19.格闘艇訓練 3
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
艙門が閉まった瞬間、世界が小さくなった。
物理的に小さくなったのではない。
「非常に高価で、非常に硬く、非常に効率よく人の尊厳を磨り潰す金属缶に詰め込まれた」という、心理的な縮小だ。
単座式無重力格闘艇・零式の前測シミュレーション艙は、想像していたより狭かった。肩のサイドサポートが密着し、胸腹固定ベルトが私を背もたれに縫い付け、頭側のスタビライザーリングが耳の後ろにそっと触れていた。まるで礼儀正しく告げているようだった——このあと魂が逃げ出したくなっても、肉体は許可しません、と。
前方の三面弧形プロジェクターがゆっくりと点灯した。
最初は黒。
次に星点。
それから軌道線、熱源、速度ベクトル、敵味方識別フレームが、一層一層重なっていく。宇宙全体を圧縮して、新兵を辱めるためだけのガラス壁にしたようだった。
耳元で「カチッ」という音がした。
J.J.の声が内部通信に入ってきた。
「先に言っておきます。今日は正式訓練じゃない。」
私は前方のシミュレーション画面を見つめ、無表情で言った。
「じゃあ何ですか。」
「健康診断。」彼は笑って言った。「君の胃と脳と平衡感覚が、互いに顔見知りかどうか確認する。」
……やっぱりそうか。
コンソールが低い起動音を発した。
足の裏、背中、肩甲骨、歯の根元まで、何かが下からじわじわと這い上がってくるのを感じた。いきなり一発殴ってくるのではない。重い野獣がゆっくりと前足を胸の上に乗せて、まず自分の存在を知らせ、それから全体重をかけるかどうかを決める、そういう感じだった。
深く息を吸い、後頸の神経接続ポイントが細い青い光の輪を灯した。
J.J.の声が気だるそうに流れてきた。
「そんなに緊張しなくていい、小魚ちゃん。最初のラウンドで人を殺したりはしません。」
「普通は?」
「普通はね。」
……結構です。
今すぐ連邦軍校の教官審査制度に対して正式な異議申し立てをしたい。
三、二、一。
遠心艙が動いた。
「回転が始まった」というものではなかった。
内耳を誰かに鷲掴みにされ、まず左に引っ張られ、次に上に放り投げられ、最後に「さあ、重力はまだ味方だと自分に言い聞かせてみて」と言い放たれた、そういう感覚だった。
視野が右に滑り、すぐにシミュレーション映像に強制的に引き戻された。
胸が重くなった。
肩が強張った。
見えない大きな手に椅子へ押し込まれたように、血が後方へ流れ、呼吸も一段重くなった。
「2.5G。」J.J.は実に楽しそうに数字を読んだ。「ウォームアップです。世界に裏切られた顔をしないで。もっといいのが後で来るから。」
私は歯を食いしばった。
「教官は普段、訓練生との信頼関係を恐怖で築いているんですか。」
「いや、普段は吐かせて築きます。」彼は言った。「君は特例なので、先に言葉で伝えています。」
回転が速くなった。
3.5。
4。
前方の星図に一瞬の残像が走り、胃の底が正直に下へ落ちた。人生に対して少し自信をなくしたような落ち方だった。胸腔がさらに圧迫され、息を吸うたびに余計な力が要った。空気が重くなって、入ってくるにも通行証が必要になったようだった。
J.J.の声だけが、どんどん明るくなっていく。
「よし、口頭試問を始めます。」
投影が切り替わり、前方の星図が低軌道交戦簡図に変わった。
「護衛艦一隻、友軍機二機、敵機四機、右側に残骸帯、左下に味方戦艦の側部砲射界。」
「問題一:今君が追われている側だとして、最初に見るべきなのは逃げ場ではない。どこだ?」
私はその図を見つめた。喉が少し乾いている。
こういうときは普通、まず生き延びることに集中すべきだ。
残念ながら、J.J.は普通の人間ではない。だから彼が見たいのは私が耐えられるかどうかではなく、耐えながら相手をより不快にする方法を考えられるかどうかだ。
遠心艙がもう一度傾き、視野が一瞬まるごと下に落ちた。
思わず罵声が出そうになった。
「星野。」J.J.の声は、子供に暗唱を急かすような陽気さだった。「脳みそまで胃と一緒に滑らせないで。」
私は左下の砲界を見て、右側の残骸帯を見て、前方の敵機が尾を咬む進入角を見た——
「逃げ場を先に見るんじゃない。」私は息を整えながら言った。「追ってくるあいつが、どの瞬間に『もらった』と思うか、それを先に見る。」
J.J.はすぐに笑った。
「筋がいい。それで?」
私は呼吸を押さえ、模擬軌跡を睨みつけた。
「あいつがここから切り込んできたとして、私は残骸帯には逃げない。」私は手を上げ、仮想インターフェース上に弧を描いた。「まず左下への離脱を装って、あいつに角度を合わせて追わせて、あいつがこの位置に入ったら——」
私は味方の側部砲展開境界線の手前にある小さな空域を指した。
「——そこで翻る。」
J.J.が口笛を吹いた。
「どこへ?」
「主艦の射界ギリギリまで翻って、あいつにもう半秒余計に追わせる。」私は言った。「あいつがその半秒に欲をかけたら、私が撃つんじゃない。味方の戦艦が代わりに片付けてくれる。」
通信が半拍、沈黙した。
それからJ.J.が満足そうに笑い声を上げた。
「いいね。ほら、これがお行儀の悪い戦い方ってやつだ。」
……褒めてくれてありがとう。
まさか内臓が先祖に会いに行きかけているときに、「お行儀が悪い」方面のプロ認定をもらえるとは思っていなかった。
遠心艙が突然、軸を変えた。
この感覚は言葉にしにくい。
単純にG値が上がるのが誰かに椅子へ押し込まれる感覚だとすれば、軸変換はその人間が押し込む途中でいきなり耳の中に叫び続けるコンパスを詰め込んできた感覚だ。
胃が一度きゅっと引き攣り、目の前の映像が斜め上にずり落ち、世界全体を誰かが端を掴んで力任せに振ったようになった。脳漿が飛び出さなかったのは純粋に連邦のエンジニアリングチームの仕事が丁寧だったおかげだ。
「4.8。」J.J.は軽快に数字を読んだ。「高くない、まだ文明の範囲内です。」
「教官の文明の定義……」私は息を吸った。「一般社会とは少しずれていませんか……」
「そうかな?」
「そうです。」
「それはいい、判断力がまだ残ってる証拠だ。」
本当に殴りたい。
あいにく今の私は安全ベルトに文明的に封印されており、眼力で不満を伝えることしかできない。
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