68.散歩と邂逅8
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皆さんありがとうございます。
これからも頑張って書かねばですね。
今回の回は少女は実は――…です。
レストは迷い無く足を進めていく。
目的の場所は倉庫街の出入り口付近。だが、進む先は倉庫街の出入り口付近とは別方向であった。急がば回れとは良く言ったもので、この方が早く確実に倉庫街から出ることが出来るからである。と言うのはそこかしこに探索者が居るからである。それらを掻い潜っているわけである。案内人は言わずもがな、なフェシェイドである。
レストはチラリと後ろを流し見る。少女が着いて来ているか、進む速さが速過ぎないかの確認のためである。
チラリと見られた彼女は息を乱しつつも付いて来れている様である。レストの視線に対し何かあるのか?という風に視線で返してくる。その応えに対しレストは何でもないと首を振り、急ごうと言う様にくいっと顎を引いて示した。少女が頷く。それをレストは了承と受け取りスピードを速めて進むのであった。
フェシェイドの案内のおかげで探索者と鉢合わせず難なく目的の場所に着いた。倉庫街の出入り口からはギリギリ視えない場所である。だが、出入り口には探索者たちの仲間と思われる男たちが居た。レストはその中に覚えのある顔を見つける。フェイ兄ことフェイルドであった。
フェイルドの今の成りは一言で言うと不良の一言に尽きる。普段の髪色は濃紺だが、今は赤い。チャラチャラとアクセサリーを着けている。普段のフェイルドは品行方正な硬派な態なのでギャップが凄い。格好一つで別人に見えるが、見間違えようがない。
(あ――…。もしかして潜入調査中かぁ)
神官見習いである者は大抵神殿の神官たちの手足となって経験を積んでいくのだ。今回の件はフェイルドにとってその一環であるらしい。
(う~ん…。これはばれたら小言が待っているかもなぁ。早々に撤収しよう。そうしよう)
少し動揺しているレスト。だが、レストが居れば精霊に気付かれる。これは仕方ないことである。精霊はレストが好き過ぎるのである。それはもう居れば寄る、と言う具合に。
後ろについている少女を振り返り、付いて来る様にという仕草をする。そして壁に向かって歩き始める。壁に向かって歩くレストに少女は吃驚しながらも付いて行く。何故なら壁は高く登れないのは見ただけで分かるからだ。
だが、レストはそのまま真っ直ぐ進んでいく。そして壁に飲み込まれた。少女は一瞬立ち止まり、意を決して真っ直ぐ歩き――レストと同様に壁に飲み込まれていった。
暫く後にレストと少女は噴水広場に居た。
巨大な噴水の台座の段に二人で並んで座る。念のため倉庫街に続く道の反対側に座ることにした。
その後、人心地付いた少女はレストに礼を言ったのだった。
「見知らぬ私を助けて頂いてありがとうございました」
「あぁ、どういたしまして。えーと…?」
「あっ!失礼しました!私はフォスター、フォスター・フィスといいます」
「俺はレスト・ファガーだ。よろしく…。あー…不愉快にするかもしれないけど、男?」
レストのその言葉に少しムッとした後、溜息を一つ吐き苦笑いをした。
「よく言われます。この顔の所為なのでしょうけど」
そう言うフォスターは美少女と言って過言ではない。肩までの白金の髪に髪と同色の睫が覆う薄茶の瞳は優しげだ。その話し方も相まって少女の様である。
「それにしても何であんな所に居たんだ?普通は倉庫街の方には余り行かないはずなんだが?」
「私の格好を見ていただけば分かると思いますが、私は今日王都に着いたばかりでして」
そう言うフォスターの格好は旅装である。風除けである青いマントを羽織っており肩から掛けている旅行鞄は大きめで膨らんでいる。内側に着ている服も旅装用のシンプルな装いで靴も頑丈なブーツを履いている。
確かにそうだ、とレストは頷くが何故倉庫街になど足を踏み入れたのかというと御上り状態の上人波に流されたらしい。レストはフォスターの話を興味深く聞いていた。
それはそれは興味を引く内容が語られたのだった。
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