216.初犯 2
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
艦橋を出てから、わたしとジェスは一人一方を持ってカートを押し、軍人としての人生の尊厳を傷つける衣装が一箱分詰まったその荷物を訓練室へ引いていった。
カートの車輪が廊下を転がる音が、不吉なほど規則正しく響いた。
カラカラ。カラカラ。カラカラ。
聞き続けると、死神がまだ何も知らない学生たちのサイズを先に測っているような音だった。
ジェスは道中ずっと機嫌が良かった。
普通の良さではなく、他人が間もなく不幸になるのを見越して、生の喜びを心から感じている種類の良さだった。ジェスは箱の蓋をこっそり開けて中を覗こうとし続け、今日の被害者リストの席順を先に決めようとしているようだった。わたしが一路見張っていなければ、一番派手なマントを先に選んで廊下を一周してきたに違いない。
「シモ」ジェスが寄ってきて、目を輝かせた。「金縁のやつ、本当に着ないの? わたしはすごく似合うと思うんだけど」
「火葬に向いてる」
「それは儀式感があることを認めたってこと」
「ジェス、今あんたを医療室に送り返していないのは、わたしの同窓の情誼があるからよ」
ジェスは非常に楽しそうに笑った。
昨日あれだけ長く寝ていたのは本当に体が弱っていたからではなく、今日わたしを笑う体力を蓄えるためだけだったのではないかと、ますます疑わしくなってきた。
訓練室に押し込んだ時、中にはすでにかなりの人数がいた。
Dが一番前に立っていた。
その顔を見た瞬間、今日この箱の衣装が無傷では済まないと分かった。
普段のDは、そのまま掩体として使えるほど安定感のある壁のような人間だ。立っているだけで圧力があり、話す言葉は直接的だが、むやみに爆発しない。
しかし今は違った。今のDの顔色は、配給コーヒーに誰かが香水を垂らして「これで貴族の気分が出る」と言い張った時のようだった。
しかも普通の不満ではなかった。
わたしがこれまで生きてきた中で初めて見る、「もう一言でも言ったら箱ごと気密ハッチから投げ捨てる」という表情だった。
わたしが口を開く前に、Dが先に爆発した。
「くそ、ふざけるな」
その一言が飛んできた瞬間、訓練室の空気が揺れた。
「俺は死んでも、こんな女の服着て舞台に立つ気はねえぞ」
後ろの数名の班代表が、仲間を見つけたように一斉に頷いた。
その光景は面白かった。普段この連中は、戦術訓練でわたしにしごかれても、若い軍人の意地くらいは見せる。しかし今、スパンコール、マント、仮面、そして恥知らずなデザイン美学が詰まったこの箱の前では、連帯の強さが血判状でも交わしたかのようだった。
「そうだ」 「外に出て真空でも吸う方がまし」 「これは偽装じゃない、人格への暗殺だ」 「副艦長、お願いします、家族にまだ顔向けしたい」
わたしはカートの傍に立ち、思わず頭を掻いた。
正直に言えば、気持ちは分かる。
わたしだって着たくない。
問題は、今わたしが彼らと一緒に革命を起こす側に立てないことだ。副艦長という立場の最大の悲劇は、危険な作戦を担当することではなく、心の中では同じように罵りながら、顔の上では「調整しましょう」という表情を先に維持しなければならないことだ。
わたしはDを見て、できるだけ理性的な口調に調整した。
「もう少し男性向けの衣装にすれば、受け入れられますか」
Dはわたしを見た。
その目は硬く、敵軍のスパイを尋問するような硬さだった。
「見てみないと分からん」
返事は短く、重かった。
交渉の余地が半分もないような返し方だった。普通の言葉に翻訳すれば、金縁のストッキングや半端なマントを持ってきて「男性向け」などと言い張るなよ、というところだろう。
わたしは黙って頷いた。
結構。
完全に交渉不可能ではないということだ。ただ、交渉のテーブルにゴミは乗せられない。
わたしはこの件をヘートヴィヒに伝えに戻った。
口を開く前から、すでに心の準備はしていた。あの第三皇女の性格から察するに、普通の流れなら「帝国の美学の必要性」「貴族的犯罪の演劇性」「演出なしでは説得力がない」といった、聞くだけで血圧が上がる論点が少なくとも三十分は続くはずだ。
結果は違った。
「絶対に嫌だ」という四文字を明確に届けた後、ヘートヴィヒは意外なほどあっさりと引いた。
眉一つひそめず、ただ静かに言った。
「いいわよ」
わたしは固まった。
本当に固まった。
皇女に対して安易に感謝の念を抱かないよう、この旅でだいぶ学んでいたが、その瞬間だけは帝国の内部にも何らかの奇跡が存在するのではないかと思いかけた。
それからヘートヴィヒが後半を続けた。
「あなたとジェスだけ変装すればいい。他の人は目出し帽を被って」
わたしはその場で黙った。
訓練室も半秒、黙った。
次の瞬間、後ろの数列の人間がほぼ同時に大きく息を吐いた。その顔の明るさは、死刑免除の通知を受け取ったばかりのようだった。Dでさえ、「これなら生きられる」という感情を隠さなかった。装甲板のように張り詰めていた顎の力が、少し緩んだ。
そしてわたしは、自分の手の中にある、光害を引き起こすほど輝く王子服をゆっくりと見下ろした。
上衣、金縁入り。
マント、光沢仕上げ。
仮面、誇張の極み。
そして、なぜ存在しなければならないのか全く不明な、乗艦途中に足首を絞め殺しそうな装飾用サテンリボン。
なるほど。
「譲歩」とは、わたしだけを精確に生贄に捧げることだったのか。
その衣装を抱えながら、わたしは成熟した、理性的な、世界に対して最低限の善意を保てる心持ちで自分に言い聞かせようとした。
これは特別な修学旅行だ。
他の人の修学旅行は、せいぜい制服を着替えて記念写真を撮る程度だ。
わたしの修学旅行は、宇宙のオペラ座の詐欺師に扮して、帝国の貴族を強奪しに行くことだ。
ジェスが横に立ち、肩を震わせながら笑っていた。
「シモ、本当に似合ってる」
「黙れ」
「本当に。特にこの仮面、着けたら絶対に――」
ジェスは意図的に間を置いてから、非常に楽しそうな声で続けた。
「心を盗む怪盗の雰囲気が出る」
わたしは無表情のまま、仮面をジェスの顔に押し当てた。
「まず自分の呼吸を盗んでろ」
それでも、ヘートヴィヒの案は最終的に決定した。
結果として、Dと他の班代表は全員三つ穴の目出し帽を被り、黒い戦闘服と簡易装具を着用することになった。それでも「辺境の武装不明集団」として歴史の教科書に分類されそうな見た目だったが、少なくとも人間としての最後の輪郭は保たれた。
そしてわたしとジェスは。
「この武装集団には実に奇妙な審美と分業がある」という最前線に立つことになった。
つまり、わたしたちが顔役だ。
文字通り、頭も顔も相当おかしいという意味で。
間もなく、オーディンの眼のスキャンとロイの航跡整理によって、最初のお客様が特定された。
一艘の私用太陽光豪華帆船。
全長およそ四百から五百メートル、二層甲板、船体は細長く優雅で、主帆は星明かりの下で馴らされた銀白色の翼膜のように広げられていた。船側には非常に目立つ鍍金の紋様が入り、船尾には純粋に装飾のための光帯まで引いていた。護衛の数は少なく、装備も軽く、明らかに防衛よりも見栄えと快適さを重視していた。
簡単に言えば、肥えた羊だ。
しかも、よく食べて、ゆっくり歩いて、世界は永遠に自分に優しいと信じている種類の。
訓練室横の整備区が一気に慌ただしくなった。
目出し帽の配布。
武器の確認。
短距離跳躍パラメータの校正。
突撃艇の待機。
わたしはジェスと蘭に左右から角に追い詰められ、あの屈辱的な変装着替えを強行された。
着替えというより、文明に裏切られるような感覚だった。
王子服を着込むと、想像していたよりさらに人間の言語から外れていた。肩のラインは意図的に引き締められ、ウエストは過剰なほど絞られ、マントが後ろから垂れる時には歩幅に合わせて不必要に気品を漂わせながら揺れた。仮面を留めた瞬間、鏡を見たくなかった。今の自分が一体何に見えるかを正確に把握したら、残りの作戦士気が三割は即座に落ちると分かっていたから。
ジェスは横に立って、笑いを堪えるのに非常に苦しそうだった。
「笑いたければ笑えばいい」
わたしは歯を食いしばって言った。
「笑ってない」ジェスはすぐに答えた。
それから壁の方に向き直り、肩が高圧電流に当たったかのように震え始めた。
わたしは冷たい目でジェスを見た。
数秒後、ジェスはやはり堪えきれず、壁に手をついて笑い出した。
「ごめん」笑いながら手を振る。「でも今のあんた、本当に宝石を盗んだ後に署名カードと薔薇を残していくタイプに見える」
「後でお前の頭に靴の跡を残す」
ジェスはようやく笑いを収め、歩み寄ってわたしの仮面のリボンを整えてくれた。
彼女の指がわたしの耳の後ろに触れた時、動作が意外なほど軽かった。昨日の、本当に人を送り出しかけた事故の残像がまだあるのか、今回のジェスはいつものように故意にやりすぎることなく、ただマントの縁を引き伸ばしながら、相変わらず欠けているが、それほど過激ではない口調で言った。
「大丈夫よ、シモ。あんた、これで綺麗に見えてる」
わたしはジェスを見た。
「その言葉、あんたの口から出ると、海賊の守則くらいの信頼性しかない」
「少なくとも守則はある、ってことじゃない」
「最善を尽くせ」
ジェスの今日の格好はわたしより少しだけ抑えめだったが、それはあくまで相対的な話だ。彼女の衣装は風流な副官のような仕立てで、仮面の縁取りはより細く、上着の裁断もより体に沿っていた。彼女の、真剣な話を冗談のように語る気質と合わさると、妙に様になっていた。
それがさらに腹立たしかった。
なぜわたしの方が強制的に品位犯罪現場の主人公で、ジェスはこの人生に最初からなじんでいるかのように見えるのか。
整備が終わると、わたしたちは突撃艇に乗り込んだ。
艇内の空間は大きくなく、人が乗り込むと即座に「作戦出撃」から「副業を始めようとしている学生集団の遠足」に変わった。Dは最前列に座り、三つ穴の目出し帽をすでに被り、目と口だけが出ていた。もともとでも十分な圧迫感がある顔が、これで覆われると、「お金を払わなければ本当に先に怖がらせてしまうかもしれない」というレベルまで直接升格した。
他の学生たちも似たようなものだった。
黒い戦闘服。
三つ穴の目出し帽。
沈黙、圧迫、そして「自分がどうしてこうなったのか」を考えないよう必死に努力している専業感。
わたしは一周見回して、ふと奇妙な感慨を覚えた。
結構。
この学年の学生たちは、どうやら全員が早めに自分の人生の方向性を見つけたらしい。
軍人か、山賊か。
あるいは両方か。
わたしは前方の席に座り、固定ベルトを締め、前方の投影を見上げた。あの豪華帆船は静かに星海を航行し、帆面は清潔な光を反射し、姿は無辜と言えるほど美しかった。今日、奇妙な衣装と三つ穴の目出し帽を被った集団が、辺境の治安崩壊の最新バージョンを体験させに来るとは、思いもしないだろう。
深く息を吸った。
いい。
服はもう着た。面目もとっくに捨てた。後はせめて、仕事を綺麗にやり遂げることだ。
手を上げた。
「出発」
突撃艇はただちに架台から離れ、まだ何も知らないあの肥えた羊に向かって滑り出した。
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