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第48話 世界の最果てへの誘われたら行くしかない

「はい……トウマ様、朝の『あーん』ですわ。」


 世界樹の別荘のダイニング。 神聖ゼノビア帝国から和親の証として献上された第一皇女シャルロットが、完全に「氷の姫」の面影をどこかへ置き忘れ、桃色に頬を染めながらスプーンを俺の口元へ差し出していた。


 昨日、俺の【神毒】によって極上の甘美さにリフォームされた『雪解けスフレタルト』。すっかりその味と俺の魔力の虜になった彼女は、朝から健気に俺のお世話を焼こうと張り切っている。


「……自分で食えるぞ。」


「だーめ、ですわ! 昨日は私、トウマ様の甘い『毒』に蕩かされて腰を抜かしてしまいましたもの。今日は帝国皇女としてではなく、トウマ様を世界で一番愛する一人の女の子として、尽力させていただきたいのです!」


 凛とした美貌を崩し、蕩けた瞳で甘えてくるシャルロット。


「ちょっとシャルロット! 新参者のくせにトウマくんの隣を独占するんじゃないわよ!」


 エレノアがツインテールを逆立てて割り込もうとすれば、第一王女セレフィナちゃんも「そうですわ! トウマ様への『あーん』は私たちが始まり(?)ですもの!」と負けじと頬を膨らませる。


「ミィナもお給仕するのです! パタパタ!」


「トウマ様、私の胸もクッション代わりにお使いくださいまし……っ」


 犬耳のミィナ、そして妖艶なエルフ王妃イザベラさんまで加わり、朝から賑やかなやきもちの嵐が巻き起こる。暗部の元刺客レイラ、ダークエルフのフィオナ、そしてチョロイン化した始祖の王女アバちゃんも、思い思いに俺の体へ身を寄せていた。


 もはや、俺たちの幸福な日常を脅かす連中はどこにも存在しない。


「毎朝、賑やかだなぁ。」


 俺はシャルロットから差し出されたスプーンを口に含み、彼女たちの頭を順になでてやる。


「……ふふ、ですがトウマ様。そのどこか退屈そうなお顔の裏で、みんなの存在を愛おしく思っていらっしゃるのが、私にはよく分かりますわ。」


 ヴィオレが、淹れたての紅茶を置きながら、優しく目を細めた。


「さてな。俺はただ、自分の庭を荒らす害虫を解毒して、快適に過ごしているだけだ。」


 俺がつぶやくと、ハーレムメンバー全員から一斉にクスクスと愛おしそうな笑い声が上がった。


――その時だった。


『永久魔力炉』として稼働している別荘の最深部――『魔界の門』が、微かに、しかし澄んだ音色で共鳴した。


「……ん? これは……」


 始祖の王女アバちゃんが、ぴくっと長い耳を立たせる。

 

「トウマ様……。始祖のコアを通じて、世界の最果て――『神域の海』から、さらなる『世界の歪み』の波動が届いていますわ……っ」


「世界の歪み、か」


 俺は静かにティーカップを置く。


『帝国の暗部』を潰し、帝国皇帝を平伏させ、始祖の力すらも我が物とした今。 世界の根幹に関わる『毒の源流』が、俺の強大すぎる【神毒】のインフレに引き寄せられるように、目を覚ましつつあるらしい。


「トウマ様……行かれるのですか?」


 セレフィナちゃんが、少し不安そうに俺の服の裾をぎゅっと掴む。


 俺は彼女の小さな手の上に自分の手を重ね、絶対的な自信を込めて微笑んだ。


「当たり前だ。どんな世界の悪意だろうが、世界のルールだろうが――俺の指先一つで、『極上の楽園』に書き換えてやるだけだからな。」


「「「はいっ!! どこまでも、トウマ様について行きますわーーーっ!!!」」」


 ヒロインたちの満開の笑顔と、弾けるような歓声が響いた。



 第48話を読んでいただき、ありがとうございました!

 

  帝国皇女シャルロットちゃんも無事にハーレムの一員となり、トウマの無双環境過去最高レベルに達しましたね!


 「次の神域編も楽しみすぎる!」と思ってくださった方は、ぜひ【ブックマーク】と【☆☆☆☆☆(ポイント評価)】での応援をよろしくお願いいたします!


 明日も21:00に更新します!

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