170.生徒会補欠 1
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
あいつが紙袋を提げ、でたらめな戯言をまき散らして出て行った後、生徒会室には再び静寂が戻ってきた。
心地よい静けさではない。
公文が再び統治権を取り戻し、紙の擦れる音、ペン先の走る音、呼吸、そして窓の外から遠く聞こえる鐘の音まで、すべてが一段階低く抑え込まれたような静けさだ。先ほどまでかき回されていた空気がゆっくりと沈殿し、机の上の書類だけが文明病のように、午後の光の中で静かに増殖していく。
私は弁当の最後の一口を口に押し込み、整理し終えたばかりの意見要約の束を見下ろし、それから向かいにそびえ立つ、単独で山脈の命名権を申請できそうな公文の山を見た。
その時、向かいから声がした。
「……生徒会の役員、引き受けてくれない?」
私は顔を上げた。
「は?」
とぼけたわけではない。
本当に「は?」と思ったのだ。
私は自分の着ている濃紺の制服を見下ろし、私の知らない間に突然それが白く変色し、金色の装飾が施され、おまけに会長の腕章まで生えてきたりしていないか確認したほどだ。
「私、下院なんですけど」私は自分を指差した。「そんなのアリ?」
「校則にはダメだとは書いてないわ」
返答は早かった。
まるでそのセリフがずっとそこで待機していて、あとは投げつけるのに適したタイミングを待っていただけかのように。
私は向かいを二秒ほど見つめた。
その顔は相変わらず平然としていた。今しがた私を泥沼に引きずり込もうとしたのではなく、「今日は雲が多いから、明日は雨かもしれない」とでも言っているかのような平然さだ。
だが、私はよく知っている。
この平然さは本物ではない。ずっと前から考え、計算し、私がどう眉をひそめるかまで予測した上で繰り出される、会長特有の優しい強制なのだ。
「私としては別にいいけど」私は背もたれに寄りかかり、手元のペンを回した。「でも……おかしいよね。なんで真紀一人しかいないの? 総務は? リンデ先輩は?」
「三年生になったから」向かいは書類をめくりながら答えた。「今年はペガスス座の方で実習のはずよ」
私は一瞬呆然とし、すぐに合点がいった。
「そんな遠くに」
道理で。
道理で今朝、校門にいた風紀委員長が、校則を銃床の形に折りたたんで人を殴りつけそうなほど苛立っていたわけだ。単なる新学期の不安ではなく、古い感情のしこりに新たな空白期間が重なり、そこに朝の勤務と交通事故がトッピングされた結果、目につく人間全員を処罰したくなる完璧な状態に仕上がっていたのだ。
私は思わず口角を上げた。
「なるほどね」私は意地悪く声を潜めた。「どうりで朝からあんなにピリピリしてたわけだ。要するに——」
後半の言葉を言い終わる前に、机の向こうから睨まれた。
「適当なことを言わないの」
「まだ何も言ってない」
「シモが何を言おうとしてるかくらい、想像がつくわ」
「ってことは、私の推測は八割方当たってるってことだ」
「……」
その沈黙は短かったが、非常に情報量が多かった。
私は吹き出しそうになるのをこらえ、両手を挙げて降参した。
「わかった、黙る」
私はペンで机をコツンと叩いた。
「でも先に言っておくけど、名前を貸すのはいいとして、常にここにいる保証はしないからね。毎日この紙の山と一緒に慢性的な自殺を強要されるくらいなら、グラウンドを二十周走らされる方がマシ」
「毎日じゃなくていいわ」彼女はついに譲歩した。「まずは空席を埋めるだけでいい」
「ならいいよ」
少し考えて、私はもう一言付け加えた。
「それに、こういう素晴らしい話は、当然仲の良い友達と分かち合わないとね」
机の向こうのペン先が止まった。
「何をするつもり?」
「生徒会の人材不足の危機を救ってあげるんだよ」私は真面目な顔で笑った。「報告します、会長。これはリソースの自主的な調整というものです」
彼女は私を見た。その目には、「シモが何を企んでいるか大体わかるけど、今からじゃ止められない」という諦めが、公式文書の書式で私の額に貼り付けられそうなくらいはっきりと浮かんでいた。
十分後、先ほどのジェスよりもさらに無遠慮なノックの音が響いた。
今度はリズムにまで怒りがこもっている。
私が入っていいと言う前に、ドアが乱暴に押し開けられた。
入り口に立っていたのは二人。
一人は顔全体に「やっぱり来るんじゃなかった」と書いてあるロイ。もう一人は、「本当は来たくなかったけど、隣の奴に引きずられてきた」という無力感を、非常に静かに、かつ完璧に体現しているランだった。
前者は私を見た瞬間、その場で自分の失敗人生録を朗読されたかのような顔色になった。
「パーカー六号の件は口外しないって約束だっただろ!」
素晴らしい。初手から誠意に満ちている。
私は背もたれに寄りかかり、ひどく無実な笑みを浮かべた。
「私、何か言ったっけ?」
入り口の男は怒りで喉を詰まらせそうになった。
「お前——」
私はゆっくりと後を継いだ。
「それって、あんたと会長の間の約束でしょ? 私とじゃない」
向かいの顔は、私を絞め殺したい衝動と、生徒会室で本当に絞め殺す勇気はないという現実の間で、複雑な状態へと見事に移行した。
「お前って奴は……!」彼はほとんど歯を食いしばるようにして言った。「言えよ、一体何が目的なんだ?」
私は指を伸ばし、オフィスの反対側にある、現在空席で、魂を売り飛ばすのにぴったりのデスクを指し示した。
「決まりだ。男に二言はない。ここまで来たからには、生徒会は今、会計が一人足りない。よろしくね」
彼は雷にでも打たれたかのようにその椅子を振り返り、再び私を見た。その目には、骨の髄まで嵌められたことに対する驚愕と怒りが満ちていた。
「卑劣な」
「褒め言葉として受け取っておく」
私の返答は早かった。まるでずっと前から準備していたかのように。
他人の黒歴史を労働力に換算する。それこそが、生徒会が市場経済の健全な運用に最も近づく瞬間なのだ。連邦は決して、一番やりたがっている人間に仕事を割り振ったりはしない。一番断りにくい人間に割り振るのだ。
ある意味で、これを効率と呼ぶ。
私は視線を横の、ずっと黙っている人物に移した。
彼女は部屋に入ってからずっと静かで、ただロイの隣に、刃を鞘に収めた細いナイフのように立っていた。表情は平坦だが、私が視線を向けた瞬間、耳の裏がわずかに強張った。その反応の理由は、私が一番よく知っている。恐怖ではない。私がこれから十中八九、まともなことを言わないだろうと予感しているのだ。
「大丈夫、危害は加えないから」私は言った。
そして手を上げ、もう一つの空席を指差した。
「総務はあんたに頼むよ。どうせそこの彼と一緒に仕事すれば、行き帰りも一緒だし、引き継ぎも楽でしょ」
彼女の保たれていた表情が、案の定、少し崩れた。
もう一人は即座に爆発した。
「待て、なんで彼女まで——」
私は手を上げて遮った。
「生徒会が人手不足だから」
「こんなのただの脅迫だろ!」
「いや、リソースの統合だよ」
机の後ろに座る真紀が、ようやく口を開いた。
「私は人身売買と呼ぶ方が適切だと思うけれど」
「人聞きが悪いな」私は正義感に満ちた顔を作った。「私は真紀の編成を補ってあげてるんだよ」
入り口の二人は、明らかに私のこの言い分に感動していなかった。
私は、耳の裏まで真っ赤になりかけているその顔を見て、少し考えた後、最後の一押しを加えることにした。私はわずかに身を乗り出し、声を潜め、彼女の耳元でゆっくりと言葉を落とした。
「奥の小部屋、たまに二人で借してあげても……別にダメじゃないし?」
効果は絶大だった。
その顔は、その場で耳の裏から側頭部にかけて一気に燃え上がり、肩まで硬直した。隣の男は、高圧電流の中に蹴り込まれたかのように、猛烈な勢いで首を回した。
「な、何適当なこと言ってんだよ!」
「私、まだ何も具体的なことは言ってないけど」
「十分具体的だろ!」
「ってことは、あんたが普段から具体的に想像してるってことだね」
「してない!!」
オフィスの中の静寂は、ついに完全に打ち砕かれた。
入り口で混乱の極みにある二人を見て、私の気分は一気に晴れやかになった。連邦の未来は相変わらず愚かで手が届かないものかもしれないが、少なくとも今この瞬間、他人の思春期の感情を行政補強の材料として利用するのは、実に効果的だ。
机の後ろの人物がようやくペンを置き、眉間を揉んだ。
「シモ、今のあなた、時代劇に出てくる悪徳商人にしか見えないわよ」
私は顔を上げた。
「報告します、会長。私は人的リソースの調整を行っているのです」
「他人の弱みを握って人事説明会を開いているようにしか見えないけれど」
「結果オーライでしょ?」
私は入り口の二人に顎をしゃくった。
「会計が一人、総務が一人。驚異的な効率だ」
怒りで震えていた男が、ついに耐えきれずに叫んだ。
「誰が引き受けるって言った!」
私は彼を極めて静かに見つめた。
「パーカー六号」
その四文字が出た瞬間、オフィスは静まり返った。
非常に教育的な静けさだった。
彼の顔色は何度か変わり、最後には何かで強く殴られたかのように、肩を落とした。
「……このクソ野郎」
「ありがとう」
隣で顔を赤くしていた彼女も、拒否するコストが受け入れるコストよりも高いと悟ったのか、ほんのわずかにうつむいた。
「もし……総務だけなら」
私は即座に言葉を継いだ。
「よろしい、商談成立」
「誰が成立させた!」会計候補が再び激怒した。
「ほら、元気があっていいじゃない」私は言った。
机の後ろでこの一部始終を見ていた真紀も、事態が私の強引な手腕によって半ば既成事実化されてしまったことを悟り、連邦の制度そのものに頭痛を覚えるかのようにため息をついた。
「じゃあ、とりあえずそのように登録しておくわ」彼女は言った。「正式な手続きは後で補うとして」
私はすぐに、とても誠意のある一言を添えた。
「聞こえた? 会長のハンコももらったよ」
「どこがハンコだ!」
「口頭決裁ってやつ」
「強制的な尻拭いだろ!」
「生徒会ってのは元々そういう風に回ってるんだよ」私は平然と言った。「今日初めて知ったの?」
その顔は、「今すぐ踵を返して立ち去りたいが、本当に逃げられない」という絶望を見事に表現していた。正直なところ、痛いほど理解できる。私自身、今日の昼にこの地獄に引きずり込まれたばかりなのだから。
でも、他人が一緒に落ちてくるのを見るのは、やっぱり気分がいい。
怒り半分、諦め半分で席の確認と引き継ぎ資料の閲覧に追いやられた二人を見送った後、オフィスはようやく、辛うじて秩序と呼べる状態を取り戻した。
私は机の上の名簿を見下ろした。
「あと一人足りない」
彼女は新しく追加された名前を書き込みながら、顔も上げずに言った。
「書記ね」
私が真っ先に思い浮かべたのは、当然あの天災級の情報拡散源だった。
「ジェス?」
「却下」
一切の躊躇がなかった。
私は思わず笑いそうになった。
「早っ」
「生徒会は実験場じゃないの」
「さっきの人事のやり方が、すごく正当だったみたいに言うね」
彼女は私を無視し、ペンのキャップを閉めた。
私は椅子を少し後ろに傾け、考えを巡らせた。ふと、午前中に見た、あの常に安定しすぎている顔が脳裏をよぎった。
「じゃあ……あの皇女殿下にやらせてみる?」
今度は、机の後ろの真紀の手が本当に止まった。
「本気で言ってるの?」
「半分くらいは」
私は指を折って数えてみせた。
「第一に、名前を貸すのは一年だけ。第二に、書記というポジションは実務よりも名目上の見栄えが良く、高位の代表を置くのに適している。第三に——」
私は言葉を切り、意地悪く笑った。
「もし彼女が本当に生徒会に入れば、ここの対外的な顔面偏差値は、一気に帝国規格にアップグレードされる」
彼女は私を見た。その目には、私が冗談を言っているのか、それとも何か利用できる匂いを嗅ぎつけたのかを判断しようとする、短い思案の光があった。
正直に言えば、両方だ。
あのコペルニクスの草案がまだ机の端に置かれている以上。
あの「交流活動」とやらが、二年次生を月面に連れて行って石を見せ、演説を聞かせ、集合写真を撮るだけの単純なものであるはずがない。だとしたら、あの皇女殿下を少しでも早く生徒会の視界に入れておくことは、事前の観測として決して悪い手ではない。
「聞いてみてもいいわ」最後に彼女は言った。
私は眉を上げた。
「意外、反対しないんだ」
「聞いてみてもいい、と言っただけよ」彼女は私を見て、淡々と言った。「必ず引き受けてくれるとは限らない」
「こういうことは、元々真紀が代わりに返事できることじゃないでしょ」
「シモもね」
「でも私は、相手に直接ノーと言わせないようにするのが得意だから」
「それはもう十分わかっているわ」
私は軽く笑い、否定しなかった。
窓の外の光は、すでに午後遅くの角度に傾き始めていた。生徒会室に山のように積まれていた書類も、不運な犠牲者が数人増えたおかげで、突然世界の終わりのようには見えなくなっていた。
連邦の行政システムは相変わらず吐き気がするし、修学旅行の草案は相変わらず怪しいし、ヘートヴィヒが本気で生徒会を名誉ある部活動だと思ってくれるわけもないだろう。だが、一つだけ確かなことがある——
今日の午後、不運な目に遭うのは私一人だけではないということだ。
私は立ち上がり、机の上の弁当箱を片付けた。
「じゃあ、午後の授業で機会を見て聞いてみる」
「シモ、授業中寝ないように」
「その要求は過酷すぎない?」
「本当に彼女を引っ張り込むつもりなら、せめて自分が先に生徒会役員らしく振る舞いなさい」
「名前だけの役員でも?」
「ダメ」
私はドアに向かって二歩歩き、また振り返った。
彼女はまだ机の後ろに座っていた。白い制服は午後の光の中で、この世界のものとは思えないほど清潔で、手元には補充されたばかりの人員名簿があり、その横にはあのコペルニクスの草案が置かれている。
ただの学内の雑務に見える。だが私は知っている。あの紙の下に隠されているものは、十中八九、ただの雑務ではないと。
「行くね」
彼女は視線を上げ、短く応じた。
「ええ」
短い返事。
だが、その声が先ほどよりも少しだけ柔らかくなっているのが、私にはわかった。
私はドアを開け、生徒会室を出た。
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




