207.巡洋戦艦アスガルド 1
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
貨物ハッチが閉まった瞬間に私が最初に聞いたのは、金属が噛み合う反響音ではなかった。
静寂だった。
ごく短く、薄い。だが、世界がすでに一枚別の皮にすり替わったことを知らせるには十分な静寂だ。
外は帝国軍港であり、検問所であり、ヘートヴィヒが皇女の身分で強引にこじ開けた通路だ。だが中は別の話だ。鋼鉄の隔壁、貨物用スロープ、整備プラットフォーム、エレベーターシャフト、過剰に白い天井灯。そして、状況を全く理解していないまま、タブレットや工具箱を手にしている数名の整備員。
よし。
この距離なら、説明する時間すらもったいない。
私はスーツケースから手を離し、視線を上げて貨物室全体を見渡し、そして言った。
「やれ」
六台の車のドアがほぼ同時に開いた。
その光景は、さぞかし見苦しかったに違いない。
一秒前までは包帯と血と疲労にまみれた負傷兵の護送隊だったものが、ドアが開いた次の瞬間、脱皮でもしたかのように連邦の二年生たちが一斉に外へ湧き出したのだ。まだ偽の止血帯を巻いている者、肩に毛布を羽織っている者、偽装用のウィッグが完全に固定されていない者までいたが、全員の動きは、さっきまでの狼狽がただ力を溜めるためのものだったかのように素早かった。
貨物室にいた数名の整備員は、明らかに完全に呆気にとられていた。
記録板を抱えた若い技師が口を開きかけた瞬間、最後尾の車から、ついに発射許可を得た砲弾のようにDが飛び出し、片手で相手のタブレットを奪い取り、もう片方の手でその男を貨物コンテナの縁に直接押さえつけた。ジェスが側面から切り込み、銃口を安定して持ち上げ、右側にいた整備服姿の作業員二人を先に制圧した。
「手を上げて」彼女は言った。「今日はまだ機嫌がいい方だから、二度引き金を引かせないで」
アカリは彼女よりさらに速かった。
あの子は一秒前まで肩を負傷して目を輝かせている問題児のようだったのに、次の瞬間には手すりを飛び越えて貨物室の最下層通路に降り立ち、警報を鳴らそうとした地上勤務員を蹴り飛ばし、ついでにその男を機材箱の山に投げ飛ばした。その音は、非常に高価な機材が人間と一緒に現実に対する不満を表現しているように聞こえた。
真紀は無駄な動きを一切しなかった。
A車を降りた彼女は、二歩で制御コンソールに一番近い作業員の間に切り込み、手刀で一人の通信機を叩き落とし、反手でもう一人の手首を背後にねじり上げた。その一連の動作には感情の欠片もなく、まるで普段学生会で行政の遅滞に悩まされていた彼女が、今日ついに自分の能力を発揮するのに適した職場を見つけたかのようだった。
私は直接、貨物室の正面にある当直台へ向かって突進した。
当直員は私を見た時、最初の反応が逃げることではなく、口を開いて人を呼ぼうとすることだった。素晴らしい。それは彼が職務に忠実であることを示しており、同時に彼の顎が間もなく痛むことを示している。私は片手で彼の襟首を掴んで前へ引き寄せ、膝を腹部に叩き込み、彼がくの字に折れ曲がったところで、短銃の銃口を顔の横に押し付けた。
「叫ぶな」私は言った。「今日は貨物室を血で洗いたくない」
彼は即座に叫ぶのをやめた。
その通りだ。
文明の最も称賛すべき点は、大抵の人間は銃口を押し付けられると学習能力が著しく向上するということだ。
前後半分の時間もかからずに、貨物室にいた十数名の丸腰の整備員、記録員、運搬員は全員制圧された。警報も鳴らず、まともな抵抗もなく、完全なSOSすら外には伝わらなかった。
ヘートヴィヒはスロープの脇に立ち、今まで一言も発していなかった。
彼女は貨物室のこの光景を見つめ、その目は少し複雑な色を帯びていた。単なる驚きでも恐怖でもない。さっきまで車内で自分と話し、芝居に付き合い、互いに軽口すら叩き合っていたこの学生たちが、いざ反旗を翻すよう命じられた瞬間、普通の士官学校交流団とは全く違う速度で動くことを、彼女が初めて本当に理解したような目だった。
それは当然のことだ。
なぜなら私たちは元々そうではないからだ。
少なくとも、ただの学生ではない。
B車のドアも開いた。蘭がまず状態の良さそうな学生を数人連れて本物の負傷者を降ろし、貨物室の内側に沿って臨時の安全エリアを構築し始めた。重傷を装うために使われていた包帯と血跡の半分が、ここへ来てついに本物の医療用途に供されることになり、先ほどよりもさらに理にかなって見えた。
ハーヴィーはC車から足早に降りてきて、貨物室の状況を一瞥した後、すぐにあの「普段は無駄口が多いが、問題が起きた時こそ一番役に立つ」モードに入った。
「動ける奴は左、動けない奴はとりあえず動くな。お前、止血帯をよこせ。そこ、見てないで医療箱を運べ。そう、お前だ。今はボーッとしてる時間じゃない」
私は彼を一瞥した。
よし。この男は普段はうるさいが、混乱をプロセスに圧縮する必要がある時には、少なくとも少しはまともになる。
私は手を上げ、端末からさっき抜き取ったばかりの艦内略図を一番近いコンテナの外殻に投影した。
「全員聞いて、時間はないわ」私は指でいくつかの区画を素早く示した。「先に武器を取り、それから船を奪う。この新造艦はまだ正式に稼働しておらず、警報とメインシステムが完全に連動していない。だがそんないい状態が長く続くはずがない。この船がまだ寝ぼけた貴族のような状態にあるうちに、丸ごと盗み出すのよ」
ジェスは図面を見ながら、口笛を吹いた。
「艦の強奪を、アフタヌーンティーのお菓子を盗むみたいに言うわね」
「それはあなたの盗みに対する理解がまだ高度じゃないからよ」私は言った。
真紀は投影の横に立ち、艦内構造を一瞥した。
「武器庫は下層の内側ね」
「そう」私は頷いた。「だから第一波は艦橋じゃない、武器庫よ。丸腰で艦橋に上がるのは理想主義と言うの。銃を手に入れてから上がるのが、制度に対する基本的な尊重よ」
ヘートヴィヒがここへ来てついに口を開いた。
「あなた、この段階まで考えていたのね」
私は彼女を見た。
「殿下、昨日も言いましたが、私はたくさんの退路を用意して、それが永遠に使われないことを祈っていただけです」
Dは数名の整備員の手を結束バンドで後ろ手に縛り上げながら、顔を上げて口を挟んだ。
「彼女の言葉を翻訳すると、世界をめちゃくちゃにできる計画を一式用意しておいて、自分はただ備えあれば憂いなしのふりをしているだけ、ってことだ」
「見事な要約ね」私は言った。「正確だわ」
「どういたしまして」Dはとても楽しそうに口元を歪めた。「これでようやく俺の出番ってわけだな」
「そうよ」私は艦内図面を下にスクロールさせ、弾薬庫と警備通路の位置を指し示した。「あなたとジェス、アカリは私と一緒にまず武器庫を制圧する。真紀も続いて。ロイ、蘭も一緒に来て。ハーヴィー、あなたは機械専攻の数十名と護衛一隊を連れて、動力コアの外周部を制圧して」
ハーヴィーが顔を上げた。
「俺に動力コアを触らせる気か?」
「コアを触れと言ってるんじゃない、『コアの外側にあるもの』を触れと言ってるの」私は言った。「外せるものは外し、ロックできるものはロックして。この船が私の意思通りに動く以外、他の時は絶対にスムーズに動かないようにできれば、合格よ」
ハーヴィーの表情が引きつった。
「お前の『合格』の定義、本当に独創的だな」
「ありがとう、今から実習を始めていいわよ」
彼は長くため息をつき、それでも頷いた。
「わかった。機械系と艦艇保守専攻は俺についてこい。それと銃が撃てる奴をもう一隊。先に言っておくが、後でメイン冷却ラインを手すり代わりに使う馬鹿がいたら、俺は真っ先に怒鳴るからな」
「教師の風格が漂ってるわね」ジェスが言った。
「黙れ」ハーヴィーが返した。
私は再び視線を別の方向に向けた。
「二階堂」
二階堂・フレイヤがB車の方から足早に歩いてきた。その顔には、先ほどの技術的な泣き女役の疲労と怒りがまだ残っていた。この女は本当に大したものだ。怒ることすら整然とやってのける。
「何よ?」
「武装した風紀委員を連れて、この船に『いるべきではない人間』を一掃して」私は言った。「整備員、客室乗務員、臨時技師、当直の文官。私たちの人間でなければ全員捕まえて、貨物室の入り口に集めて待機させて。まだ殺さないで、とりあえず積み上げておいて。ここを一方通行の空間にしたいの。私たちだけが中に入れるように」
二階堂は眉をひそめた。
「私を看守扱いする気?」
「あなたを、帝国語が話せて、十分に凶暴で、十分に仕切りたがり屋の、戦地風紀委員として扱ってるのよ」私は一拍置き、極めて誠実に付け加えた。「あなたにぴったりよ」
彼女は私を二秒間睨みつけた。
結局言い返すことはせず、ただ銃を受け取り、元々風紀委員システムにいた学生を数名指名して振り返った。
「あなた、あなた、それからあなた、ついてきなさい。他の人は蘭を手伝って負傷者と封鎖エリアの処理を。妙な動きをする奴がいたら、まずは脚を撃ちなさい」
よし。
この女、機能ポジションに入りさえすれば、非常に人間らしくなる。
ヘートヴィヒはこのすべてを見て、ついにごく軽く息を吸い込んだ。
それは恐怖ではなく、偽装が引き剥がされた後に露わになった真の構造を目の当たりにしたような反応だった。この連邦の学生たちは烏合の衆ではない。普通の意味での士官学校生でさえない。彼らと彼女らは、一度ポジションに配置されると即座に用途を生み出す。普段は学生会や修学旅行団を装いながら、肝心な時にだけ軍用インターフェースを露出させる怪物のようなものだ。
私は彼女にゆっくりとそれを消化させる暇を与えず、ただ一言だけ言った。
「殿下、あなたは私たちと一緒に来ます」
「私が?」ヘートヴィヒは呆気に取られた。
「他に誰がいるの」私は彼女を一瞥した。「あなたがいなければ、この船はただの見栄えのいい棺桶よ」
ヘートヴィヒは私を見た。
その目には明らかに「星野シモ、あなた本当にどんどん悪役みたいになっていくわね」という言葉が浮かんでいた。
よろしい、受け入れよう。
その後の十分間で、船全体が私たちの手によって血を入れ替え始めた。
まずは武器庫だ。
そこは私が想像していたよりもずっと落としやすかった。なぜなら、そこを守っている人間は、たった今負傷兵の護送隊として入れられたばかりの連邦の学生たちが、貨物用内側通路を通って直接目の前に殺到してくるなどとは夢にも思っていなかったからだ。Dが先頭に立ち、外扉のそばにいた当直員を蹴り飛ばし、真紀が内側の通信を絶ち、ジェスとアカリが通路を制圧し、私がロイと蘭を連れて突入し、ログイン端末を接収した。
中には制式のレーザーライフル、短銃、エネルギーパック、スタングレネードが整然と並んでおり、感動を覚えるほどだった。
私はその場で、帝国の軍需システムに対して敬意を抱きそうになった。
敬意の主な内容は、「私たちのためにここまで周到に準備してくれてありがとう」というものだが。
「運べ」私は言った。
この一言が出た瞬間、後ろに続いていた学生たちは、正しいスイッチを押された引越し業者のように、使える武器、弾薬、防護装備を素早く外へ回し始めた。さっきまで毛布を被って負傷者のふりをしていた者たちが、今はエネルギーパックを抱えてとても元気そうに動いている。人間とは本当に奇妙な生き物だ。自分がこの後これらの品物に頼って生き延びなければならないと知ると、弾薬を運ぶことすら特別な責任感を持って行うようになるのだから。
ロイが数を数えながら報告した。
「短銃二十七、長銃四十一、予備エネルギーパック二箱半、スタングレネード一箱、近接用ナイフ一列」
「全部持て」私は言った。
「これじゃ強盗みたいだ」
「強盗そのものだからよ」
蘭はドアのそばに立ち、冷静に配給の銃を後ろの人間へ一丁ずつ渡していた。その効率の良さは、学生会の会議資料を配っているかのようだ。違うのは、今日配っているのがアジェンダではなく、帝国の軍艦内で次の区画まで生きて歩くための資格証だということだけだ。
武器庫を半分空にしたところで、私は人員を再配置した。
B車の負傷者と非戦闘員は、貨物室の隅に正式に安全エリアを構築した。蘭が残した数名が医療と封鎖を担当し、二階堂は銃を持った風紀委員を率いて、このタイミングでこの船にいるべきではない人間を一人一人捕らえ、貨物室の入り口へ連行して集中させ始めた。
すぐに、貨物室の入り口のそばには、本物の負傷者よりも顔色の悪い整備員や客室乗務員が一塊になってうずくまることになった。
正直なところ、あの光景はなかなか教育的だった。
少なくとも、普段最も安全な場所であっても、誰かが自分より先に牙を剥くことを決めたら、制服もプロセスも自分を救ってくれないという事実を教えてくれている。
ハーヴィーも部隊を率いて出発した。
彼の後ろには機械専攻の数十名の学生が続き、さらに銃を配備された護衛一隊が加わり、全体の編成は学校側から非常に歓迎されない校外実習団のように見えた。離れる前、彼は振り返って私に一言言った。
「動力コアの外周部を制圧できれば、この船が完全に言うことを聞かないにしても、少なくとも突然他人の言うことを聞くようにはならないはずだ」
「上出来よ」私は言った。「そういう地味で堅実な職業道徳、嫌いじゃないわ」
各班が散開した後、私の身の回りに残ったのはコア部隊だけだった。
真紀。ジェス。D。ロイ。蘭。アカリ。そしてヘートヴィヒ。
私は手を上げ、艦内のメイン通路の地図を最短ルートの1本だけに縮小した。
「艦橋よ」
真紀は頷き、余計なことは言わなかった。
Dは奪ったばかりのライフルを肩に担ぎ、明らかに彼にとって最も楽しい仕事モードに入っていた。ジェスはエネルギーパックを確認しながら、これから艦橋を襲撃するのではなく芝居でも見に行くかのように、気だるげに口笛を吹いた。アカリは肩の偽包帯を完全に引き剥がし、ようやく自分の正式な出番が来たとばかりに目を輝かせていた。
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




