24. 電子戦 1
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
プロテインペーストを二口飲み込んだあたりで、私は疑い始めていた。
連邦は本当は、私たちを軍人に育てるつもりなんかないんじゃないか。
まず確認したいのは別のこと——人間は、継続的に侮辱されながらでも基礎代謝を維持できるのかどうか、だ。
射撃課が終わると、下院の食堂は巨大な灰色の咀嚼装置になった。訓練を終えた学生を次々と呑み込み、また吐き出していく。テーブルは金属製、照明は白、飯は温かい。味は、生きていることに対する行政処分に限りなく近い。
ジェスが向かいに座り、高密度栄養を含むとされているペーストを、非常にプロフェッショナルな態度でフォークで突いている。
「知ってる?」
と言う。
「これ、毎回食べるたびに『一度機械犬に食わせてから、口から奪い返してきた』みたいな味する」
自分のトレイを見下ろす。
「その比喩で、余計に映像が浮かんだ。ありがとう」
彼女は肩をすくめる。
「どういたしまして。ルームメイトの食事体験の向上には、いつだって協力的よ」
もう一口すくおうとしたところで、食堂のモニターに新しい表示が点滅した。
新入生午後課程:戦術基礎理論/混成教室A-3。
その行を二秒ほど見上げる。
ジェスも気づいたらしく、顔が一瞬で同情に値するものになった。
「あー、このコマね」
「どういう意味?」
フォークを置き、遺族に手続きを説明するかのような口調になる。
「これは上下院混成授業」
顔を上げる。
「それで?」
「白い制服が来る」
「校門で見た」
「違うの」
ジェスは身を乗り出し、声を落とす。
「門のところでは、あいつらは高いところに立ってるだけ。混成教室では——あいつらが口を開く」
……素晴らしい。
どうやら今日の精神的ダメージは、午後の部も用意されているらしい。
◇
混成教室A-3は、中央教学区の中層にある。
上院の最上階というわけではないが、下院の生徒が普段気楽に出入りしていい場所でもない。通路はきれいになり、壁の色は灰色から徐々に白へと洗われていく。床は、貧しい靴底にはもったいないほど艶が出ている。空気からは機械油や汗の匂いが薄れ、その代わりに軽くて冷たくて、上品ぶった匂いが漂っていた。
気に食わない。
こういう場所は、嫌でも一つの事実を思い出させる。
——教育を受けている間に嗅ぐ空気ですら、他人より高くつく人間がいる。
A-3教室は階段教室だった。
広くて、明るくて、前面は一面の戦術投影スクリーン。中央には立体星図モジュールが吊られ、座席は左右二つのブロックに分かれている——正式な標示はないが、どの色がどちらに座るべきかは、全員分かっている。
左側に白い制服。
右側に灰色の制服。
連邦は、こういうのが本当に好きだ。たとえ床に境界線を引かなくても、人間の頭の中に自動的に線を引かせる方法を、必ず用意してくる。
ジェスと一緒に入ると、白い制服の側はすでにかなり埋まっていた。肩のラインは水平、襟は清潔、背筋は一直線。データパッドを開く角度にまで、何か共通の補正値がかかっているように見える。それに比べて、灰色の制服側はというと、ついさっき工房から引きずり出されて、血を洗い流され、「はい、背筋伸ばして」と言われた半製品の集団みたいだった。
腰を下ろした途端、前の列から小さな声が聞こえた。
「特編生も混成に?」
声は大きくないが、白い壁で反射して耳にきっちり届くくらいには通る。
目を上げると、白い制服の何人かがこちらを流し見た。あからさまな侮辱ではないが、「この配置は妥当か」という評価の目つきは、実に上院らしい。
ジェスが肘でこづいてくる。
「我慢」
「だいぶ我慢してる」
「今の顔がそうは見えない」
「生まれつきこういう顔なの」
彼女は吹き出しかけて、慌てて前に向き直った。
そのとき、白い制服側から一人の女子が入ってきて、左側前方のど真ん中に座った。
ジェスの言っていた意味が、一目で分かった。
「優等生みたいな顔」というレベルではない。
「教科書そのものが二本足で歩いてきた」みたいな顔だ。
栗色の長い髪、緑の瞳、制服は校則から直接プリントアウトしてきたみたいに完璧だ。座る、データパッドを置く、袖口を整える——その一つ一つが安定して、滑らかで、正確。正確すぎて、背中に「模範解答」と書かれたバーコードでも貼ってあるのか、確かめてみたくなる。
ジェスが、ほとんど口を動かさずに囁く。
「アイダ・ローゼン」
「ふうん」
「上院」
「見れば分かる」
「議員家系の傍流」
「それも見れば分かる?」
「違う。知ってるだけ」
前列の「教科書進化版」をじっと見る。
「いつもああいう感じ?」
「たぶんね」
ジェスが小声で続ける。
「遅刻しない。成績は常に上位。戦術理論も口頭ブリーフィングも一流。文句を言うときですら、『建設的意見』にしか聞こえないらしい」
少し黙る。
「怖いわね」
「でしょ」
戦術理論の教官がすぐに入ってきた。軍靴で床を揺らすタイプではなく、頬がこけていて、目が冷たくて、学生を「まだ仕分けの終わっていない書類箱」とでも思っていそうな男だ。前置きもなく、データを開くと艦内の模擬図を壁いっぱいに投影した。
「今日は艦内遭遇戦の標準的対応だ」
と言う。
「仮定する。お前たちがいるのは連邦補給艦の中段デッキ。通信遅延三・二秒。艦内の一部が減圧。敵小隊がメンテナンスシャフトから侵入済み。手元には五人班——軽傷者一名、通信員一名、重装一名、精密射手一名、臨時代理指揮一名。二分以内に、局面を安定させる手順を示せ」
艦内図を見つめる。
メンテナンスシャフト、接続通路、第二エアロック、電力供給ライン、観測室のデータノード。
問題自体は難しくない。
難しいのは、「正解」が用意されていることだ。
つまり——いちばん見栄えがよく、教範通りで、教材にしてカラーのフローチャートに印刷するのに適した答え。
教官が片手を上げる。
「まず上院から」
もちろんだ。
いつだって、上院から。
下院の出番は、標準解が出揃った後だ。そこでようやく、「どうしようもなくなったとき泥の中でどう生き延びるか」を足せる。
「アイダ・ローゼン」
来た。
アイダが立ち上がる。データパッドをほとんど見もしないで、まるで品質保証済みの説明音声ボタンを押されたみたいに話し始めた。
「標準的な対応としては、まず艦橋および中枢との通信ラインを確保。メンテナンスシャフトに隣接する二区画の通路を閉鎖。重装を第二コーナーの遮蔽位置に配置し、精密射手がメンテナンスシャフトの出口を制圧。通信員は敵の侵入方向を報告し、代理指揮官は隊形維持、および上級指揮からの命令修正を待機します。局所減圧が拡大した場合は、補給艦中段の気圧隔離を優先的に確保し、必要に応じて損傷したメンテナンス区画を放棄。敵に狭隘な動線を利用されて被害が拡大するのを防ぎます」
内容は明瞭で、途切れなく、呼吸の置き方まで設計されているようだった。
教官はうなずく。
「堅実。標準的だ」
白い制服の側で何人かが軽くうなずいた。様式の整った公文書が、正しいルートで提出されたのを確認した顔だ。
私は黙っていた。
ジェスが横目で私を見る。
「あんた、その顔は危ない」
「ちょっと思ったことがあるだけ」
「何よ」
「標準解って、たいていすごくきれいな顔してるなって」
彼女の口元がひくっとした。
「お願いだから今日は——」
「灰色のほう」
教官の視線がこちら側を掃く。
「補足はあるか?」
……
実に結構。
連邦というやつは、本当に親切だ。
黙ろうとした瞬間に、わざわざドアを開けてくれる。
誰も動かない。
前列の灰色の何人かが、揃って「死んだふり」をしているのが分かった。それは正しい反応だ。混成授業、上院、理論教官、歩く教科書がきれいな答えを出した直後。その状況で立ち上がるのは、「空気が読めない」という札を自分の額に貼るようなものだ。
私も最初は動く気がなかった。
本当に。
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