203.夜更けの訪問者 1
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
晩餐会が正式に始まった時、私の最初の感想は「華麗」でも「盛大」でもなかった。
うるさい、だった。
市井の酒場でフォークが床に散乱し、酔っぱらいがテーブルを叩きまくるような騒がしさではない。もっと高価なバージョンの騒がしさだ。
シャンデリアは、そこにいる全員の家柄まで屈折率込みで照らし出そうとする勢いで煌々と光り、弦楽は淡々と音を積み上げていく。銀器、グラス、革靴、軍靴、綬帯、スカートの裾――あらゆるものが「私たちは文明人です」とでも主張するような音を立てていた。そして、その文明の下で、何百という視線が細い針のように、四方八方から一斉に突き刺さってきた。
ふと、銃口を向けられているときの方が、まだ単純だとさえ思った。
銃には、向きが一つしかない。
人混みには、それすらない。
私と真紀がメインホールに戻った時、楽団はちょうど新しい舞曲に切り替わったところだった。コントラバスがまず床を支え、それからバイオリンが上へと引き上げ、宴会場全体を過剰包装された夢のように浮かせる。
帝国ホテルのメインホールは元々、ほとんど病的なまでに豪華だが、正式に開場した後は、「大国の体裁」という四文字を立体的に金メッキ加工したかのようだった。
ゴシック様式のアーチ天井は高く伸び、シャンデリアが幾連にも垂れ下がり、豊かで不安げな鍾乳石のようだ。ダンスフロアの中央は空けられ、両側の学生は陣営と学年ごとに区分けされ、教師、武官、給仕係、楽団が会場外周を見えない輪として締め上げている。
座席の配置は実に合理的だ。合理的すぎて、罠のようだ。
連邦側は東、帝国側は西。両校の生徒会と主要代表は、視線が最も集まりやすい境界線上に立ち、挨拶し、観察し、何かあれば最初に全員から見られる位置に置かれている。
私は、その公開処刑にうってつけの位置にいた。
銀白色の長いウィッグが肩のラインに沿って流れ落ち、毛先が露わな鎖骨を掠める。軽いが、その存在感は罪状のように重い。
深青色のキャミソールドレスが体に沿って下へと絞られ、布地は過剰に滑らかで、一歩歩くたびに自分が人間ではなく、高級外交贈答品に仕立て上げられた危険物のような気がしてくる。
鏡で見た時点ですでに死にたかったのに、今度は照明の下に公開展示されるとなれば、その気持ちは「死にたい」から「死ぬ日取りを選びたい」へと進化するだけだ。
立ち位置を定めたばかりで、第一波の攻撃が来た。
「あれ、星野副会長じゃないの?」
「まさか、本当に?」
「ひどいな、男性バージョンはイケメンで、女性バージョンは長髪美女って、天理はどこへ行ったんだ」
天理がまだ生きていたとしたら、今日のこの光景を見て飛び降りたくなるだろう。
最後の一文は私が心の中で補足したものだ。
二年生の面々は、訓練中は教官に怒鳴られて干物のように並んでいるくせに、正装に着替えて社交能力を取り戻した途端、最初にやることといえば揃って私を人類学的奇観として眺めることだった。
同級生のひそひそ声が入り口側からずっと流れてくる。声量は抑えられているが、一語一語が私の耳に届こうと懸命だ。興奮を抑えきれないのに抑えているふりをするあの口調、よく知っている。珍獣を見た時の観光客と大差ない。ただ今日、囲まれているその珍獣はハイヒールを履いているというだけで。
私は口角を外交の場に必要なギリギリの角度まで上げ、真紀に小声で言った。
「今、なぜ高官の中に晩餐会よりも狙撃を好む人間がいるのか、少し理解できた気がする」
真紀は私の隣に立っている。白い銀河連邦軍礼服は過剰なほど清潔な垂直線のようで、この場全体を無言のうちに切り分けている。ハイネック、真っ直ぐな肩、銀色の細い装飾、すっきりと絞られたスラックスのライン。そして、生まれつきあまり群衆に友好的でない冷静な顔つきが合わさって、全体的に学生というより、周囲に「自重してください」と思い出させるための公式の立像のように見えた。
彼女は脇目も振らず、ごく低い声で返してきた。
「今ここで視線を落としたら、余計に見られるだけよ」
「そういう言い方、まるで加害者みたいね」
「違うわ、私は生徒会長よ」
「もっと悪いじゃない」
彼女の口角がほとんど見えないほど微かに動いた。笑っているようでもあり、否定する気もないようでもあった。
そして第二陣の知り合いたちがやってきた。
ジェスは皿を持ち、食べ物の残骸が最も似合わない場所に立ち、私と真紀の間で視線を行き来させ、至極公正な評価を下した。
「終わったわ」
「何が終わったの」
「連邦では明日から新しい校内怪談が生まれるでしょうね。副会長は需要に応じてイケメンにも美女にも進化できて、九島は特定の光の下では王子に変身する、って内容で」
私は冷ややかに一瞥した。「まだ食べてるの」
「帝国のデザート部門は尊重に値するから」
ジェスはそう言い終えると、また真剣な顔で、普通の軍人の月給より高そうなケーキを小さく一切れ切り取り、口に入れた。その表情は異文明間の交流を行っているかのように厳かだった。
Dはその横に立ち、腕を組んで会場を一通り見渡してから、私に視線を落とした。
「偽装の識別難易度が三割低下、脅威値が五割上昇」
「ありがとう、慰め方は相変わらず清々しいくらい快適じゃないわね」
ハーヴィーが後ろから顔を出し、重大な軍事発明でも観察するような目つきで言った。
「帝国がなぜ宮廷闘争に熱心なのか、今ならちょっと理解できる気がする」
「なぜ」
「みんながこういう格好をしていたら、本来なら理性で解決できたはずの問題が、自動的に内戦にエスカレートするから」
「黙って」
アカリは正装礼服を着ているにもかかわらず、新しい銃を触った直後のように目を輝かせていた。
「星野、本当にすごく綺麗だよ」
「ありがとう、あの野次馬連中よりはずっと良心的なセリフだわ」
ロイが口笛を吹きかけ、途中で蘭に横から足を踏まれ、表情がロマンチックな軽さから現実へと即座に切り替わった。
「副会長に長髪は似合うって言いたかっただけだ」
「本当はそういう意味じゃないでしょ」蘭が無表情に暴いてから、私に向き直った。「でも、確かに綺麗よ」
「今日は全員の審美眼が一緒に壊れたの?」
「いいえ、今日は証拠が揃っただけ」蘭は言った。
連邦はどうやら晩餐会に来たのではなく、集団で冷やかしを行う大会に来たのだという気がしてきた。
さらに困ったことに、その冷やかしの対象は私だけではなかった。
私が見世物にされすぎて入場料でも取ろうかと思い始めた頃、第二波の雑音が自然に真紀の方へと流れていった。
「ちょっと、あれ九島じゃない?」
「九島のあの白、反則すぎるだろ」
「わかった、今日は晩餐会じゃなくて、連邦学生会が俺たちの恋愛観を破壊しにきたんだ」
「副会長の相棒じゃなくて、王子殿下じゃないか、あれ」
「今あの人が手を差し伸べたら、俺は自分の苗字を差し出す覚悟がある」
私は真紀の方へ頭を向けた。
彼女も明らかに聞こえていたが、表情は半分も変わらず、視線がわずかに冷たくなっただけだ。その冷え方は十分に効果的で、一般人ならば自分にもまだ家庭教育があったことを思い出させ、少なくともその場で悔過書を書く羽目になるような行動には出ないだろう。
私は小声で言った。「おめでとう、正式に本校の王子に任命されたわ」
彼女は冷静に返した。「連邦が本当に王子を必要としているとしたら、制度がもう壊れているということよ」
「じゃあ今の私の姿は?」
「制度が壊れたのはもっと前」
私は危うく吹き出しそうになった。
幸い楽団がその瞬間にリズムを一段上げ、私の肩のごくわずかな震えが、音楽に合わせて息を吸ったように見えてくれた。
晩餐会が本格的に動き始めると、帝国側もついに動き出した。
貴族教育というのは、つまるところ、低俗な考えをより高価な布地に包み込むことだと私はかねてから思っている。本当に育ちの良い人間は欲望がないのではなく、欲望を礼節の中に隠し、無害な社交的プロセスのように見せることができる。これは粗野で直接的な下心よりも厄介だ。なぜなら彼らは一歩一歩を線の内側に収めながら、その線を常にこちらが不快を感じる位置に引いているからだ。
最初に近づいてきたのは、私たちと同じくらいの年齢の若い貴族だった。士官学校生の制服の仕立ては極めて良く、礼節も申し分なく、まず自分の家名を名乗り、それから連邦側の服儀の設計と出席の雰囲気を称えた。文章は整然としていて、まるで原稿を暗記してきたかのようだ。
問題は、彼が踊りに誘うために手を差し伸べた時、その手の位置が半寸低かったことだ。
たった半寸。
その場で張り倒すわけにもいかないが、胃の奥が一瞬冷えるには十分だった。
後ろへ引こうとした瞬間、真紀が半歩前に出て、ごく自然に私と相手の間に割り込んだ。まるで最初からそこに立っていたかのような、迷いのない動作だった。
「申し訳ありません、この曲は先に彼女をお借りしていて」
言い方は丁寧で、声も落ち着いており、言葉遣いも専門の授業を受けてきたかのように優雅だった。だが何故か、その「お借りして」という言葉が彼女の口から出ると、「他人のものに手を出すな」ということが、言外に非常に明確に伝わってくる。
相手は一瞬呆気に取られ、すぐに礼儀正しい笑顔を取り戻した。
「こちらこそ、失礼しました」
「いいえ、ご理解いただきありがとうございます」真紀は言った。
その人物が離れた後、私は真紀を見た。
「今のセリフ、婚約者が絡まれた正統派の未婚の夫が迎えに来るやつそのものだったわ」
「これ以上言うなら、あなたを送り返すわよ」
「申し訳ございません、王子殿下」
「黙りなさい」
彼女が黙れと言った時、耳の先がほんの少しだけ赤かった。
いい気味だ。
だが帝国の下心は一人ではなかった。たとえ全員が国家的な式典に出席できるような格好をしていても。続く十数分間で、私は様々な形の、高級な外装に安価な中身を詰めた試みに次々と遭遇した。
会話の距離を近くしすぎ、香水の匂いが個人的な空間を先に侵犯してくる者。ダンスの指導という名目で、手の甲の上に必要以上に長く指を置く者。そして非常に賢いことに、一切触れてこない者もいた。ただ視線だけでゆっくりと測る。鎖骨から腰へ、腰から裾へ。まるで武器の寸法を評価するように。
私はついに理解した。文明社会で最も腹立たしいことの一つは、多くの不快感を一発で終わらせることができないということだ。
真紀は、ほぼ毎回そこにいた。
直接割り込んで話題を引き取ることもあれば、ただ振り向くだけで私をその不快な角度から連れ出すこともあった。一度などはさらに手際よく、ある若い貴族が私を台段から下りるのを手伝おうと手を伸ばしかけた時、彼女が先に自分の手袋を私の前に差し出した。礼儀のためというふりをしながら、実際には相手のその落ち着きのない手を完全に封じていた。
私がその手に自分の手を重ねた瞬間、白い手袋の下の手は、ぐらつかなかった。
急に、全場を吹き飛ばしたいという気持ちが少し薄れた。
「今日は慣れた手つきね」私は小声で言った。
「場を収めているだけよ」
「そうは見えない。巡回みたいに見える」
「大体同じことよ」彼女は静かに答えた。
「一つ借りができたわ」
「連邦は後払い、利息なし」
「じゃあ何を受け取るの」
真紀が私を一瞥した。その視線は淡々としているのに、なぜか背中が少し熱くなった。
「今夜、余計なことをしなければ、それで十分よ」
私はふんと鼻を鳴らし、返事をしなかった。
これ以上続けたら、遠くにいるジェスが本当に口笛を吹くかもしれない。
ジェスといえば、まだ食べていた。
舞踏会が中盤に差し掛かる頃、彼女は前菜からメイン料理へと戦線を拡大し、今やデザートの第二ラウンドへと順調に進出していた。全体から「帝国がどれほど怪しかろうと、少なくともクリームは無実だ」という確固たる正当性を漂わせている。
Dは彼女の横に立ち、側面を援護するような顔をしていた。ハーヴィーはいつの間にか別の小グループに紛れ込み、いかにも誠実そうな顔で、明らかにそれほど誠実ではないことを話していた。
ロイと蘭は柱の近くで小声で話し合い、アカリはダンスフロアの半分向こうから私に向けて親指を立てていた。明らかにこの一切を、連邦学生会の年度伝説として捉えているようだ。
よろしい。
国際的な場で、厳かな開幕を経て、連邦側の精神状態は揃って娯楽番組の方向へと滑っていった。
空気を別の方向へ引き戻したのは、帝国軍事学院生徒会の二人だった。
彼らが来た時、ちょうど楽曲がゆっくりになり、場内の会話もはっきりと聞き取れる高さまで落ちていた。会長と副会長が前後して歩いてくる。歩調は急がず、制服は絵から抜け出してきたかのように整っている。気取った風流を気取っているわけでも、意図的に上から目線の傲慢さを見せているわけでもなく、むしろその分寸の良さゆえに、難癖をつける隙を与えない。
会長はまず真紀に向かって頷いてから、私の方へ向き直った。
「連邦学生会のお二方、かねがねお噂はうかがっております。今夜ようやくお目にかかれて、大変光栄に存じます」
声は低く安定していて、言葉遣いは端正で、視線すら十分な敬意を示しながらも過度な親密さには踏み込まない範囲に収められていた。普通の場であれば、極めて育ちが良いと評価されるだろう。
残念ながら、私は普通の場で帝国の男性を嫌いになったわけではない。
ほんの一瞬のことだった。
ある音節、ある言葉の切り方、ある過剰に洗練された発声の仕方が耳に入った瞬間、背中の筋肉が先に縮んだ。恐怖でも、狼狽でもない。身体が私より一歩早く、何か嫌なものを認識したのに近い。
炎の星の件があってから、理性が万能ではないことはわかっていた。頭では理解できても、身体は必ずしも従わない。特に帝国の男性、特に制服を着て、礼儀正しく話し、指先が清潔に整えられているタイプ。人間らしく見えれば見えるほど、胃の中から冷たい吐き気が浮かび上がってくる。
この反応が嫌いだ。
残った傷跡のようなもので、痛まない時は見えないが、触れれば今もそこにあるとわかる。
だが顔には何も出せない。
私は呼吸を平らに保ち、口角をその浅くも深くもない礼儀的な弧のまま維持した。
「こちらこそ光栄です。今夜はお招きいただきありがとうございます」
副会長がここで言葉を継いだ。口調は同様に穏やかだ。
「よろしければ、一曲ご一緒していただけませんか。後ほど、中庭の夜景もご覧になる価値がございますよ」
見事な誘い方だった。難癖をつける余地がほとんどない。
彼が失礼なわけではなく、むしろ本心から好意を示しているのかもしれないとさえ思う。それがかえって厄介だ。無礼な相手に断るのは簡単だが、礼儀正しい相手に断るには一手間余分にかかる。特に双方が学院と国を代表している時は。
真紀は私の斜め前半歩の位置に立ち、口を挟まず、代わりに断りもしなかった。これが彼女の分寸だ。先ほどの無礼な連中は彼女が一蹴できるが、目の前のこういう相手は、私自身が処理しなければならない。
私は顔を上げ、相手を見て、声を平坦に保った。
「ご好意、大変ありがたく存じます。ただ残念なことに、今夜は連邦側の接待補佐に配置されておりまして、自由になる時間がほとんどございません。勝手に長く離れてしまいますと、武官と大使が外交事故として処理しかねません。この度のご遺憾は、より適切な機会にお返しできればと存じます」
断りを十分に美しく包み、扉も十分に固く閉めた。まず相手に名誉を与え、次に理由を述べ、最後に互いが体裁を保てる余地を残す。こういう言い方の利点は、誰もが立っていられることだ。
会長は私を一瞥し、何かを確かめるように、それから微かに頷いた。
「それは残念ですね。ですが、お答えが見事でした」
「過分なお言葉です」
副会長もただ微笑み、無理強いはしなかった。
「より余裕のある機会に恵まれることを期待しております」
「そのような機会がございましたら、大切にいたします」
この言葉は外交辞令として言ったし、実際そうでしかない。機会を大切にすることと、その機会を本当に使うこととは、別の話だ。
彼らが去った後、私はようやくゆっくりと息を吐いた。
真紀が低い声で尋ねた。「大丈夫?」
「大丈夫じゃない」
「顔には出ていないわ」
「訓練の成果ね」
「手が冷たくなってる」
私は少し呆気に取られ、それから、手袋の端に触れていた自分の指先が確かに少し冷えていることに気づいた。
「いつ気づいたの」
「あなたは機嫌が悪い時、右手に先に力が入るから」
「そんなにわかりやすいの」
「私には、ね」
その言葉は極めて平坦で、慰めというより、すでに記憶に刻まれた事実を述べているようだった。だがそれゆえに、わざとらしい優しさよりもずっと効いた。私は彼女の横顔の清潔なラインを見つめ、この白い軍礼服の最大の問題は「かっこよすぎる」ことではなく、「安心感の出どころを誤認させる」ことだと突然思った。
ジェスに見つかったらまた新しい校内怪談を書かれそうだったので、視線を逸らした。
「王子殿下、今夜のあなたは人気があるわね」
「あなたの方が上よ」
「私のは展示品扱いだけど」
「こちらもそう変わらない」
「全然違うわ。あなたは皆が連れていってほしいと思っていて、私は皆が素材を確かめたいと思っている」
真紀は一秒間黙った。
それから言った。「なら今夜は近くにいるわ」
その言葉は重くも華やかでもなく、余分な感情も一切ない。それでも今夜の滑らかな誘い文句のすべてよりも、よほど人間の言葉らしかった。
私はふと笑いたくなり、でもあまり露骨に笑うのも憚られた。
だから、ごく軽く返した。
「わかった、なら足を引っ張らないでよ」
「それはこっちのセリフよ」
晩餐会の後半、音楽はついに柔らかくなり始めた。
前半の試探、挨拶、名前と笑顔の交換は、精緻で神経をすり減らす演習のようなもので、終盤に差し掛かると、誰もが本当の疲労をわずかに見せ始めた。帝国の学生は依然として美しい立ち居振る舞いを保ち、連邦側も誰も醜態を晒さず、すべてが順調に見え、公式報告書に両校交流成功の証拠として書き込めそうなほどだった。
だが今夜、本当に意味のあるものは何一つ報告書に載らないと私は知っている。
どの視線が長く留まりすぎたか、どの人間が近づきすぎたか、礼節の中に手を隠した者は誰か、笑顔の中に探りを入れた者は誰か、私が不快を感じた時に半歩前に出た者は誰か。これらはすべて正式な記録にはならない。
だが、次に誰を警戒リストに入れ、誰を当面は協力できる人間として分類するかを決めるのは、まさにこういったことなのだ。
弦楽が最後にホール内を一巡し、照明は相変わらず人を厭世的にさせるほど美しかった。
ジェスはまだ食べていた。
まだ食べているのだ。
遠くで彼女が三回目のデザートを手に取るのを眺めながら、人類文明が今日まで続いてきたのは、もしかするとこういうクリームへの揺るぎない精神の一部によるものかもしれないと思った。
真紀も私の視線を追い、しばらく黙った。
「彼女、一体どれだけ食べたの」
「見た感じ、小規模な戦闘を支えるには十分な量ね」
「なら今夜、一番幸せなのは彼女ね」
「違うわ。今夜、晩餐会に来たような生き方をしているのは、彼女だけ」
言い終えてから、自分でも少し呆気に取られた。
それは本当のことだったから。
他の全員は演じていた。帝国は体裁を演じ、連邦は落ち着きを演じ、私は余裕を演じ、真紀は白い手袋の外に今夜の面倒をすべて弾き返せるほどの頼もしさを演じていた。ジェスだけが、一人誠実にデザートの前で生きていた。
本当に羨ましい。
楽曲が止まり、拍手が響き、それからテーブル、食器、低い会話の音が再び場を支配し始めた。晩餐会は大きな混乱もなく、まだ完全には終わっていないが、あの弦のように全身を張り詰めさせる時間は、ようやくゆっくりと緩んでいった。
私は照明の下に立ち、長いウィッグが肩に垂れ、深青色の裾が大人しく落ちていた。何もかも普通に見えた。
自分だけが知っている。今夜、何度あの貴族連中の足の甲にヒールを踏み込もうと思ったか。そして何度、隣の白い軍礼服の人間が、その当然のような冷静さで場を支えてくれたか。
真紀がわずかに顔を向け、小声で言った。「もうすぐ終わるわ」
「わかってる」
「もう少し持ちこたえて」
私は前方のまだ眩しすぎるダンスフロアを見つめ、軽く頷いた。
「ええ」
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




