196.定期便 2
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
その日の選抜試合は、なんとか終わった。
外の空がほんのり夕暮れの色に染まり始め、広場の儀仗隊とチアリーダーもようやく動きを止めた。看板を解体し、音響を片付け、床に散らばった紙吹雪を無害な紙の塊に掃き集めている。校内全体が、非常に激しく、非常に体面を保ちながら走り続けた公演を終えて、ようやく化粧を落とし、襟を緩め、今日の行程を少し行儀の悪い言葉で罵れるようになった空気だった。
今日は予選だった。
明日からは「選抜」ではなく、淘汰戦になる。
はっきり言えば、今日までは「全員にまだ可能性がある」段階で、明日からは「あの線に立ったら誰かを蹴り落とすことになる」段階だ。空気が全然違う。血圧も全然違う。
私はもともと、二人を少し祝うつもりだった。
Dとアカリはそれぞれの予選種目で、安定して淘汰戦へ進んでいた。
特にDだ。
あの光景は一生忘れないと思う。第一試合から、手にした演習規格の斧を家宝の武器のように使い、模擬ロボットを八度目に金属ゴミに解体した後には、場の安全担当の表情が「選手の安全を観察する」から「被害者の遺品を観察する」に切り替わっていた。
アカリの方は、まったく別の光景だった。
彼女は午後を通じてほとんど何も言わなかった。
すべてはスコープの中にあった。
呼吸、姿勢、指の関節、風、光、音。他の人間には妨害になるそれらが、アカリには条件でしかない。一発一発が清潔で、静かで、彼女自身のように、不釣り合いなほど静かで、人間の産物とは思えないほど正確だった。
この二人は今日、引っ張り出して祝う価値がある。
私は誠意を持って、頭の中で場所と名目を先に組み立てていた。
「とにかく一食奢るから、二人で場所を決めて。高すぎなければ、怪しすぎなければいい」
しかし言い終わる前に、二人同時に断ってきた。
「明日にしよう」アカリが先に口を開いた。声はいつもの波一つない調子だった。「今日勝ったのは、明日また射撃できる資格を得ただけだから」
Dは笑って肩を回した。
「星野」彼は言った。「まだ叩き斬るべき奴を全部叩き斬ってないのに、何を祝う?」
……なるほど。
本当によくわかった。
一人は「今日の勝ちは資格に過ぎない」、もう一人は「まだ斬り足りないうちは勝ちじゃない」。二人は事前に調整会議でも開いて、私のこの提案を娯楽産業の迷子に見せる作戦を立てたのではないかと思う。
肩をすくめ、口ではまだ食い下がろうとした、そのとき、視野の端に何かが映った。
真紀が、あの永遠に整然としていて恐ろしいほどのクリアファイルから、一枚の書類を抜き出した。
その動作は本当に穏やかだった。
真紀がポケットやファイルや鞄から何かを取り出すとき、動作はいつも手本のような優雅さだ。
でも少し付き合えばわかる。彼女が優雅であればあるほど、警戒しなければならない。なぜなら、それは取り出されるものが今日の計画を来年へ強制的に書き直すものである確率が高いからだ。
彼女はその書類を卓に置き、文字面を私の方に向けた。
私はタイトルを一瞥した。
そこには大きくこう書かれていた。
「修学旅行――学生会先遣」
「……なにこれ?」自分の口から、絶望に近い呻き声が出た。
真紀の表情は微動だにしなかった。
眉を上げることすら面倒そうだった。
「書いてある通り」真紀は静かに言った。「今回の修学旅行では、殿下が正式に講演を行う。そのため、学生会から先に一名が現地入りし、会場、行程、対応状況を把握する必要がある」
「殿下」という二文字を真紀は非常に自然に、非常に公務的に言った。まるで幼い頃から公の場でヘートヴィヒへの言及を練習してきたかのように。実際、そうかもしれない。
真紀が続けた。
「選抜戦が全部終わったら、学生会の他のメンバーは全二年生と一緒に出発する。この一行はそれほど長くはない。三日から四日程度」
三日から四日。
こめかみが正直に二度跳ねた。
「……選抜戦、まだ見たかったのに」私は不満げに呟いた。
唸っているのではない。
本当に見たかった。
Dの明日からの淘汰戦がどれほど見応えがあるか、膝で考えてもわかる。
アカリの方で誰かが手を回してこないか、自分の目で見張りたい。
もっとはっきり言えば、私は試合を現場で観戦しながら、何かを食べながら、心の中で全選手に毒舌を浴びせる側の人間でいたかった。
それが真紀の一枚の紙で消えた。
アカリが半歩近づいて、私の肩を軽く叩いた。
「大丈夫よ、星野」
声は平坦で、淡く、スコープを覗くときと同じだった。
「必ず一位を取る」
……その言葉は慰めというより、試験結果の発表に近い。
Dが隣でにやりとした。まだ口を開く前に、別の声が先に入ってきた。
「わあ」ジェスが後ろから歩いてきた。この瞬間のために出番を待っていたような口調だった。「真紀、この一手、きれいだね」
振り向いた。
ジェスはまだあの深紺の立衿軍服を着ていた。短い茶色の乱れた髪は風でさらに乱れ、笑い方は一日中傍観してたっぷり楽しんで、肝心な場面でトドメを刺す準備が整っているという顔だった。
「どこがきれいなの?」私は警戒して聞いた。
「考えてみてよ」
ジェスは指でテーブルの書類を指し、次に私を指し、最後に真紀を指した。
「予選が終わった途端――紙一枚で、人が飛ばされる」
彼女は非常に教育的なビジネスドキュメンタリーを見ているような顔で笑った。
「これ、超九島っぽい」
真紀は目を上げることすらしなかった。
「規定に従って処理しているだけ」
「お~~~」ジェスが声を引き伸ばした。「規定に従って処理して、ちょうど星野を殿下の先遣として送り込んで、ちょうどまたちょうど、星野が今日一番やりたかったのが残って試合を見ることだった。九島家って残業表まで効率よく組めるの?」
真紀がゆっくりと目を上げた。
その目は平だった。
平すぎて、危険だった。
「ジェス」
「何」
「一緒に行く?」
ジェスの笑顔が一瞬固まった。
「冗談だったよ」
「私は違う」
「……九島家って毎日こうやって人員管理してるの?」
「これは初級の見本よ」
私は傍らでとうとう笑い声を上げた。
真紀を笑っているのでも、ジェスを笑っているのでもない。
この光景全体を笑っていた。
今朝は貴賓室でペンドルトン元帥に品定めされ、午後は勝ちっぷりはきれいなのに前倒し祝賀を頑として拒む二人の試合を見て、夜になったら行政文書に見せかけた天の網のような一枚の紙で校外へ送り出された。
この一日は、誰かが私専用に組み上げた災難セットのようだった。
Dがそのとき両腕を胸の前で組んで、私を見た。口の端が上がった。
「星野」
「何」
「あんたのその、しょっちゅう誰かに何かをやらされる体質だけど――」
「体質じゃない」
「昔は『厄介体質』、今は『欠かせない体質』って言うんだよ」
「自分が何を言ってるか聞こえてる?」
「聞こえてる」彼は堂々と言った。「かなり筋が通ってる」
アカリが隣で静かに一言添えた。
「星野が行くなら、私はなおさら一位を取らないといけない」
「ちょっと待って」彼女を見た。「その二つに論理的な関係がある?」
アカリは静かに私を見た。
「ある」彼女は言った。「あなたがいない間、私があなたの代わりに結果を見ておかないといけないから」
……アカリという人間は本当に危険だ。
こういうことを言うとき、彼女には甘えた感じも余分な感情も一切ない。物理法則を述べているみたいだ。でも一度彼女の口から出ると、長々とした甘い台詞より重くなる。
口を開きかけ、最後は視線を真紀に向けて、書類を指した。
「本当に私を連れていくの?」
「書類はもう上に出した」真紀は言った。「承認されたとき、指定欄にはもうあなたの名前が入ってた」
「私に聞いた?」
「必要があった?」
「……」
「星野シモ」真紀は非常に穏やかに言った。「今あなたの周りの四人、誰一人あなたの味方をしていない。今から多数決を主張しても、有効票は一票もない」
周りを見渡した。
D:非常に誠実に笑っていて、「おとなしく行きなさい」という顔だった。
アカリ:目は静かで、「星野は明日いない」をすでに自分の目標関数に組み込み終えていた。
ジェス:誰かにメッセージを送っていて、私が見ると即座に「これは私のせいじゃない」という無実の顔を作った。
真紀:真っ直ぐ立ったまま、クリアファイルはもう閉じられていた。件は結案の流れに入っているようだった。
ため息をついた。
「……本当に一日も休ませてくれないね」
「その言葉は明日のために取っておいて」真紀は言った。
「なんで?」
「明日の朝に出発するから」
「……」
抗議したかった。でも真紀の前での抗議は、金属の壁に口でぶつかるようなもので、自分の顔が痛くなるだけだ。
だから口を閉じ、不本意ながらその書類を受け取った。
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翌日。
私はかなり早くタクシーで宇宙港に着いた。
早すぎて、太陽も私のことをおかしいと思っているくらいだった。
でも仕方ない。乗船券に書かれた時間がそういう人情を知らない設定になっていた。早いのは私ではなく、この客船の運航スケジュールが早いのであって、私は時刻表に引きずり起こされた被害者の一人に過ぎない。
宇宙港の早朝は、独特の非現実的な匂いがある。
空港のような、別れの感傷を帯びた慌ただしさでもなく、駅のような、生活感のある混雑でもない。どちらかといえば、非常に巨大で、明るく、容赦のない中継プラットフォームのようだ。全員が輸送されていて、全員の目的地が必ずしも同じ惑星にあるわけではなく、全員の表情が洗い流されたばかりのように清潔だった。
ホールの高い場所に、各航路の便表が掲げられていた。フォントは鋭く、ほとんど冷酷なほどだ。
下の床は反射し、セキュリティゲートと搭乗口の列を映していた。
遠くから放送が冷静に月面都市行きの便の案内を流していて、その声がホールの広い空間に反響し、何かの行政的な催促のように聞こえた。
荷物を持って月面線のチケット改札へ向かった。
乗船券の案内によれば、私が乗るのは月面都市への中距離航路だ。行程自体は特に何もない。むしろ公務出張で最もよくある路線と言えた。豪華でも質素でもなく、安全で安定していて、誰かより重要な人物のために先に一行走らせなければならない人間が使うのに適している。
月面線の改札口へ続く長い通路を歩き、乗船券を指の間に挟んで、コートの襟元を整えた。
そのとき――
二つの人影が、左右から非常に息の合った動きで通路の脇から現れ、私の前に立った。
黒いスーツ。
シンプルなデザイン。
清潔な裁断。
徽章も識別も余分な装飾も何もない。
一目でわかった――普通の人間ではない。
そして、さらに嫌なことに、こういう黒いスーツが現れるタイミングは、普通の事態であることが絶対にない。
一人目――仮に黒スーツAと呼ぶ――が先に口を開いた。
声は低く、安定していて、訓練の痕跡が明らかだった。
「星野シモ中尉ですね?」
「中尉」という一言が耳に落ちた瞬間、頭の中の何かが、非常に軽く、非常に短く――沈んだ。
驚きではなかった。
驚きは、予想外のことに対する反応だ。
この二文字は私にとって、そういうものではない。慣れすぎていて、「情報」ではなく「古い負債がまた引き出された」という感覚に近い。
校内では、私のこの身分は黙って置いておくものだ。
教師も生徒も知っていて、でも誰も日常の呼びかけには使わない。それが暗黙の了解だ。校内の十一人も、私も、この身分を普段の会話で振り回したりはしない。
しかしここは校内ではない。
ここは宇宙港で、軍の管道を通れば合法的に私をこの名前で呼べる場所だ。
あの線は、改札口を越えた先にはもうない。
表情を変えずに、指の間で乗船券を半回転させ、顔を上げた。
「それが何か?」
硬くも柔らかくもない声だった。「あなたたちが今どの記録を起動しようとしているか、私もわかっている」という中間値だ。
黒スーツAはすぐには答えず、私の表情を一瞬読んで、「中尉」という呼称が意図的なもので、失言ではないことを確認した。
それから内ポケットから薄い黒い包みを取り出し、差し出してきた。
大きさは適度。
重さは軽い。
封口は、どう見ても二重構造があるとわからない処理がされていた。
「レオ・ヴィスラン大佐からの預かり物です」黒スーツAは言った。
黒スーツBがここで一言だけ補足した。口調は過不足なく、言うべきことだけを言い終えた。
「大佐からの伝言です」黒スーツBは言った。「必ず――客室に入ってから、開けてください」
私は包みを見た。
二人を見た。
頭上の便表を見た。
本当に受け取りたくなかった。
第六感が非常に確かなことを告げていたからだ。これは大麻煩だ。
「今日の午後に小さな問題が起きる」という類の麻煩ではない。
「開けたら最後、これから数日、あるいは数週間、引きずられ続ける」という麻煩だ。
この黒スーツが現れた時点で、「受け取り拒否」という選択肢はメニューから消えていると、私にはわかっていた。彼らは私の意見を聞きに来たのではない。この物が私の手に渡ることを確認しに来た。
抵抗したかった。
本当に。
残念ながら、この世界は私の生存本能が必要とする瞬間に、協力してくれることが滅多にない。
手を伸ばして、包みを受け取った。
プラスチックの表面が朝の灯りの下で小さく冷たい光を反射した。指先から手首まで伝わる重みは、確かで、特別に重くはない。その、実在するのに軽いという感触が、かえって落ち着かなかった。重要なものは大抵、軽いからだ。
包みをコートの内ポケットに収め、顔を上げて、二人に対してなんとか職業的に見える接待用の笑顔を向けた。
「大佐によろしくお伝えください」私は言った。
黒スーツAが軽く頭を下げた。
黒スーツBは余分なことを言わなかった。
二人は非常に短く、非常に職業的な視線を交わしてから、同時に下がり、改札口へ続く通路を空けた。
まるで今日の彼らの唯一の目的が、「星野シモ中尉」という一言と、拒否されなかった包みだけだったかのように。
振り返らなかった。
改札口へ向けて歩き続けた。
足元の床は相変わらず清潔で、明るく、何も知らなかった。
頭上の便表は相変わらず冷静に各航路の番号を表示していた。
遠くの放送は相変わらず穏やかに、公務的に、旅客に搭乗を案内していた。
そして私のコートの内側には、見た目は完全に無害で、でも脇腹にずっしりと圧しかかる黒い包みがあった。
歩きながら、心の中で大佐の名前を一度、静かに呼んだ。
レオ・ヴィスラン。
それから正直に自分に言い聞かせた。
――この一日は、最初から私を楽にするつもりがなかった。
命運というものは、私が聞きたいかどうかを問わない。
ただ、確実に聞こえるように仕向けてくる。
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




