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えんそうです。②

不定時間投稿になる今日この頃…。

 ……人間(今は蜘蛛ですけど)。信じられない事に遭遇すると現実逃避(ちがうことをかんがえる)するって、今世になって凄く学びましたけど!


(けど、だからって、まさか天敵(とりさん)達のメトロノーム代わりになるとは思いませんでした…。)


――――――――現在、リンちゃんと共に、天敵(とりさん)達の中なう。……です。


 ……うん。意味が分かりません!!


「クケー。」


 例の隼(?)さんが鳴きます。

 ああ。はい。弾けってことですね。いや、その、それはいいのですけど、いいのですけど!説明下さい!!


「ぴー!」「シャラララリォ!」

「ポーー!」


ガーガークエクエチョンチョンピー…


 他の鳥さん達も催促(で、いいんですよね?)をしてきます……。


 四方八方逃げ場無し。う~ん…。弾かなかったからって殺されるのも嫌ですし…。

 ………えーい!こうなればええいままです!!


『リンちゃん!弾くよ!』

『えっ?弾くノか!?』


 僕も近くの曲がった枝に糸を張り、ハープみたいにしたソレを弾きます。


『いくよ!……3・2・1・ハイ!!』

『ウォ!?オウ!?』


ぽーん…

ベーーン…


ぽぽろろーん…

べべべべーンー…


 僕に併せ、リンちゃんが続きます。

 ……途中で思ったのですが、リンちゃんけっこう上手いですね…。簡単に弾いてるとはいえ、リンちゃんスジが良いです。音域もばっちぐぅーです。


「クケー♪」


 隼さんが唱い始めます。


「ぴー!」「ヒュロロロ。」

「ケーーーン!」


 隼さんに続き、他の鳥さん達も唱います。


ぽーん…

ベーーン…


 僕とリンちゃんが弾く音に併せ、体を揺らしたり足踏みしたり、鳥さん達はそれぞれのやり方で調子をとります。


「く……ケェーーーー!!」


 時折、演出なのかわかりませんが、隼さんが放電します。隣のリンちゃんや鳥さん達が感電していないところを見ると、威力は低いモノみたいです。

 木を伝う電流はキラキラとした演出をだし、まだ青い木の実に吸収され、消えていきます。


 隼さんの他にも、雀のような赤い鳥さんが火を吹いたり、(カササギ)のような青い鳥さんが水を纏わせたり、緑色の甲羅を持ったペンギン(本当にペンギンさんのようにツルツルした鳥さんでした。)さんが泥を吐き出してぶつけたり…。


 鳥さん達が魔法(で、いいんですよね?)をぶつける度に青い木の実はソレを吸収し、ほんのりと色付いていきます。

 それは黄色だったり赤だったり、青ければ更に緑を濃くするものまでと多種多様です。


 なんとなく…。≪身体能力強化≫を発動させ、木の実を見ます。すると、


(え…?うぇ!?)


 実は魔法を使っていたのは先程の鳥さん達だけではなく、ここに居る全鳥さん達が使っていました!

 所謂バフとか支援魔法と呼ばれる類いのモノなのでしょうか?それぞれ色が薄くてヒョロヒョロとしています。ヒョロヒョロの先には隼さんを始めとした火や水を出した鳥さん達がいました。

 その鳥さん達も、魔法を使い、木の実に魔法をぶつけて木の実に魔力を吸収させています。


 どうやら音楽はこの支援魔法を合わせる為のモノようです。……僕も、魔法使った方がいいですかね?


 そうして僕が悶々している間にも、隼さん達が魔法で木の実に色を付けていきます。……別に、要らなそうですね…。


 そうしている間に最後の1個になった木の実に鳥さん達が全員で魔法をぶつけました。


「クケーーー!!」「ぴぴーーー!!」

「ケーーーーン!!」「ぎゅぅぅぅう!!」


バヂヂヂヂッ ボオオォオォオ

ザッバーーー ビィチャチャチャチャ


 最後だけあってか、他の木の実の時よりも強めに仕掛けている気がします。


「ヒュロロロー!」「チチチチチッ!」

「ポーー!」


 支援する鳥さん達もクライマックス。

 声を張り上げ、高らかに唱います。


(……?)


 けど、そこで僕は、違和感に気づきました。

 そして、その違和感は魔法が終わった瞬間に判りました。











「クケ!?」「ぴぴぴ!?」「ケッ!?」「ギュッ!?」


 鳥さん達が放出を止め、驚きの声をあげます。

 何か?と思い、僕も見てみると、


(……エエエ!?)


 そこには、傷どころか色1つ何も付いていない木の実がそこにありました。


 再度、鳥さん達が別々に魔法を使い、木の実を色付かせようとします。が、木の実に色が付く事はなく、青い未熟な果実のままです。


 鳥さん達は必死に木の実を色付かせようと魔法を放ちます。どうやら、この木の実に色を付けないと駄目みたいです。

 必死にやるも木の実に色が付く事はなく、とうとう1羽、小さい鳥さんが倒れました。

 それから2羽・3羽…6、7、10……。次々に倒れていきます。その子達の魔力は殆ど出てなかったので、魔力が切れたんだと思います。……なるほど。魔力がなくなると倒れてしまうのですね。


「ク……ケー……。」

ばたっ


 とうとう最後の1羽、隼さんも倒れました。


 演奏もとうに止め(だって歌う鳥さんがいなくなったので)、僕とリンちゃんは立ちすくみます。


『……なあ、ニコ。どうすンだ?』


 リンちゃんが弦を弄りながら聞いてきます。……気に入ったんですね。ソレ…。


「ク…ケー……。」


 う~ん…。隼さん達はどうしてもあの木の実を色付かせたいようです。もうパチリともいわない黄色いだけの魔法を出し、色付かせようとします。

 ……ここまで付き合ったんですし、余計かも知れないですけど少しお手伝いしましょ。どうして鳥さん達が木の実を色付かせようとするのか?この木の実を色付かせだらどうなるのか?僕も知りたいですしね…。


テチテチテチ ぴと

「くけ?」

『ニコ?』


 木の実に近づき、脚を当てます。


(≪パラライズ≫……は雷魔法が効果無かったので無し。≪グロウ≫……も地だからたぶん効かない。≪ブレイクフレイム≫……も同じですか…。となると、アレ(・・)しか無いですよね…。)


 ≪パラライズ≫≪グロウ≫の他に持つまだ試していない魔法の1つ…。≪闇魔法 クローシェン≫。

 調度いい機会です。この木の実は魔法を吸収するみたいなので、強めにやっても然程大事にはならないでしょう。


 僕は今まで纏っていた魔力の殻を解き、≪クローシェン≫を使う準備をします。……なんか、後ろから悲鳴みたいのが聴こえた気がしますけど無視します。


 木の実に触れた脚に魔力を貯め、発動させます。


「≪闇魔法 クローシェン≫!!」

誤字・脱字を見つけましたらご報告ください。

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