁ(よくも逃げようとしたな)!!」


 出てきたのは集落のジー様、……そう。あの色々物知りっぽいジー様だった。また歯が抜けたのか、息が漏れて何言ってんのか全然分からん。ハフガホニャなんたら言ってっが、こっちの知ったことじゃねぇ。

 ジー様を皮切りに、他の連中も声をあげる。

『贄になれ!!』だの『代わりに喰われろ!!』

だの好き放題だ。


 そうしている間に、あのバケモノウルフがのっそりとゆっくりこっちに近づいてくる。……アイツ、自分を知ってやがる。自分がどうすれば恐ろしいように見えて、相手を臆させる事が出きるか知ってやがる……!!


 ゆっくりと、のっそりと。奴はその汚ねぇ目を鈍く光らせながら、口には留める気の無い涎がボタボタ零れ落ちる。


(オレ、死ぬのかな?)


 体の底から震えがくる。気がつけば、隣にいたゴブザザの手を握りしめていた。コイツは驚いた顔をしていたが、1度顔を合わせると、ぎゅっと握り返してくれた。……驚いた。


 口が目の前のまで迫る。


(……割と、悪くねぇゴブリン生だったかもな。)


 隣のゴブザザを見て思う。……最後に、一人じゃなくて良かった。

 オレは目を瞑った。














ドーーン!!

   ボガァッ!!

「「グギャァーーー!?」」

「「ワグァァァァア!?」」

「「……へ?」」


 突然の爆発音。

 音に驚いたオレは目を開ける。


「グギャァッ!?」

「ねーチ…グゴギャァァア!?」


 開けた瞬間に雪崩れ込む、目が痛くなるほど凄まじい臭気!!涙がとまんねぇ!!イッデェ!イッデェーーー!!


「ミ・ツ・ケ・タ……。」

「ヒギャッ!?」


 オレの背中に、ザワリとした何がが落ちる。全身の毛が逆立つ程低い声。

 オレは、反射的にソレを殴った。


「ウギャーーー!」

「へっ?(ボグゥッ)ゴハーー!!」


 呆気ない程ソレは軽かった。オレは殴る。殴る!


「へっ?あっ(ボグゥッ)ちょ、リンちゃん?リンちゃん!?(ボガァッ)ごふ。ぼ、僕です僕です!!(ゴッ)に、ににににこ。ニコですぅぅぅぅう!?(ボガァッ)」


 ニコ?ニコ!?この野郎…を騙りやがるとは。……赦さない!


「ウ・ソ・ツ・ク・ン・ジャ……ネエ!!」

ボカボカボカボカボカボカボガァッ

「ゴフーーー!!」

「ね、ねーチャん?ソレ以上やると、そのすぱいだぁ?死んじゃうヨ?」


 ゴブザザが声をかける。……スパイダー?

 オレは痛む目を細く開ける。目の前には、ぼこぼこに殴られたホーンスパイダー(ニコ)。ニコォォォォォオオ!?


「り、リンちゃ…気がつ…ガクッ。」


 崩れ落ちたニコに駆け寄る。おいニコ!オマエいつもの声どうした!?そんな低い声じゃなかっただろ!?もっと…こう……キュピキュピ~みたいな高い声だったろ!?


 そう言うとニコは自分の声に気づいたのか、オレに背を向け『Aーー。A~~~!おさかなあおいなあいうえお!!ヒヨコピヨピヨきいろいな!!』……って、発声練習し始めた。オイ…。オマエ、アレが地声なのか?


「……こほん。リンちゃん!助けにきたよ!!」


 再びこちらを向いた時には聞き知った声。……やり直したいやがったよ。コイツ。


「ね、ねーチャん。……ソイツのコト、知ってんノか?なんでソイツ、話出きるノ?」


 ゴブザザが恐る恐る聞く。……そっか。もー慣れちまってたが、普通は話せないんだよな。コイツは色々おかしいからすっかり忘れてた。……わりぃ。話せる(コレ)のはオレのせいだったわ…。


「リンちゃん…。ソレは?」


 ニコが訪ねてきたので、ゴブザザを紹介してやる。勿論、ゴブザザにもだ。


「ふ~~ん。」

「よ、よろづぐ……。」


 珍しく淡白なニコとオドオドしたゴブザザ。……ゴブザザは兎も角、ニコがこんな態度とるなんで思わなかった。てっきり「よろしくお願いいたします~♪」てな感じでくると思ってたから、意外だ。


「そーイやニコ、この騒ぎ(コレ)、オマエの仕業か?」


 オレの中で変な騒動=ニコのイメージがあるから試しに聞いてみる。


「エヘヘ♪そうです!凄いでしょ?」


 やっぱりニコだった。どうやって?って聞くと、何処からか丸い泥団子みてーのが出された。……なんだ?コレ?


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 ニコが見つけたモノ、ソレはゴブリン達の便所であった。汚物にまみれ、異臭を放つソレに、ニコは前世の或るゲームをおもいだす。


 ソレは、某狩猟ゲーム。そのアイテムの中に、糞を使った投擲物がある。ニコは思い出す。狼は嗅覚がとても発達した生き物である事を。もし、その狼共にこの異臭を放つソレを使ったらどうなるかを…。


 ニコはすぐさま行動に移した。ソコは余りに臭かったが、蜘蛛になったせいかあまり気にならなかった。

 ニコは土と糞尿入り雑じるソレを混ぜ、団子を作る。何個も何個も作る。ニコには≪道具制作≫も在ったので、ソレは5分も経たない内に大量に作ることが出来た。

 仕上げにニコは、その団子に≪クローシェン≫をかけ、中身だけを更に腐らせる。

 ドロドロに腐敗したソレ。効果は勿論…


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「抜群でした♪」


 嬉々としてソレを話すニコに、姉弟は恐怖する。よく、こんなエゲツナイ事を考えつくのだと…。


(((ニコ/この蜘蛛)は、怒らせないようにしよう…。))


 姉弟の心が1つになった瞬間だった。

うん○って、最高の嫌がらせ道具だと思う。


誤字・脱字を見つけましたらご報告ください。


9/30 少し書き直しました。あんま変わってないけど。

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