211.贅沢の極み 3
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
そして私たちは今、この怪物を盗み出しただけでなく、その背に乗って家に帰る方法を学ばなければならない。
私は湯気立ち込める人工温泉の前に立ち、先ほどヘートヴィヒの部屋から艦橋に戻る時に感じた、心がまだ完全に船を降りていないような感覚が、ここへ来てさらに鮮明になったように感じた。
なぜなら、アスガルドの魅力がその豪華さにあるわけではないと、ついに理解したからだ。
恥知らずなまでに豪華で、残酷なまでに豪華で、悪態をつきたくなる一方で、認めざるを得ないほど——この船が確かに恐ろしいほど美しいという事実に。
「星野」
私は我に返った。
ヘートヴィヒがいつの間にか私の隣に立っていた。遠からず近からず、彼女のあのいつも淡い、しかしなぜか忘れられない香りが届くちょうどいい距離だ。
「どうしたの?」私は尋ねた。
「さっき、とても真剣に見ていたから」ヘートヴィヒが言った。
「帝国上層部の腐敗のサンプルを研究していたのよ」
「そう?」
彼女の声には、ほとんど聞き取れないほどの笑いが混じっていた。
私はなぜか耳の付け根が少し熱くなるのを感じ、視線を水面に戻すしかなかった。
「他に何があるの?」
「私はてっきり、」ヘートヴィヒはゆっくりと言った。「もし本当に開放されたら、先にビーチに行くべきか、それともここに来るべきか考えているのかと思ったわ」
私は即座に彼女を見た。
ヘートヴィヒも私を見つめていた。表情は相変わらず静かで、過剰なほど静かで、まるで今の言葉が単なる合理的な質問であり、意図的に心臓の鼓動を半拍飛ばさせようとしたこととは全く関係がないかのようだった。
残念ながら、私も今では少しは学んでいた。
この第三皇女は、その気になれば、ごく普通の言葉をわざとからかっているように言う才能がある。そしてさらに恐ろしいことに、言い終わった後に何もなかったような顔をしてその場に立つことができるのだ。
本当に卑怯だ。
「私がまず考えるのは出口の位置よ」私は顔色を変えずに言った。
「あなたらしいわね」
「ありがとう」
「褒めてないわよ」
「よし、これで引き分けね」
真紀が少し離れたところから私たちを一瞥した。ここで二人の人間が表面上は施設について話し合いながら、実際にはどの層の意味で互いに探り合っているのか、はっきりとわかっているかのようだった。だが真紀は結局何も言わず、ただ視線を逸らした。大局と個人的な問題の間で、再び成熟した方を選んだかのように。
ジェスは小声で「おおー」と声を上げた。
私は彼女を池に放り込みたくなった。
残念ながら真紀がいて、ヘートヴィヒがいて、私は副艦長としての最低限の文明的なイメージを保たなければならなかった。
だから私は我慢するしかなかった。
ジェスを温泉卵にしないように我慢した。
最後に、真紀が手を打った。
「見学はここまで。艦橋に戻って、次の会議の準備よ」
ジェスは名残惜しそうにビーチの方を振り返り、温泉の方を振り返り、まるで初恋と二度目の恋に同時に別れを告げさせられたかのような顔をした。
「絶対にまた来るわ」彼女は厳粛に言った。
「エウロパに対しても同じくらいの執着を持った方がいいわよ」私は言った。
「もちろん」ジェスは拳を握った。「水を補給すれば、温泉に入れるチャンスがある。これは非常に完全な因果関係よ」
「あなたの戦略的思考が、ついに正しい人生の出口を見つけたわね」
私たちは振り返って歩き始めた。
そして今回は、さっき艦橋から出てきた時とは違い、私の心境はかえって明確になっていた。
アスガルドは単なる美しい船ではない。
その豪華さの各層、細部の各所、星空と蒸気の各片の背後には、同じ一つの事実が書かれている——これは支配者のために造られた戦艦だと。
だからこそ、私たちがこれを持ち帰る価値があるのだ。
この奢華を模倣するためではない。
こんなものでさえ、帝国だけのものとは限らないと証明するために。
そして、本当にエウロパに足を踏み入れる前に、私たちは確かにこの怪物をもっと真剣に知っておくべきだと思った。
なぜなら、これから私たちを追撃や封鎖を抜けさせて家路へと導くのは、主砲や装甲だけではないからだ。
それは、荒唐無稽なまでに奢華で、それゆえに秘密に満ちたその骨格でもあるのだ。
人工温泉と人工ビーチを見た後、私たちは一度は——これで大体終わりだろう、と思った。
いわゆる「これで大体終わり」というのは、私たち連邦の学生の世界観が、帝国皇族の戦艦の用途に対する理解によってすでに徹底的に打ちのめされており、これ以上殴られたら一生残る後遺症になりかねない、という意味だ。
結果として、ヘートヴィヒはごく静かに角を曲がった。
本当に、ただ角を曲がっただけだ。
予告もなく、前置きもなく、「ここから先のものはあなたたちの常識に不可逆的なダメージを与えるかもしれないので、手すりにおつかまりください」という一言もなかった。
そして、目の前の扉が滑り開いた。
私は扉の奥の空間を見つめた。黒と金が交差し、シャンデリアが低く垂れ下がり、大きな床から天井までの窓の外には銀河と星雲が直接広がっている。喉に半秒間言葉が詰まり、ようやくその一言を絞り出した。
「……バー?」
ヘートヴィヒは私の隣に立ち、横顔はまるで艦内の普通の休憩室を案内しただけのように平穏だった。
「軍艦にバーがあるわけないでしょう?」ヘートヴィヒは微笑みながら言った。「ここは高級将校クラブよ」
「それってバーのことじゃないの?」ジェスが真っ先に飛び出して抗議した。その口調には庶民階級の最後の意地が満ちていた。
ヘートヴィヒは彼女の方を向き、一字一字をわざとはっきりと発音した。
「将・校・用・高・級・ク・ラ・ブ・よ」
彼女はとても真剣に言った。
私が危うく拍手を送りたくなるほど真剣に。
何しろ、同じものを別の名前に言い換えて、二つの異なる文明の産物であるかのように語れるのも、ある種の皇族の才能だ。
真紀は傍らに立ち、室内を一瞥し、法律の条文を読み上げるようなゆっくりとした口調で言った。
「連邦の法律では飲酒は十六歳からよ」真紀は言った。「ここにいる全員、満たしているようね」
「艦長、その言葉はとても危険ですよ」ジェスは即座に顔を向けて彼女を見た。「もし二階堂が聞いていたら、今夜からここを固定のパトロールポイントに指定すると思いますよ」
「なら彼女が最初に捕まえるのもあなたね」私は言った。
「どうしてあなたじゃないの?」
「私の方があなたより自制心があるように見えるからよ」
「副艦長、その言葉は完全に私の人格に対する誹謗中傷です」
「誹謗中傷じゃないわ、取扱説明書を読み上げているだけよ」
私は彼女に返しつつ、目を上げてこのいわゆる「高級将校クラブ」の全体を見渡した。
そして私は認めざるを得なかった。ジェスがさっき言った「バー」という言葉は、あまりにも控えめすぎた。
ここはただのバーではない。
大理石の床は黒く光り、夜空を磨き上げてそのまま足元に敷き詰めたようだ。金色のラインが床と壁を這い、飼い慣らされた星図のようだ。中央には長いバーカウンターとハイチェアのセットがあり、背後の壁一面のワインキャビネットは誇張されているほど高く、クリスタルとガラスが光の下で幾重にも反射し、酔いを保存するためのトロフィーの壁のように輝いている。
傍らには低いソファ、丸テーブル、カードテーブルがあり、隅にはビリヤード台まで置かれていた。最も常軌を逸しているのは、あの大きなアーチ型の窓の外が単調な宇宙の暗幕ではなく、アスガルドがわざと角度を選んで切り取った星海の景色であることだ。これほど華麗だと、疑わざるを得ない。この場所は将校のストレス解消のためなのか、それとも帝国の上層部が戦争の最中に優雅に腐敗するために用意されたのか。
私は二秒間沈黙し、最後に最も素朴な感想を絞り出した。
「……あなたたち帝国は、一体どうやって『軍艦』という二文字を『貴族のプライベートクラブ』として生きさせているの?」
「厳密に言えば、」ヘートヴィヒは言った。「その二つは矛盾しないわ」
「その言葉自体がすでに大いに問題があるでしょう」私は思わず横を向いて彼女を見た。
だがヘートヴィヒは相変わらず当然といった顔をしていた。
その表情の最も恐ろしいところはそこにある——彼女はわざとひけらかしているわけでもなく、特別に嫌味な自慢をしているわけでもない。彼女は本当に幼い頃からこういう環境で生きてきたから、「軍艦に高級将校クラブがある」と言う時の口調が、「レストランにテーブルがある」と言うのと同じくらい自然なのだ。
この自然さは、平民教育に対する最も無慈悲な精神爆撃だ。
ジェスはすでにカウンターの縁に身を乗り出していた。
「ここ、本当に飲めるの?」
「理論上は可能よ」ヘートヴィヒが答えた。
「理論上ってどういう意味?」
「今はダメってことよ」真紀が無表情で引き継いだ。「なぜなら私たちはまだ逃亡中で、水も補給できていないし、ホーエンツォレルンの封鎖線も抜けていないから。ジェス、もし今あなたが一本でも開ける勇気があるなら、雑巾でこの高級将校クラブ全体を、自分の人生が映るまで磨かせてあげるわ」
ジェスは即座に手を引っ込めた。
「機能を確認したかっただけです」
「確認は終わったわ。機能は『あなたは触れられない』よ」
「艦長、あなたは時々、校則が人の形を着ているみたいですね」
「褒めてくれてありがとう」
「褒め言葉として受け取っていないと思いますけど」
「元々そうじゃないからよ」
私は危うく声を出して笑いそうになった。
真紀のこの、大真面目に人を元の位置に叩き落とす能力は、時として主砲よりも安定していると言わざるを得ない。主砲は少なくとも充電が必要だが、真紀は口を開くだけでいい。
私はこのクラブだけで十分に常軌を逸していると思っていた。
結果は違った。
なぜならヘートヴィヒは「アスガルドの皇族生活区を案内する」ということを何らかのガイドの責任と捉えているらしく、その態度は極めて真剣だったのだ。彼女はもう一方へ手を向け、ガイドが観光スポットを案内するような平穏な口調で言った。
「こちらには娯楽施設もあります」
そして私たちは卓球室を見た。
次にビリヤードエリア。
それから室内ゴルフシミュレーター。
そして——私は誓って言うが、その時本当に自分がまだ起きているか確認したくなった——ボウリングのレーンまであった。
「嘘でしょう……」
この言葉が私の口からこぼれ落ちる速度は、副艦長が持つべき品格よりもずっと速かった。
私はゆっくりと頭を回し、ヘートヴィヒを見た。
「あなたたち、一体バカンスに来てるの、それとも戦争に来てるの?」
ヘートヴィヒは瞬き一つしなかった。
「健全な身体と精神なくして、いかに戦えましょうか?」
その瞬間、私は即座に反論できる言葉を見つけられなかった。
彼女の言っていることが理にかなっているからではない。その言葉が、ある種の高級貴族的な詭弁——最も正しい文字通りの論理を使って、最も常軌を逸した享楽的な結論を包装する——にあまりにも似ていたからだ。
それはまるで、誰かがシャンパングラスを持って星の海のロビーに立ち、「糖分の補給は戦略的判断に役立ちます」とあなたに告げるようなものだ。文法的に間違っているとは言いにくいが、感情的には相手を絞め殺したくなる。
ジェスは完全にヘートヴィヒの側に立っていた。
「支持します!」ジェスは手を挙げた。「私はずっと、心理的建設と卓球は戦争の勝敗と不可分の一部だと考えていました」
「じゃあボウリングは?」私は冷たく尋ねた。
「あれは重力感覚の訓練です」
「ゴルフは?」
「精密な打撃と、手首のコントロールを養います」
「バーは?」
「感情の調節です」
「人工ビーチは?」
「日光浴をしてビタミンDを補給します」
「温泉は?」
「血液循環を促進します」
私は沈黙した。
真紀も沈黙した。
ロイと蘭が現場にいなくても、彼らの魂は今の私の感想に同意してくれると思う——ジェスという女がこのデタラメを特許申請したら、連邦特許局はおそらく集団失明を選ぶだろう。
あろうことか、ヘートヴィヒまでわずかに頷いた。
「完全に間違っているわけではないわね」
私はその場で彼女を振り返った。
「彼女を助長しないで」
「私は多様な視点を尊重しているだけよ」
「殿下、その言葉はボウリングのレーンが戦艦にあることより恐ろしいわ」
ヘートヴィヒは軽く瞬きをした。
ごくわずかで、ごく短く、笑みとすら呼べないものだった。だが、こういう時に限って、彼女のあの本来ならしっかりと保たれている皇女のオーラが、なぜか少し無防備に近いものを覗かせる。その感覚は最悪だ。なぜなら、相手がさっきまで大真面目にサウナ室を紹介していて、理論上は非常に荒唐無稽であるはずだとわかっているのに、彼女がそんな表情を見せると、自分が大げさに騒ぎすぎているのではないかと疑い始めてしまうからだ。
危険だ。
本当に危険だ。
ヘートヴィヒという人間の最も厄介なところは、彼女が冷たいことではない。彼女がたまに冷たくない時、その殺傷力が理由もなく倍増することだ。
私は深呼吸をし、アスガルドの全体的な精神汚染に自分が染まる前にブレーキをかけることにした。
「殿下、これ以上私たちを連れ回すのはやめてください」
「え……?」
ヘートヴィヒはなんと本当に少し困ったような顔をした。
大げさなものでも、ドラマチックなものでもない。ただごく細かく、ごく軽く指先を引っ込め、心の中でガイドのリストを再整理しているような感じだった。そして彼女は本当に指を折って数え始めた。
「まだスチームルームと、ドライサウナと、サウナ室を紹介していないわ」
私は目を閉じた。
ジェスは傍らで極めて抑圧された、だが全く抑えきれていない興奮の息を吸い込む音を出した。
真紀は「やっぱりバーのところでこの見学を打ち切っておくべきだった」という目で天井を見つめていた。おそらく艦長としての忍耐力を黙々と鍛えているのだろう。
私は再び目を開け、ヘートヴィヒを見た。
彼女は本当に真剣に数えていた。
指先は白く、動作はとても軽く、表情には少し目立たない困惑すら浮かべていた。まるで「まだいくつか案内していない場所があるのに、どうしてみんな帰りたがるのかしら?」と考えているように。
その瞬間、私はなぜかとても笑いたくなった。
嘲笑ではない。
ある種の奇妙な、ほとんど降参に近い笑意だった。なぜなら私はふと気づいたのだ。ヘートヴィヒはある部分では実はそれほど皇女らしくない、少なくとも高いところに立って命令を下すだけの人間には完全には似ていないと。彼女は自分の馴染みのある領域では、たまに不器用に近い真面目さを見せる。まるで自分の知っている世界を一生懸命他人に分けて見せようとしているかのように。
そしてその世界が、あろうことか途方もなく荒唐無稽なのだ。
本当に反則だ。
私は手を上げて眉間を押さえ、最後はできるだけ文明的な方法で降参するしかなかった。
「後で地図を描いていただけますか」私は言った。「自分たちで行きますから」
ジェスがすかさず一言付け加えた。「私は暗記すらできますよ」
「あなたは黙ってて」私は言った。
「副艦長、これを学習意欲と呼ぶんですよ」
「あなたのそれは享楽レーダーよ」
真紀がようやく息を吐き出した。文明と理性の綱引きがとりあえずここまでだと正式に宣言するかのように。
「今日はここまで」真紀が決定を下した。「見学は終了。これ以上見ていたら、エウロパに着く前に私たちの軍紀が溶けてしまうわ」
「艦長、その言葉、私たちが簡単に堕落するみたいに聞こえます」ジェスが抗議した。
真紀は彼女を見た。
「ジェス、さっきボウリングのレーンの前にいた時のあなたの表情、信者が奇跡を見た時と大差なかったわよ」
「それは私が人生に対する情熱を持ち続けているからです」
「あなたは無料の高級施設に対する情熱を持ち続けているのよ」
「同じことです」
「全く違うわ」私は言った。
私たちはようやく帰り始めた。
高級将校クラブから、ビリヤード台、シミュレーションゴルフ、そして私たちが強引にストップをかけ、まだ正式に足を踏み入れていないスチームルームとサウナエリアまで、アスガルドはまるで不満げに、その贅沢さを道中ずっと私たちの顔に重ねてきた。空間が一つ増えるごとに、私の心の中でのこの船の印象はさらに明確になっていった。
これは単なる戦争のために造られた船ではない。
皇族が住むための単なる豪華な離宮でもない。
アスガルドの本当に恐ろしいところは、その二つの事柄が全く矛盾しないと見なしていることだ。権力、享楽、武装、儀式感、階級差、すべてが当然のように同じ鋼鉄の身体の中に溶け込んでいる。下層の兵士が一区画ごとのキャビンに押し込められている一方で、上層の高級将校は銀河を見ながら酒を飲み、球を打ち、湯に浸かり、人工の海風を浴びることができる。これはもはや奢華ではなく、帝国の思考の一連の断面図だ。
この船がこれほど腹立たしいほど美しいのも無理はない。
その美しさのすべての寸法の背後には、非常に醜いものが立っているからだ。
メイン通路に戻る時、ジェスはまだ名残惜しそうに何度も振り返り、まるで運命の夢と別れたばかりのような顔をしていた。
「決めたわ」ジェスは拳を握って宣言した。「生きてエウロパから帰ってきたら、絶対にあの場所を全部一通り踏破してやる」
「あなたの志は本当に素朴ね」私は言った。
「ありがとう」
「褒めてないわよ」
「副艦長、今日あなたが他人の言葉を否定する頻度、ちょっと高いですよ」
「最近私が受けている文明の衝撃もちょっと高いからよ」
真紀が前から淡々と言葉を投げてきた。
「ならその衝撃を仕事の効率に変換しなさい。戻ったら会議を開いて、エウロパでの行動プランをまとめるわよ」
「了解、艦長」私は無意識に返事をした。
そして、その返事が地面に落ちた瞬間、私はふと、自分がようやく何かを本当に整理できたような気がした。
さっきずっと見てきた、人工ビーチも、温泉も、クラブも、もちろんそれらはすべて常軌を逸している。この船には羞恥心というものがあるのかと正式な報告書に書いて、目につくすべての壁に貼り付けたくなるほどに。
だが同時に、私はついにアスガルドの骨格に本当に触れたのだ。
この船の性格に。
これは冷たい兵器ではない。
これは移動する帝国の上層社会だ。
呼吸し、航行し、砲を撃ち、そして支配者の生活様式をそっくりそのまま宇宙に持ち込む。それが奢華なのは、設計者の気まぐれではない。それが奢華なのは、帝国の論理において、戦争でさえ上位者に享楽と体裁を放棄させるべきではないからだ。
これこそが最も不快で、そして最も印象深いところだ。
そして私たちは今、まさにそういうものの甲板の上に立っている。
それを奪い、乗りこなし、それに乗って家に帰ろうとしている。
そう考えると、私はふと思った——これらの施設に少し麻痺しかけていた頭が、かえってクリアになったと。
「どうしたの?」
ヘートヴィヒの声が隣から聞こえた。
私は顔を向け、ちょうど彼女の視線とぶつかった。
彼女はいつの間にか私の少し近くを歩いていた。歩調は速くなく、表情も普段のあの静かで抑制されたものに戻っていた。だが気のせいか、彼女が私を見る時、他の人を見る時よりも半拍長く留まっているような気がした。
とても危険な半拍だ。
「何でもないわ」私は目を逸らし、人の姿が映るほど滑らかな廊下の床を見つめた。「ただ、この船の欠点がどこにあるか、ようやくわかっただけよ」
「欠点?」
「ええ」私は言った。「アスガルドは、戦艦がリゾート地に似すぎているわけじゃない」
私は一拍置き、自分でその言葉を補完した。
「帝国そのものが、戦争をリゾート地のように過ごしているのよ」
ヘートヴィヒは二秒間静かになった。
それから、彼女はごく軽く口を開いた。
「……その言い方、いかにもあなたが下しそうな結論ね」
「ありがとう」
「褒め言葉かどうかはわからないわよ」
「構わないわ」私は言った。「今日はあなたたちが誰もまともに褒めてくれないことには、もう慣れたから」
ヘートヴィヒの口角がついに動いた。
とても浅い。
だが私には見えた。
その瞬間、私はふと思った。さっきのあの理不尽なほど常軌を逸したビーチ、温泉、クラブ、そしてまだ見学する暇もなかったスチームルームやサウナ室など、どうでもよくなったと。
重要なのは、私たちがようやくこの船を理解し始めたということだ。
そして、これから自分たちが一体どんな怪物を引き連れて、エウロパにぶつかり、ホーエンツォレルンにぶつかり、あの家への帰路にぶつかっていくのかを、ようやく理解し始めたということだ。
私は息を吐き出し、顔を上げて前方の再び明るくなったメイン通路を見た。
「行きましょう」私は言った。
「艦橋に戻るの?」
「ええ、艦橋へ」私は頷いた。「これ以上うろついていたら、ジェスが本当にここを彼女の人生の目標リストに入れてしまいそうだから」
「もう入れましたよ!」ジェスが前で大声で抗議した。
「黙りなさい」
「副艦長、その言葉、今日何回も言ってますよ」
「あなたがそれに値するからよ」
「なんだか少しロマンチックに聞こえてきました」
「これ以上一言でも言ったら、本当に真紀に頼んで機関室に放り込んで、ハーヴィーの愛の教育を受けさせるわよ」
「……はい、全くロマンチックじゃありません」
こうして、私たちは普通の学生の世界観を打ち砕くのに十分な、皇族生活区のガイドツアーをようやく終えた。
そして艦橋へ戻る道すがら、私の心の中にはただ一つの明確な考えだけが残っていた。
アスガルドは美しい。
誇張されるほど美しく、荒唐無稽なほど美しく、帝国の最も享楽的で、最も命令に長け、最も世間の苦しみを知らない一面をすべて船体に彫り込んだかのように美しい。
だからこそ、私たちがこれを持ち帰る価値があるのだ。
この奢華を模倣するためではない。
こんなものでさえ、帝国だけのものとは限らないと証明するために。
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




