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機械仕掛けのドラグーン ~遺伝子操作の最高傑作は、機械の体で復讐する~  作者: 纏笛


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第14話 第一章 マッド・ドラゴン (3/5)

妹を救うため、エースは病室の中で戦い続けていた。


自由も、未来も奪われたその身体で——それでも、諦めるわけにはいかない。


そんな彼のもとに現れるのは、


科学庁の落ちこぼれ、そして命を狙う刺客たち。


彼らがもたらすのは、救いか。

それとも、さらなる絶望か。



登場人物


エヴァン・アトラス:主人公 通称『As エース』 

バルギーム:科学庁長官

Dr.竜宮:科学庁のお荷物

ミキ・竜宮:エヴァンのクラスメイト

アカリ・竜胆:エヴァンのクラスメイト

 エヴァンは一瞬起きたが、いつもの看護師の巡回だと思いまた寝ようとする。しかし、足音はエヴァンの病室の周辺でピタッと止まった。瞬間、エヴァンは目を開ける。


――まずいな。親父もここにはいない。ナースコールを押したら返って刺激するか?


 足音は明確にエヴァンの部屋の前から動こうとしない。


 エヴァンは何かあったらすぐに動けるように病室のビジョンに表示された、ナースコールのアイコンに目でカーソルを合わせる。エヴァンはそのまま耳を澄ませた。

 

 微かに扉向こうから息遣いのようなものが聞こえる。そしてドアノブを回しているのか、ガチャという音がゆっくりと聞こえた。

 

 エヴァンはそれと同時に瞬きでナースコールを押したが反応はない。それどころか、ビジョンは急にブラックアウトしてしまった。


 焦って何度も再起動しようとするが、ビジョンはブラックアウトしたままうんともすんとも言わない。


 人影が中に入ってきた。エヴァンがそちらの方をみると、黒いフードを被った男がナイフを持ってエヴァンに近づこうとしていた。


「誰か!!」


 エヴァンは声を張り上げるしか出来ない。男は、そのままエヴァンの体にナイフを突き立てようとする。

 すると、窓ガラスが割れて、日本刀が飛び込んでくる。

 

 男は自分の胸に日本刀が突き刺さったのを驚きが入り混じった表情で見つめていた。


 エヴァンが驚いて窓側を見ると、割れた窓から黒人が一人入って来た。


「あんたは……」


 黒人は口に人差し指をつける。そしてまだ動いてる男から剣を抜き取ると、首元に一閃。男の首は胴から離れ、動かなくなる。

 

 黒人は、エヴァンのからだからシーツを剥ぎ取ると、エヴァンを担ぎ上げる。


「どうするつもり……」


 また黒人はしーっというと。


「ここはまずい」


 と短く言った。

 

 そしてそのまま、窓から一気に四階下の地上に飛び降りる。動けないエヴァンは衝撃を覚悟したが、地面に落ちる手前で、黒人は手を下に向け衝撃波を放つ。


 それがクッションになり二人はほぼ衝撃なしで地面に降りたった。

 

 するとまるで図ったかのようにバイクが自動で二人の前に来る。黒人はエヴァンを背負いながらバイクに二人乗りすると、


「死んだらごめん」


 といってエンジンをフルでかける。


 そのままバイクをウイリーさせてからスタートした。バイクは病院を抜けると、すぐさまハイウェイに入る。

 

 エヴァンは事件後初めてのハイウェイで記憶がフラッシュバックしそうになった。


 すると黒人の耳元から微かに声が聞こえる。


「アカリ! 目標は?」


「補足済み。今からそっちに行く」


 そこでエヴァンは黒人の正体を悟った。


「アカリ……アカリ・リンドウか?」


 黒人は返事をしようとしない。


「その声……相手はミキ・タツミヤか?」


 黒人はボソッと呟いた。


「ミキの声大きいからバレたよ」


 通話越しの声は豪快だった。


「気にすんな。どーせすぐバレる」


 黒人は一瞬振り向いて、竜胆アカリの顔をエヴァンに見せると、またすぐ黒人の顔に戻った。


「君らは一体……」


 しかしアカリは何かに気づいたようにエヴァンをさえぎる。


「話は後で」


 エヴァンは横目に何台かのバイクが追ってきているのに気づいた。


 乗っているものはみんな、黒いライダースーツにメットをかぶっている。


「ミキ、追っ手が来てる」


イヤホンからミキが情報を伝える。


「4台だ。それ以上はいない。全員銃もってるから気をつけな」


 追手の一人が横付けすると、銃を構えた。弾が放たれる直前でアカリはかなり低い位置までバイクを倒して弾丸を交わす。


 アカリは弾を躱すとバイクの姿勢を戻しながら、腰の手裏剣をライダーに投げる。

 

 するとバイクの直前で、手裏剣の端からレーザー網のように広がり相手をとらえる。エヴァンがどうなったか後ろを見ると、ライダーはハイウェイの道に磔になっていた。


 残りのライダー達はスピードを緩めず、エヴァン達の周りを囲み始める。


「後3秒で到着する。真上に通すよ」


 アカリはそれを聞くと、エヴァンに言う。


「少し我慢して」


 ライダーたちは周りを囲むと、一斉に銃を構える。

 

 アカリはタイミングを見計らうように、バイクの横にあるスイッチを押した直後、アカリは手を空中に掲げる。するとそこにドローンが、バイクを大幅に上回る速度で飛んできた。


 ライダーたちが銃を撃ってきたタイミングで、アカリはエヴァンを背負ったまま一気に飛び上がって、そのドローンを掴む。


 バイクは大爆発を起こして、ライダーたちを巻き込んでいく。アカリ達はぎりぎりの所で巻き込まれずにハイウェイを離脱した。


 そして、都心のビーク地区から少し離れた、カルド地区の路地裏にたどり着くとアカリはドローンから手を離して、エヴァンと共に着地する。


「明日は大ニュースだな……」


 少し冗談を言うエヴァンにアカリは言う。


「多分そうならない」


 エヴァンはアカリの真意がわからなかったが、彼女はそれ以上は何も言わず、近くのビルの扉を開けた。


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