217.黒猫盗賊団 3
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
「食いついた」
アカリがそう言った瞬間、わたしは聞き間違いかと疑った。
普段の彼女の口調は、宇宙が明日爆発しても爆発半径を報告書に書き込むだけという種類の死んだような落ち着きだ。しかし今は違う。その一言には明らかに、薄いが確かに存在する活気が混じっていた。常に冷たい刃の刀背が、一瞬だけ火の光に照らされたような感じだった。
彼女は手を上げ、三つの新しい移動する光点を囲んだ。
「帝国の巡回艇三艘がAU-1206哨戒ステーションを離れた」レーダー投影を見つめ、指先が素早く推算モデルを調整する。「現在の加速度と航向から判断して、十中八九、わたしたちが残した血の匂いに向かって突進している」
「結構」
真紀は艦長席に座り、「結構」という言葉のせいで半分も浮かれなかった。彼女は魚が餌に食いついた時に先に喜ぶタイプではない。むしろ、魚が食いついた後、釣り針が本当に掛かっているかどうかを確認することが最初の反応になる人間だ。
蘭の方を向いた。
「傍受の状況は」
蘭は切り取ったばかりの音声をメインスクリーンに投げ、口角がわずかに抑えられなくなっていた。
「AU-1206が三艘の巡回艇を派遣したことを確認しました」彼女はそこで特にわたしの方を一度振り返った。「それと、彼らは今、『にゃ』を勤務日誌に書き込むかどうかで揉めています」
艦橋が半秒も経たないうちに崩れた。
次の瞬間、ジェスは肘掛けに倒れ込んだ。
「だから言ったでしょ」背もたれを叩きながら、肩が震えて笑った。「絶対揉めると思ってた。帝国の公務システムで三十分は議論しないと、あの件は終わらないって」
わたしは額を手で押さえた。
あの「にゃ」という字は、今や正式にわたしのキャリア上の汚点として成長し、しかも帝国軍方が記録に残す種類のものになっていた。もしこの騒動全体を生きて終わらせた後も、わたしは怪盗王子の衣装を着たことを否定できないし、貴族の一団が自分の残した団名と猫の鳴き声を一緒に巡回システムに報告したことも否定できない。
本当に、ありがとう、ジェス。
しかしジェスは反省の欠片もなく、むしろどこか誇らしそうだった。新しいブランドの最初の口コミを打ち出すことに成功した人間のような顔だった。
真紀が手を上げ、肘掛けを軽く一度叩いた。
音は大きくなかった。
しかし十分だった。
ジェスは即座に笑みを半分収め、艦橋の注意力も引き戻された。
「次の目標」
メインスクリーンが切り替わり、通信傍受ウィンドウが脇に縮んで、新しい船艦の投影が中央に引き出された。
それが現れた瞬間、わたしは心の中で一言罵った。本当に贅沢だ、と。
「豪華客船――ロイヤル号」真紀は落ち着いた口調で名前を読み上げた。「十三層の巨大観光客船。今回は私設護衛の編隊がなく、外部防衛には安全ロボットが数台配備されているだけ」
船体の立体構造が開かれ、各層の甲板が切り分けられたケーキのように目の前に展開した。中央の吹き抜けアトリウム、展望甲板、宴会場、スイートルーム区画、上層の私用休憩区。この船全体の構造は旅行のためではなく、「金持ちは宇宙に浮かんでいるだけでも十二種類の異なる贅沢の仕方を区別しなければならない」ということを証明するためにあるようだった。
主座のヘートヴィヒが口を開いた。
「この船は貴族専用の予約制よ」
彼女はその言葉を、スーパーの会員規則を読み上げるような平坦な口調で言った。しかし内容は、それほど親しみやすくはなかった。
「乗客の中には、強盗はおろか、平民と正面から目を合わせたこともない人間がいる」
この一言は鋭かった。
なぜなら、それで船全体の性質が一変したからだ。
前の船が肥えた羊なら、この船は単純な肥えた羊ではない。帝国の上層世界が丁寧に包み込んだ高級ガラス製品が一船分だ。彼女たちは危険を知らないのではない。危険はいつも遥か遠くに隔てられていて、報告書、噂話、軍事ニュースの中にしか存在しなかったのだ。
ジェスは拳を握り、全身が輝き出しそうなほどだった。
「そろそろ現実教育の時間ね」
「ジェス」
真紀は名前を呼んだだけだった。
重くもなく、余分な修飾もない。
しかしジェスは即座に後半の言葉を飲み込んだ。
真紀はジェスを見て、淡々と付け加えた。
「守則の第一条を忘れないで」
ジェスの口元にはまだ笑みが残っていたが、それでも両手を上げ、降参のポーズを取った。
「分かってる」彼女は言った。「武器を持たない人を傷つけてはいけない。展望甲板から蹴り落とすつもりはないわよ。ただ、宇宙のもう一面を体験させてあげたいだけ」
「あんたの言う『もう一面』は、いつも聞いていてあまり健全に聞こえない」わたしは言った。
ジェスはわたしを向いた。
「今日はどっちの味方?」
「守則の味方」
「嘘」彼女は目を細めて笑った。「本当は『面白いけど大きくなりすぎないで』の側にいる」
……くそ。
この人間は時々、わたしへの理解が非常に腹立たしいほど正確だ。
真紀はわたしたちの小さな動きを無視して、リズムを先へ押し続けた。
「今回は前の一件を繰り返す必要はない」ロイヤル号の外郭輪郭と航路マーカーを一緒に引き出した。「第一に、この船には私設護衛がいない。突入の抵抗がより少ない。第二に、乗客全員が貴族だからこそ、パニックの拡散速度が前の船より速い。第三に、安全ロボットの反応パターンは固定されている。主制御ノードを先に麻痺させれば、あとは歩き回る高価な金属の塊にすぎない」
ロイは航路を見下ろし、眉を寄せて集中していた。
「問題は船体が大きすぎることです」彼は言った。「十三層の観光客船は私用ヨットではない。主艙段から直接乗艦すると、内部空間が広すぎて情報の拡散が速くなります。中上層から切り込んで、まず中枢を制御し、それから人員を下へ押し込む方がいい」
蘭がすぐに続いた。
「わたしが先に内部公共放送システムを妨害できます」彼女は言った。「チャンネルを掴みさえすれば、短時間で彼女たちに統一した指示が届かなくなる。こういう船の乗客は、統一した説明が聞けなくなると、余計にパニックになる」
「結構」真紀は頷いた。「今回は力で押すのではなく、制御を切る」
Dは後ろにもたれ、腕を組んで、低い声で一言投げた。
「つまり今回、わたしの人員は最初に突進しなくていい、ということですか」
わたしはDを見た。
その口調に、微妙な残念さが混じっていた。
昨日のあの一撃が、かなり気持ちよかったらしい。
「まだ残念がるのは早い」わたしは言った。「もし中に特別に気骨のある伯爵夫人の護衛がいたら、まだ活躍の機会はある」
Dは正直に笑った。
「待ってます」
方針が決まると、後は感情より信頼できるものが続いた。
装備の再整備。
麻痺銃の出力を再校正する。命は奪わないが、十分に痛く、十分に速く、十分に即座に尊厳を放棄させる出力に。突撃小組は磁気靴と軽装具に換装し、ロイヤル号のあの過剰に洗練された内装の中を二歩走って社交上の事故を起こさないよう。蘭は客船の公共放送妨害パケットを事前にロードし始め、アカリはロイヤル号周辺宙域のいくつかの予備逃走航路を一つ一つマークした。ロイは時間窓と接近角度を見張り、ハーヴィーは輪機室から非常に輪機室らしい一言を送ってきた。短距離跳躍の連続使用は可能だが、小艇を花火のように扱うな、と。
整備区に戻ると、ジェスはすでに先に来ていた。
しかも、あの仮面をまた手に持っていた。
わたしは即座に非常に嫌な予感を覚えた。
「また何をするつもり?」
「着けてあげるの」彼女は非常に自然に笑い、自分が今ごく普通の同伴サービスをしているかのような顔だった。「昨日は初デビューで試験営業みたいなものだった。今日は正式に高級客層に進出するんだから、見た目は大事よ」
「市場分析、ありがとう」
「どういたしまして」
ジェスはわたしの前に立ち、仮面をわたしの顔に当てて合わせてみた。
その仮面は昨日も一度見ていたが、今日見ても殴りたくなることに変わりはなかった。黒地に銀の縁取り、わざとらしく優雅な神秘感、帝国の上流社会だけが心から賞賛する種類の審美的な犯罪。問題は、今のわたしはそれを着けなければならず、しかも当然のように着けなければならないことだ。
人生がここまで来たのは、連邦情報部門が当時余計なことをしたせいかもしれない。
「少し下げて」ジェスが言った。
わたしは不本意ながら少し俯いた。
彼女が固定帯を繋ぐ時、指が耳のそばをかすめた。動作は思いのほか大人しかった。おそらく整備区が行き来する人で賑わっているせいで、今ここで何かやらかしたらわたしに本当にあの衣装箱の中に生き埋めにされると分かっているのだろう。
しかし、ジェスが大人しくても、口が大人しいとは限らない。
マントの縁を引き伸ばしてから、彼女は一歩下がり、上から下まで眺めた。
そして非常に真剣に頷いた。
「いい」
「どこがいい?」
「人の全財産を持っていきながら、後で被害者が思わず回顧録を書きたくなるような悪い女の感じがする」
わたしはジェスを見た。
「『綺麗』と『殴りたい』を混同していない?」
「両立できるでしょ」
美学についてこれ以上議論するのは時間の無駄だと判断して、わたしは隣にあった別の頭套を彼女の手に押し込んだ。
「あんたの分」
ジェスは少し固まった。
「今日は副団長バージョンじゃないの?」
「違う」わたしは言った。「真紀が今変えた。二回目から、頭面人物の特徴を少し落とす。あんたがあのまま目立ち続けたら、帝国側はすぐにあんたが外八歩きか内八歩きかまで通報書に書き込む」
ジェスはひどく失望した。
その失望は演技ではなかった。
手の中の平凡な黒い三つ穴の目出し帽を見下ろし、表情は誰かに強制的に舞台の役を取り上げられ、エキストラの番号だけ残されたような顔だった。
「ひどい」彼女は小声で言った。「ブランドの成長期に主力メンバーを打ち圧えるなんて」
「黙って着けろ」
「はいはい、資本家は冷酷ね」
隣の学生が一人、堪えきれずに笑い声を漏らした。
わたしは無視して、自分の腰の装備を再確認した。非致死性兵器、拘束索、近距離通信機、緊急切断器、一つも欠けてはいけない。今回は前の船と違う。ロイヤル号には硬い護衛はいないが、より多くの、より脆弱な、より慌て、より大きなトラブルを引き起こしやすい人間がいる。だからこそ、より慎重にしなければならない。傷つけてはいけない、乱してはいけない、しかし十分に怖がらせなければならない。これが最も厄介なところだ。
悪いことをするのは難しくない。
分寸のある悪いことをするのが、疲れる。
出発直前、真紀が歩み寄ってきた。
彼女はジェスのようにわたしの衣装について危険な意見を述べなかった。ただごく自然に手を上げ、わたしのマントの肩線で少し歪んでいた金の飾りを押し戻し、右側の磁気固定バックルを締め直した。
動作は短かった。
しかし、どんな言葉よりも気が散った。
「大げさにしすぎないで」彼女は低い声で言った。
わたしは顔を上げて真紀を見た。
「それはジェスに言うべき言葉では?」
「あなたにも言っている」真紀はわたしを見て、口調は淡くて安定していた。「うまくいっていると感じると、もう少しやりたくなる。それがあなたの癖よ」
……この人間はやはり何でも分かっている。
わたしの口元が動き、最終的には素直に答えた。
「了解、艦長」
真紀は手を引いたが、すぐには下がらず、ごく短くもう一度わたしを見た。
「それから」
「うん」
「その仮面、荒唐無稽ではあるけれど」真紀は一拍置いた。「……悪くはない」
わたしは半拍、固まった。
気づいた時には、真紀はすでに背を向けて歩き出していた。
くそ。
こういうタイミングでこういうことを言うのは、完全に戦術的な不意打ちだ。
わたしはその場に立ち、耳の根がわずかに熱くなった。隣のジェスはちょうど頭套を半分まで引き上げたところで、三つの穴からこの一幕を非常に精確に目撃していた。
彼女は二秒間、黙った。
それから静かに言った。
「副会長、今の顔、昨日の『にゃ』より赤い」
わたしは振り返って殴りかかろうとした。
ジェスは即座に一歩下がり、頭套を完全に引き下ろした。三つの穴からひどく悪い笑いをしている目だけが見えた。
結構。
今日の行動が終わって彼女が無事に戻ってきたら、必ず一発分の借りを返す。
整備完了。
人員配置完了。
短距離跳躍パラメータ入力完了。
ロイヤル号の立体図が突撃艇の前方投影の中でゆっくりと回転し、精巧で、間抜けで、巨大なケーキが最初の一切れを入れられるのを安穏と待っているようだった。
乗艦前にわたしは振り返った。
アスガルド艦橋方向の艙門はすでに閉まっており、艦全体は静かに岩石帯の中に潜んでいた。冷たく、高価で、安定していて、何もしていないようで、何でもできるようだった。
結構。
最初の一艘で、彼女たちは残業を始めた。
今度はロイヤル号が帝国の辺境巡回艦隊に、夜番の素材をもう少し加える番だ。
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




