188.他愛のない悪戯 1
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
第一回の校内巡回を終えて当直室に戻ってきた時、私はすでに二つのことを確信していたわ。
第一に、二階堂は本当に『あの種のもの』が怖いということ。
第二に、それを知ってしまった私が、その情報を何か善良な目的のために使う気は毛頭ないということ。
文明社会が人間性に対して抱く最大の誤解の一つは、他人の弱点を目の当たりにすれば、自然と理解や包容力が生まれると思い込んでいることね。残念ながら、私はそんな高級品ではないわ。私はどちらかといえば、亀裂を見つけたら、まずしゃがみ込んで近くで観察し、それからどうしても指先で二、三回叩いてみたくなるタイプの人間。
そして二階堂は、まさにその殻をあまりにも綺麗に作りすぎているせいで、他人の破壊欲をそそるタイプだったのよ。
当直室に戻ると、二階堂は私より一足早くバインダーを机に置き、ページをめくり、時間を記入し、地点を補足したわ。さっきの器材エリアでのあの引きずるような音でさえ、彼女は非常に冷静な一行の文字に変換していた。
【器材エリア外側の雑物が風を受けて移動。異常なしと確認】
私は傍らでそれを見ながら、ただただ感心したわ。
この人はさっき、呼吸すら半拍止まっていたというのに、今は無表情でその瞬間を昼食の提供通知よりも乾いた一行の記録に整理できるのだわ。私が自分の目で見ていなければ、あの半秒間は私の脳が寒さのあまり作り出した夜番限定の幻覚だったのではないかと疑うところだったわね。
「副会長、お前の側の記録」
二階堂は顔も上げず、ペン先で紙の端をトントンと叩いた。
「時間を抜かすな」
「わかってるわよ」
私は椅子を引き寄せて座り、口では適当に返事しながらも、手は素直に第一回巡回の概要を書き足していったわ。仕方ない、これでも私には最低限の職業倫理というものがあるの。この倫理が意地の悪さと共存できるかどうかは、今夜の神様がどちらの味方をするかにかかっているわね。
当直室の中は再び静まり返ったわ。
暖房が吹き出し、机の上のランプが規則正しく光を落とし、ガラス窓の外は相変わらず雪の夜特有の白さに包まれている。明るい白ではなく、冷え切った白。キャンパス全体が過剰に薄められた牛乳に浸されているようで、構造だけが残り、温度はとうに死に絶えているかのようだったわ。
二階堂は字を書く時、非常に集中していた。腹立たしいほどに集中していたわ。
彼女はうつむき、銀色の長い髪が肩から少し滑り落ちている。鼻先には、さっき外で凍らされた淡い赤みがまだ残っていたわ。その一点の赤みが憎らしい。なぜならそれは、普段は規則の付属文書のように冷たいこの人に、突然、本来あるべきではない人間味を少しだけ与えてしまうから。そして二階堂に人間味が現れると、さっきの階段の曲がり角でのあの一瞬を容易に思い出してしまうのよ。
あの瞬間、彼女は本当に怖がっていた。
ほんの半拍だけ。
だけど、その半拍で十分だった。
私はペンを握り、バインダーの文字を見つめていたけれど、思考は珍しくあまり真っ当な方向には向かっていなかったわ。脳内で、校則を守らない小さな生き物たちが走り回り、拡声器を持って順番に発言しているかのようだった。
『さっき見たでしょ』
『彼女、本当に怖がるんだよ』
『だから前半、あんなに面倒くさかったんだ』
『じゃあ、もう一回叩いてみたらどうなる?』
私はペンを紙に突き立てたわ。
駄目。
少なくとも、あまり露骨にやってはいけない。
二階堂のような人間相手に正面から遊ぼうとすれば、彼女は即座に主導権を取り戻し、ついでに『勤務中の低俗な悪戯禁止』に関する即席の教育ビラを私に配ってくるでしょうからね。本当に手を出すなら、彼女が外殻を維持する暇がない瞬間を狙わなければならないわ。
そう考えて、私は顔を上げて彼女を一瞥した。
二階堂はちょうどペンを置き、少しぬるくなった熱いお茶を手に取って一口飲んだところだったわ。飲み終えると、壁の時計を一瞥し、湯飲みを元の場所に戻した。
「二分後に第二回に出る」
「あんた、人間の存在を十分単位に切り刻んで管理するのが本当に好きなのね」
「その方が時間を無駄にせずに済む」
「あんたの人生で一番無駄になってるのは、あんた自身だと思うけれど」
二階堂は私を一瞥したわ。
「副会長、文句を言うエネルギーを勤務への注意に向ければ、今夜はずっと楽になるぞ」
「二階堂、勤務への注意を向けるエネルギーを普通の生活に向ければ、あんたの人生はずっと楽しくなるわよ」
彼女は意外にも、本当に少し動きを止めたのよ。
長くはない。窓の外から雪の結晶が一つ、ガラスの端に舞い落ちるくらいの長さ。
それから彼女は言ったわ。
「楽しさは勤務目標ではない」
……この言葉はあまりにも病んでいるわ。
病みすぎていて、先に笑うべきか、彼女のために黙祷すべきかさえわからなかったわよ。最終的に私は片手でこめかみを押さえ、半ば本気でため息をつくしかなかったわ。
「そんなこと言ってると、背が伸びないわよ」
「それは勤務とは関係ない」
「ほら、こんな時でも話題を勤務に引き戻せる」
二階堂はこれ以上私を相手にせず、このような会話はキャンパスの安全に何の役にも立たず、これ以上のリソースを投入する価値はないと判断したようだったわ。彼女はただ立ち上がり、バインダーを片付け、そして非常に平坦に一言言った。
「手洗いに行ってくる」
その瞬間、私の脳内で拡声器を持って走り回っていた小さな生き物たちが即座に全員整列し、挙手による採決を行い、かつてないほどの一致で極めて不健康なプランを可決したわ。
今よ。
私は二階堂が当直室を出て行くを見送り、ドアの蝶番が軽く鳴るのを聞いてから、非常にゆっくりと、非常に安定した動作で手元のペンを置いたわ。
人が堕落するのに、実はそれほど多くの理由は必要ないの。 조금의暇と、少しの根に持つ気持ち、それに『ちょっと試してみたいだけ』という僥倖心理があれば十分だわ。
そして今の私には、その三つすべてが揃っていたのよ。
当直室の隣にある夜間使用可能な女子トイレは大きくないわ。個室が二つ、洗面台が一つ、そして外廊下に通じる小さな窓が一つあり、冬はいつも少し閉まりが悪い。
昼間なら、学校にあるごく普通のトイレに過ぎない。だけど夜中は違う。真夜中のトイレは自動的に安っぽいが効果的なホラー映画のバフを獲得するのよ。特に、誰かが『まだ名前をつけられていないもの』を恐れていると知っている場合、白いタイルや蛍光灯のブーンという音のすべてが、突然非常に有望な素材に変わるのだわ。
私は立ち上がり、足音を忍ばせて後をつけて出たわ。
本当に高度なステルス技術ではないの。
正直なところ、私の技術は「どうせ今、当直室には第三者はいないし、見つかったらただ通りかかっただけだと誤魔化せばいい」というレベルに近いわ。だけど夜は静かで、静けさは時として天然の味方になる。いつ立ち止まり、いつ呼吸を小さくすべきかを知っていれば、外廊下全体が私の犯罪を黙認してくれているかのように従順になるのよ。
トイレのドアは完全には閉まっていなかったわ。
私は外で二秒間立ち止まり、中からごく軽いドアのラッチの音、続いて衣擦れ、足音、回る――そして蛍光灯のあの半死半生の電流のブーンという音が聞こえるのを確認したわ。それだけ。ごく普通だわ。だけど中にいるのが二階堂だと思うと、胸の奥の意地の悪い衝動が湧き上がり始め、熱を帯びるほどだった。
……私は本当に、ほんの少し彼女を驚かせたいだけなのだわ。
少なくともその時は、そう思っていたのよ。
私はまず隣の器材エリアの入り口を手探りし、案の定、誰かが一時的に壁に立てかけたまま戻していないモップを一本見つけたわ。素晴らしいわね。学校の行政効率は、ある場所では当てにならないけれど、ある場所では感動的なほど頼りになる。
普段なら風紀委員長に備考を一行書き足させるだけのこの雑物は、今夜明らかに文学に対して具体的な貢献をする機会を得たようだわ。
私はモップを先にこっそりとトイレの外壁のそばに移動させたわ。遠からず近からずの距離。わざと罠を仕掛けたわけではない――少なくとも心の中ではそう認めるつもりはなかった――ただ単に『念のため』そこに置いておくのがいいと思っただけよ。自分を正当化する人類の能力は、常に進化の歴史におけるハイライトだわね。
それから、私はトイレに滑り込んだわ。
中は外よりも少し寒く、タイルが照明を反射してさらに白く、空虚に見えたわ。一番奥の個室のドアの下から、二階堂の靴の先が見えた。しっかりと立っており、その安定感は少し悔しくなるほどだったわ。トイレに入ってさえ、彼女は背筋を伸ばした二階堂のままなのだわ。
私はもう一つの個室に入り、ゆっくりとドアを閉めたわ。
心拍が少し速くなった。
怖いからではないのよ。
こういうことを始めると、呼吸までが参加意識を持ち始めるからだわ。理性が「お前、頭おかしいでしょ」と言う一方で、手はすでに自動的に壁を探し、ドア板を探し、どこから音を出せば一番ちょうどいいかを計算し始めているの。
私はまず待ったわ。
数秒待ち、二階堂が誰かが入ってきたことに気づいていないことを確認した。
それから、私は自分の個室の内側から、指の関節で二回、軽く叩いたの。
コン。
コン。
とても軽かったわ。
水道管の熱膨張の反響か、誰かがうっかりドア板に爪を当ててしまったかのような軽さ。普通の人間なら十中八九、トイレが古く設備の手入れが行き届いていない証拠だとしか思わないでしょうね。だけど二階堂は普通の人間ではないわ。彼女は『正常』を分類し、表にし、全校生徒に受領のサインを要求するような生き物なのだから。
外から音はしなかったわ。
だけど私は、一番奥のあの靴の先が動かなくなったのをはっきりと感じ取ったのよ。
ほう。
効果ありだわ。
私は危うく笑い出しそうになり、急いで舌先を噛んで堪えたわ。こんな時に笑ってしまっては品がなさすぎる。今夜はもともと品性を保つつもりなどなかったけれど、少なくともプランの実行者として、自分の専門性には少しばかりプライドを持っているのだから。
私はもう一度叩いたわ。
今度は仕切り板の方。
カツ。
音は大きくなかったけれど、タイルと薄い板の間から伝わったため、自然と非常に不快な空洞感を帯びていたわ。誰かが何かを自分のすぐ近くに置いたのに、それが一体どこにあるのか教えてくれないような感じね。
ついに、二階堂が口を開いたわ。
「……誰だ?」
声はとても低かったの。
普段の彼女の話し方とはほとんど似つかないほど低かったわ。
私の目が輝いたわ。
なんと、想像以上の効果じゃない。
そこで私は喉を押し殺し、自分でも安っぽいと思うような息も絶え絶えの声で、とても軽く、少し間延びさせてこう返したの。
「……ま・だ、巡・回・し・て・る・の……?」
言い終えた瞬間、私は自分でこの台詞に拍手を送りたくなったわ。
ひどすぎる。絶妙にひどいわ。コンビニのハロウィンコーナーで売れ残った値引き品のホラーグッズのように、低コストでセンスが悪く、本来なら効果がないはずなのに、なぜか人間の脳の最も理不尽な隙間にぴったりと入り込むのだわ。
外は丸二秒間、静まり返ったわ。
それに続いて、非常に明らかな衣擦れの音がしたの。
余裕を持って制服を整えるような動作ではないわ。本能的に即座に直立したか、あるいは勢いよく身を翻したような音。
今の二階堂の顔が想像できたわ。
大声を上げるでもなく、取り乱すでもなく、漫画のような誇張された恐怖でもない。彼女はおそらく全身を極限まで緊張させ、視線をドア板や上方の隙間に釘付けにし、脳内でこの刑を宣告されるべきほど愚かな幽霊の言葉に対する合理的な説明を必死に探しているはず。問題は、あるものが一度耳に入ってしまえば、理性がどれほど速く走っても、それは追跡であって予防にはならないということよ。
私がさらに一撃を加えようとした時――例えば靴底で床を少し擦るとか、ドアの下から影の切れ端を少し投影するとか――外から突然、非常に短い息を吸う音が聞こえたわ。
次の瞬間、二階堂が個室のドアを激しく引き開け、弾かれたように飛び出してきたわ。
精密に、美しく、定規で引いたように設計されていた彼女のルーティン(マニュアル)が、その瞬間、完全に崩壊したのよ。洗面台を見つめ、誰もいない入り口へと視線を彷徨わせた後、猛烈な勢いで私の個室へと刃のような眼光を向けてくる。だけど、その鋭さの底にはもはやいつもの氷のような冷徹さはなく、隠しきれない空白――剥き出しの恐怖が取り残されていたわ。
私は内心で小さく声を上げたわ。
――本当に、クリティカルヒットじゃない。
だけど事態は、そのわずか一秒の間に、私の予想を遥かに超える方向へと滑り出していったの。
二階堂が外へと後ずさった瞬間、彼女の踵が入り口の横に立てかけてあった、あの『念のため』のモップの柄に引っかかった。もともと不安定だったモップは音を立てて横滑りし、重心を失った彼女は反射的に壁へと手を伸ばした。けれど、そこにあったのは清掃の残りのわずかな水跡。ブーツの底が容赦なく滑り、彼女はそのまま冷たい床へと尻餅をついてしまったのよ。
ガシャン――。
巻き添えを食った清掃用バケツが派手にひっくり返る。
半分ほど残っていた冷水が床一面にぶちまけられ、彼女のスカートの裾、タイツ、側面の配置――じゃなくて、脚の側面を無残に濡らしていったわ。タイルの床は瞬時に濡れて光り、この最悪なアクシデントを、本来の姿よりもさらに数段みじめに演出していたわ。
個室のドアを開ける暇もなく、私は中で半秒間、完全に呆然としたわ。
正直に言うわね。その半秒間に私の心に最初に浮かんだのは、極めて不謹慎で、だけど極めて純粋な感想だったわ。
――やば、大成功すぎる。
だけど、その勝利の果実に似た荒唐無稽な快感は、本当に一瞬しか持たなかった。
次の瞬間、ドアを押し開けて床に座り込んでいる二階堂の姿を視界に収めた時、胸の奥で弾けそうになっていた笑い声が、突如として喉の奥で冷たく凍りついてしまったからよ。
彼女はひどく狼狽していた。
転んだ後にまず人を罵るような、一般的な狼狽ではない。
体面が一瞬にして完全に砕け散り、本人でさえまだその破片を拾い集める余裕がないような狼狽だったわ。
銀色の長い髪は数筋乱れ、肩は震えるほどに強張り、手はまだ濡れた床に突かれたままで、指の関節は白くなるほど力が入っていた。最悪なのは彼女の表情――そこにはもはや怒りだけが残っているわけではなかったわ。怒りは当然あるけれど、そのさらに手前にあるのは別のもの。防衛線を完全に突破された後に隠しきれなかった驚愕、そしてそれに続く、人を焼き尽くしそうなほどの羞恥心。
個室から出てきた私を見た瞬間、彼女の目つきが一気に変わったわ。
「お前だったのか」ではない。
「見られたのか」だった。
その瞬間、私はようやく本当に理解したわ。自分がさっきしたのは、単に彼女を驚かせただけではないということを。
私は、彼女があれほど見事に溶接した外殻を、最も安っぽい方法で、その場で叩き割ってしまったのだわ。
「……二階堂」
私が口を開くや否や、彼女はほとんど即座に歯を食いしばって言った。
「黙れ」
声は少し掠れていたわ。
私は口を閉じた。
私の人生でも珍しいほど、素早く閉じたわ。
なぜなら、もし私が今ここで笑ったりすれば、天罰が下っても文句は言えないから。二階堂・フレイヤはおそらく私を校則の付録に直接書き込み、「夜間勤務中の接触禁止の不安定要因」として永久に展示するでしょうからね。
一歩前に出てしゃがみ込み、私はまずあの諸悪の根源であるモップを少し遠くへ蹴りやったわ。
「私は……」
「副会長」
二階堂は顔を上げ、私を見たわ。さっきの驚きで目尻がわずかに赤くなっていたけれど、その口調は床の水を再び凍らせてしまいそうなほど冷たかった。
「お前は今、一切の弁解をしない方が身のためだぞ」
……合理的ね。
なぜなら、私がこのタイミングで「ちょっとからかおうと思っただけだ」などと言えば、花瓶を人の頭に叩きつけるつもりはなかったと法廷で陳述する犯人のようにしか聞こえないからよ。
私は黙って息を飲み込み、コートを脱いで彼女の脚の上に掛けたわ。
二階堂は一瞬呆気にとられたわ。私が先にそんな行動に出るとは予想していなかったようね。だけど彼女はコートを私の顔に投げ返すことはせず、ただ私を鋭く睨みつけたの。その睨みには完全な殺意が込められており、それが完全であったがゆえに、私はかえって少し安心したわ。――少なくとも彼女には今私を殺したいと思うだけの気力があるのだから、大きな怪我はしていないということね。
「立てる?」
私が尋ねると、
彼女は答えず、壁に手をついて自分で立ち上がろうとしたわ。だけど動いた途端、眉間がはっきりと寄ったの。私は即座に手を差し伸べたわ。今度は彼女も強がらなかった。あるいは、今の彼女には強がって何かを維持する余力など残されていなかったのかもしれないわね。
彼女の手が私の手首に触れた時、私は彼女がまだ震えていることに気づいたのよ。
とても軽く、とても抑えられていた。
でも、本当に震えていたわ。
その震えは冷水によるものではない。
少なくとも、それだけではないわ。
私の胸がふと少し締め付けられたの。
心を入れ替えるほどの罪悪感ではないわよ。結局のところ、私は私だもの。だけど少なくとも、今回私が踏み越えたのは普通の冗談の境界線ではなく、二階堂本人が決して他人に触れられたくない領域だったのだと理解するには十分だったわ。
私は彼女を支えて立たせたわ。コートはまだ彼女の前に掛かっており、清掃バケツの残り水で濡れた狼狽が極力目立たないようにしたの。二階堂は立ち上がった後、まず一度目を閉じたわ。何かを一枚一枚、元の場所に押し戻しているかのようだった。再び目を開けた時、あの見慣れた冷たさはすでに少し戻ってきていたわね。まだ完全ではないけれど、十分。少なくとも、声をいつものあの歯痒いほどの平坦さに押し戻すには十分だったわ。
「当直室に戻る」
彼女は言った。
「……ええ」
「副会長」
「何?」
彼女は私を見ようともせず、ただコートを自分の方へさらに引き寄せたわ。
「第二回巡回までにお前の運命がどうなるかは、私がこれを校内事故と判断するか、故意の傷害と判断するかにかかっている。せいぜい祈るんだな」
「悪戯の未遂だったと自ら認めても――」
「黙れ」
「わかったわ」
私たちはそうやって、前後に並んで、実際には私が半ば彼女を支えながら当直室へ歩いて戻ったわ。
外の雪はまだ降っており、夜の校舎は相変わらず何もなかったかのように白かった。だけど私ははっきりとわかっていたわ。今夜本当に変わったものは、天気でも、廊下でも、私が壁際に蹴りやったあのモップでもない。
二階堂のあの、本来ならあまりにも綺麗に溶接されていた外殻なのだわ。
私がそれを叩いた。
そして、それは本当にひび割れた。
問題は――。
ひび割れた後、私は自分が思っていたほど嬉しくはないらしいということよ。
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




