第43話 俺は帝国暗部の連中すらも脅かす存在だった
「ひ、ヒィィッ……! ルシアン大公殿が……あの『神威の無敵結界』を破られたどころか、魔力を吸い尽くされて干からびただと……!?」
帝国の首都、その地下深くに存在する『帝国の暗部』本部。 陰鬱なろうそくの光が揺らめく中、黒い仮面をつけた幹部たちが、震え上がる声で報告を聞いていた。
「馬鹿な……! 『神威の無敵結界』は概念そのものを遮断する絶対防御だぞ!? どんな【毒】であろうと、届くはずがないのだ!」
「しかし現実として、ルシアン大公の魔力は奴の『永久魔力炉』とやらに吸い上げられ、跡形もなく消滅しました……!」
静まり返る暗部の会議室。 元Sランクギルド『聖なる光』の残党を捨て駒にし、『死のダンジョン』の毒で追い詰めようとした策も無駄に終わった。それどころか、仕掛けた刺客や呪い、結界のすべてが、トウマという規格外の存在の「糧」として吸収され、彼らのギルド『万象の毒』を強化する結果にしかなっていない。
「……化け物め。奴の【万象解毒】は、ただの解毒などではない。世界の『法則』そのものを侵食する神の毒だ……」
最高幹部の一人が、苦々しく吐き捨てた。
「これ以上の正面突破は危険すぎる。全組織へ通達せよ。トウマへの直接攻撃は一時凍結。『毒の始祖』の残りの封印を解き、世界そのものを崩壊の毒で満たす準備を進めよ……!」
一方、陽光が穏やかに注ぐ『世界樹の別荘』のテラス。
「ん……トウマ様、そこ……すごく気持ちいいです……っ」
「私も…そこ…もっとしてください…っ」
俺の隣りで、ダークエルフのフィオナ、始祖の王女アバちゃんが、うっとりとした表情で身を委ねていた。俺は彼女の背中に手を当て、体内に残る不純な悪意の残り香を【神毒】で優しく『デトックス』しているのだ。
「ふぅ……これで始祖のコアも完全に俺の魔力と馴染んだな。」
「はい……っ。もう私、トウマ様の魔力が注ぎ込まれないと、生きていけない身体になってしまいましたわ……」
アバちゃんは頬を真っ赤にし、俺の首元に抱きついて甘い吐息を漏らす。
「ちょっとアバ! あなただけずるいですわ! 私だってトウマ様の甘い『解毒』をしていただきたいのに!」
金髪を揺らした第一王女セレフィナちゃんが、ぷんぷんと怒りながら割り込んできた。
「私だって! お留守番のご褒美、まだ半分ももらってない!」
エレノアもツインテールをぷりぷりさせて主張する。
「はいはい、みんな順番ね。」
俺は二人を引き寄せて頭を撫でてやった。昨日のルシアン大公から吸い上げた膨大な魔力のおかげで、別荘の『永久魔力炉』の出力は過去最高を更新している。
いくらヒロインたちを甘やかし、魔力を注ぎ込んだところで、底を突くことなどあり得ない。
「トウマ様。」
そこへ、ヴィオレが恭しく一礼して近づいてきた。
「王宮より、正式なお礼状と追加の謝礼が届きました。先日の『死のダンジョン』の秘宝回収、ならびにルシアン大公の撃破により、王国の安全は完全に保障されたと……」
「まぁ、当然だな。」
かつて俺を無能扱いして追放した元Sランクギルド『聖なる光』は、今や完全に破滅・自滅して散り散りになった。彼らが泥水をすする一方で、俺たちは最高級の別荘で、美女たちに囲まれた極上のハーレムライフを満喫している。
「ですが……『帝国の暗部』の本隊は、まだ潜伏しているようです。」
ヴィオレが少し表情を陰らせる。
「放置しておけば、また面倒な虫が湧いてくるだけだ。……こちらから打って出るか。」
俺は立ち上がり、静かに右手の指を立てた。
「敵がどんな『世界の悪意』を叩きつけてこようと、俺の【神毒】の前に解けない毒も、崩せないルールも存在しない。」
俺の力強い言葉に、セレフィナちゃん、ヴィオレ、ミィナ、エレノア、イザベラさん、フィオナ、レイラ、そしてアバちゃん――愛しいメンバー全員が、熱い眼差しで俺を見つめ返した。
第43話を読んでいただき、ありがとうございました。
ルシアン大公の撃破を受けて『帝国の暗部』はパニック状態、一方でトウマたちは別荘で甘々イチャイチャを満喫し、元ギルドとの格差は広がるばかりです。
ただ最近はイチャイチャが少ないので、新しいメンバーの単独回も考えています。
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明日も21:00に更新します!




