223.サウナと岩盤浴でととのう! 2
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
私たち六人がサウナ室から撤退する様子は、敗戦直後の敗残兵のようだった。焼けた石ころ数個に打ち負かされたとは恥ずかしくて認められない、そんな敗残兵だ。
ドアが開くと、外の空気が飛び込んでくる。私は「涼しい」のではなく「生きている」とはどういうことか、初めて理解した。ジェスはほとんど壁を伝って漂い出てきた。足取りはおぼつかなく、魂はすでに休憩エリアに行列を作っていて、肉体だけがチェックアウトの手続きをしているかのようだった。蘭は咳き込みながら彼女を睨みつけている。その目は、彼女を水杓ごと熱石の上に放り投げて、自分で自分の始末をつけさせたいと語っていた。
「あんた、蒸気療法がやりたかったの? それとも集団処刑?」
蘭の声は紙ヤスリで喉をこすったように掠れていたが、口調だけは完璧なままだった。そこが特に恐ろしい。
「あんな石ころが、あんなに短気だなんて知らないわよ」
ジェスは顔を拭いながら、まだ不服そうだった。
「私はただ、雰囲気が足りないから舞台効果を足してあげただけじゃない」
「あれを舞台効果とは言わないよ」
アカリは額を押さえ、ツッコミすら気力がない様子だった。
「観客ごと鍋に放り込む行為って言うんだよ」
二階堂……いや、今や私の視界の隅で背中を微かに丸めているフレイヤが、なんとまだ訂正する気力を残していた。
「厳密に言えば、高温密閉空間内における人体の耐性限界の誤算です」
彼女は一拍置き、呼吸を一つ沈めた。
「および、愚行です」
ジェスが即座に振り返った。
「文句があるなら直接言いなさいよ。風紀委員会の公文書みたいにラッピングしなくていいから」
私は笑いたかったが、口角を少し動かしただけで顔全体が干からびてひび割れそうになり、諦めた。人間、昇天しそうなほど熱い時は、他人の不幸を笑うのすら省エネモードになるらしい。
真紀は一番前を歩いていた。足取りはまだしっかりしていたが、会議の時に三百人を椅子に縫い付けるようなあの真っ直ぐな姿勢は、さすがに維持していなかった。彼女が手を伸ばして次のドアを押し開ける時、動作が半拍遅れた。生徒会長も人間であり、蒸されすぎて悪態をつきたくなる時でもイメージを保たなければならないのだと、ようやく自分に認めることを許したかのように。
ドアの向こうは岩盤浴エリアだった。
人を熟成肉にしようとしていた先ほどのサウナ室とは違い、ここの熱は正面からビンタを張ってくるわけではない。無作法に床から骨の髄へと入り込んでくるのだ。照明は低く抑えられ、暖かな黄色が曖昧な雰囲気を醸し出している。石板が整然と並び、空気には乾燥しすぎたことで逆に静けさを際立たせるような匂いが漂っていた。傍らには丸められた大判のタオルと薄い毛布が置かれ、全体の雰囲気は高級な療養施設のようだ。入り口に「戦場から這い戻ってきた未成年のVIP様歓迎」という看板が掛かっていないだけだ。
私たちはほぼ何の話し合いも経ずに、自動的にそれぞれの場所を選んだ。干されて抵抗意志を失った六匹の魚のように、一枚ずつ石板の上に平たく伸びた。
背中が石板に触れた瞬間、私の脳内には非常に正直で、文学性のかけらもない感想が一つだけ浮かんだ。
……熱い。
だがこの熱は、さっきのような命の危険を感じる熱ではない。肩の力をゆっくりと抜かせ、歯の食いしばりを解かせ、「私は平気だ」「まだやれる」「全然疲れていない」といった、他人を騙し自分を騙すための虚勢を、一層ずつ焼き剥がしていくような熱だ。
言い換えれば、ここは強がるのには向いていない。
演技にも向いていない。
ジェスが最初に降伏した。
「私、福利厚生施設で死にかけたわ」
彼女は仰向けになり、両腕を広げて、遺言でも残すように平坦な声で言った。
「もし私が本当に茹で上がったら、殉職扱いにはしないでね。カッコよすぎて私のイメージに合わないから」
「自分に殉職の気質がないことくらいは分かってるのね」
蘭も横になっていた。別の石板から漂ってきたその声は気だるげで、普段のあの意地を張った鋭さすら熱気に溶かされていた。
「私、さっき本当に、あんたが馬鹿すぎて事故報告書に載る全艦第一号になるかと思ったわよ」
「第一号?」
ジェスは即座に要点を掴んだ。
「ってことは、後に続く人がいるってこと?」
「今日の運勢からすれば、排除できないわね」
アカリが寝返りを打ち、タオルを顔に被せた。
「特に、あんたがまた水杓に触ったりしたらね」
彼女たち三人の声は低い熱気の中に散らばり、長く浸かりすぎて浮き上がってきた気泡のように力はなかったが、意外なほど本音だった。
私は首を横に向け、隣の石板にいる真紀を見た。彼女は目を閉じ、手の甲を額に乗せていた。濡れた髪は無造作に横に払われ、普段は冷静さと命令の背後に隠している疲労感が少しだけ覗いていた。こういう光景は危険だ。何かとんでもない刺激があるからではない。普段あまりにも強がっている人間が、「実は疲れている」という姿を少しでも見せると、隣にいる人間は、彼女が怒っているのを見た時よりも平静を装えなくなるからだ。
これ以上見つめないよう、私は視線を戻した。
すると、彼女は目を開けないまま、先に口を開いた。
「これ以上見つめられたら、私の顔に議事録でも書いてあるのかと思うわよ」
私は危うく自分の呼吸でむせそうになった。
「生徒会長の感知能力は、半熟にされても低下しないんだな」
「もし低下してたら、今日のアスガルドはとっくに宇宙のデブリになってるわ」
彼女の声は平坦で、ただ事実を述べているかのようだった。問題は、あまりにも平坦すぎることだ。
冗談で言っているのではないと、私には分かった。
岩盤浴エリア全体が、ふと静まり返った。
それは気まずさから来る沈黙ではなく、私たちが今日、一体どこから帰ってきたのかを、全員が同じ瞬間に思い出したからだ。
普通の疲労ではない。
普通のスリルでもない。
判断が半秒遅れただけで、今ここに横たわっている人数が数人、あるいはもっと多く減っていたかもしれない、そういう代物だ。
ジェスは顔からタオルを引き剥がし、いつものようにすぐさま冗談で返すことはしなかった。彼女は天井を数秒見つめてから、低い声で言った。
「医務室でイタズラしてた時、本当に一瞬、今日はもう次がないかもしれないって思ったわ」
言い終えてから自分でも少し驚いたようだった。これほどあっさりと本音を口にするとは思っていなかったのだろう。
蘭が彼女の方を向き、今度は睨むことなく、ただごく薄く鼻を鳴らした。
「ミサイル警報が鳴った時、私もあんたがついに自滅したかと思ったわよ」
「それって心配してくれてるの?」
「事後の損害確認よ」
アカリが隣で短く笑った。
「なら私の方がみっともないね。あの時、頭に最初に浮かんだのは戦術でも脱出でもなくて、『やばい、部屋に片付けてないものがある』だったよ」
「何がみっともないのよ」
ジェスが横顔を向けた。
「私が最初に思ったのは、借金返してない、だったわよ」
「あんた、誰に借金してるの?」
「ロイ」
この一言が出た瞬間、背景のように静かだった空気までが震えた気がした。
私は瞬きをした。
「ロイが今までお前に借金させたままにしてるのか?」
「違うわ、私だって返すつもりだったのよ」
ジェスは極めて真剣に自己弁護をした。
「でも今日は色々ありすぎたの」
蘭が冷ややかにトドメを刺した。
「宇宙戦闘でさえあんたの悪ふざけを妨害できなかったのに、借金返済だけは正確に妨害されたわけね」
今度こそ私は本当に笑った。笑い声を出すと、胸の奥で完全に散りきっていなかった緊張感が、ようやく少しだけ吐き出された気がした。
フレイヤの声が反対側から聞こえてきた。相変わらず、仰向けに寝ている時でさえ校則のフォーマットに従っているかのように規律正しかった。
「私は、恐怖など感じないと思っていました」
彼女は言った。
「ですが、第一波の衝撃が走った時、手には汗を握っていました」
この言葉が他人の口から出たなら、ただの正直な感想だろう。だが彼女の口から出ると、決してミスをしない規範マニュアルが、突然「ページをめくるのが早すぎた時もありました」と認めたようなもので、驚くべきか敬意を表すべきか分からなくなる。
ジェスはゆっくりと顔を向け、かつてないほど軽い口調で言った。
「あんたも怖いって思うこと、あるんだね」
「私は人間です。ゲートのセキュリティシステムではありません」
「今の台詞、すごく面白いって自分で分かってる?」
「冗談を言ったつもりはありません」
「冗談で言ってないから面白いんじゃない」
あちら側でまた始まった。よろしい。世界はまだ完全には壊れていない。屁理屈を言い合う気力がある人間がいるということは、文明がまだ存続している証拠だ。
私は少し横向きになり、顔の横に腕を敷いて、真紀を見た。
「お前は?」
彼女はようやく目を開けて私を見た。
私は質問を明確にはしなかったが、彼女は分かっていた。彼女はいつも分かっている。
怖かったか。
疲れたか。
さっき全員の前に立ち、一つ一つ命令を下していた時、この船を無事に連れ出せるかどうか、自分自身でさえ確信が持てない瞬間があったのではないか。
熱気がゆっくりと流れ、彼女の答えを待っているかのようだった。
真紀は二秒間私を見つめ、それからごく薄く笑った。
「怖かったわよ」
彼女は言った。
ただの一言だった。
修飾はない。
指導者専用のパッケージングもない。
生徒会の公報に載せられるような、「だが私には義務がある」といった立派な後半の文句もない。
何もないからこそ、その一言が落ちた時、どんな豪語よりも重みがあった。
私の喉は少し乾いていた。岩盤浴のせいなのか、それとも別の理由なのかは分からない。
彼女は視線を逸らし、天井を見つめた。
「ただ、あの時は最後まで怖がっている暇がなかっただけ」
ジェスの方も静かになった。
蘭も言葉を継がない。
アカリでさえ軽く息を吸い込んだだけで、もう冗談を飛ばさなかった。
彼女を見つめていると、体の横に垂れた彼女の手に無性に触れたくなった。何か大げさなことをしたいわけではない。ただ、彼女が本当にここにいて、私と同じように、ひどく熱くて、死ぬほど疲れていて、それでもまだ生きていることを確認したかっただけだ。
だから私は、本当に手を伸ばした。
指先が彼女の手の甲に触れた時、彼女は避けなかった。
ただ指がごく軽く動き、逆に私の手を何気ないふりをして握り返してきた。
その動きはとても小さかった。
ここの照明がもう少し暗ければ、誰も気づかないほどに。
だが、その一瞬の接触が私を完全に落ち着かせた。押さえつけられたのではなく、安定させてくれるような感覚。戦闘が終わった後、ようやく「まだ動き続けなければならない」状態から一時的に自分を降ろせる場所を見つけたような。
ジェスがふと、幽霊のように口を開いた。
「私、今後ろを向いて、道徳的配慮を示した方がいいかしら」
私は目を閉じ、彼女を隣の石板へ放り投げて冷却してやろうかと本気で考えた。
真紀は彼女を見向きもしなかった。
「まだ喋る気力があるなら、蒸され方が足りないわね」
「生徒会長、その発言、公私混同の復讐に聞こえますよ」
「もし公私混同の復讐なら、あんたは今頃サウナ室に逆戻りしてるわ」
アカリは肩を震わせて笑っていたが、笑い声を大きくする気力すらないようだった。
蘭はタオルを顔に被せ、その下からくぐもった声を出した。
「お願いだから、私が熱で気絶してからそういう話にしてくれない? まだ聞こえてるんだけど」
「耳がいいな」
私が返す。
「私がどうしてずっと目を開けないでいると思う?」
この言葉に、フレイヤでさえ極めて軽く鼻を鳴らした。普段、笑うことさえ申請手続きを踏まなければならないような彼女の性格を考えれば、これは全力の大笑いにも等しい。
熱はまだあり、疲労もまだある。
だが、空間全体に漂っていた、危うく人を茹で殺しそうになったあの不条理さは、ゆっくりと別のものへと沈澱していった。退廃でもなく、感傷でもない。全員がようやく、無傷であるふりをする余裕すら熱で奪われ、最もリアルな自分の一部を石板の温度の上に晒すしかなかったのだ。
私はふと思った。修学旅行というものに、青春を最も象徴するような光景が必ずあるとするなら、それは記念撮影でも、お土産でも、展望台から見る夕日でもないだろう。
生死の境から転がり戻ってきたばかりの六人が、岩盤浴の上で塩漬けの魚のように横たわり、半死半生の状態で本音を語り、ついでに互いの弱点を暴き合う。
ひどい有様だ。
だが、とても誠実だ。
何より、これがいかにも私たちに似合っている。
真紀はまだ私の手を握ったまま、離していなかった。私もわざわざ彼女に、あるいは自分自身に注意を促す気にはならなかった。どうせ今この部屋にいる全員が、熱さのあまり取り繕う気力を失っているのだ。それなら、普段は回りくどい言い回しが必要なものも、一時的にこのままにしておいて悪いことはない。
ジェスがしばらくして再び口を開いた。声はさっきよりさらにふらついていた。
「私、決めた」
「何を決めたの?」
アカリが力なく問う。
「次にまた全艦を救わなきゃいけない時は、事後の福利厚生はサウナをスキップして、直接ベッドに直行させてほしい」
蘭が即座に同意した。
「賛成。今日初めて、あんたの正しい決断が出たわね」
フレイヤが極めて公式に補足した。
「その提案は、艦内公共施設利用の最適化に関する協議項目にリストアップしておきます」
私はたまらず声を出して笑った。
「お前、本当に立案する気か?」
「合理的な意見は、処理されるべきです」
真紀はようやく少し上体を起こし、毛先が肩の前に滑り落ちた。熱で今にも幽体離脱しそうな連中を見つめる彼女の目には、ごく薄く、ごく短く、だが非常にリアルな笑みが浮かんでいた。
「いいわ」
彼女は言った。
「次に全員が生きて帰ってこれたら、プロセスの修正を検討してあげる」
彼女を見つめながら、私はこの言葉がいかにも彼女らしいと思った。
前半は報酬。
後半は現実。
合わせれば、九島真紀式の思いやりだ。面倒くさくて、素直じゃないが、どうしようもなく効果的だ。
そして認めるのは癪だが、私はどうやらこういうのに弱いらしい。
岩盤の熱が少しずつ体の奥深くへと染み込み、今日一日で蓄積されたこわばりをゆっくりと焼きほぐしていく。誰も急いで起き上がろうとはしなかった。指揮、風紀、失態、規範、あるいは普通の修学旅行を軍事報告書へと一瞬で粉砕してしまうような現実的な名詞を口にする者もいなかった。
私たちはただ、横たわっていた。
息をつき。
ぼんやりとし。
時折、どうでもいい言葉を交わし。
時折、隠しきれなくなったお互いの本音を受け止める。
ようやく、機能停止を許された機械のように。
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




