168.生徒会 2
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
二階堂・フレイヤが外に立っていた。銀白色の長い髪が肩のラインに沿って落ち、左腕の赤い風紀腕章が光の中で警報のように鮮明だった。その顔は相変わらず冷たく、生まれた時からまず眉をひそめることを覚えてから、話し方を覚えたのではないかと思うほどだ。
そして、淡い灰色の目が室内を掃いた。
まず真紀を見た。
次に私を見た。
次に、私が座っている長椅子を見た。
最後に、その視線が部屋に漂う過剰な静けさをゆっくりと、軽く、なぞるように通り過ぎた。
……終わった。
この人、おそらくもう何かを嗅ぎ取っている。
もちろん、文字通りに「嗅ぐ」わけではない。
もし二階堂・フレイヤが空気からゴシップを識別できる能力を持っているなら、連邦はスパイ網を全部解体して、風紀委員会に全面移管すべきだろう。
問題は、こういう人間には腹が立つほどの観察力がある。証拠も、何かを見る必要もない。ただ半秒見るだけで、衿がきちんと整っているか、呼吸が安定しているか、長椅子のクッションが誰かに深く押されたばかりかどうかから、七割の真実を組み立てられる。
残念ながら、この学校で七割の真実は、人を何度でも殺せる。
「委員長」真紀の声は何も起きていなかったかのように平坦だった。「何か?」
もし二分前に真紀が私をドアの脇に押し込んで頭が飛ぶようなキスをしていなければ、私はこの人が最初からずっと公務だけをしていたと信じただろう。
真紀は背筋を伸ばして立ち、白い生徒会の制服は校則から生えてきたかのように清潔だった。さっきの目尻の赤みは圧し込まれ、呼吸も平らになり、全体として、議事録で全校生徒を縛り上げられる生徒会長に戻っていた。
私はふと感心した。
真紀の冷静さへの感心ではない。
人間が、危うく彼女を長椅子に押し倒しかけた直後に、三秒で行政モードに戻れるという事実への感心だ。これはもはや自制力ではない。官僚体制と恋愛本能の奇跡的な共存だ。
二階堂はすぐには口を開かなかった。
まず真紀を見て、それから私を見た。その視線は感情を帯びていなかった。だからこそ、感情を帯びていないがゆえに、氷で作られた物差しのように、ゆっくりと人の上を測っていくようだった。どこが半寸多くて、どこが一分少ないかを確認しながら。
「会長、先ほどノックをした際、返答がありませんでした」二階堂は言った。
「生徒会で分班資料を整理していたので」真紀は顔色一つ変えずに言った。「気づきませんでした」
合理的に聞こえた。教科書の模範解答のように合理的だった。
問題は、私がすぐ横に座っていて、その「気づかなかった」の実際の内容を、正確に知っていることだ。
気づかなかったのではない。
口が塞がっていて、返事をする余裕がなかっただけだ。
私は顔を少し背けて、当直表を熱心に研究しているふりをした。心の中の吐き出し場所がなかったので、頭の中で暴れるしかなかった。連邦の文官制度がこのまま発展し続けたら、そのうち嘘のつき方まで規格化されて、全校の幹部が統一フォーマットで使えるようになるかもしれない。
二階堂は追及せず、手に持っていたファイルを少し前に差し出した。
「開学式と入校動線の初期報告書、それから風紀がまとめた記録が数件、会長のご確認が必要です」
真紀が受け取った。
書類は誠意があるほど厚く、表紙を見ただけで紙に同情したくなるほどだった。分類タブがきちんと挟まれていて、精巧な拷問道具のようだった。
二階堂は続けた。「また、大講堂の散場時に局部的な通路の混雑が発生した件については、私の方で簡単に分類を行いました」
ここで二階堂は少し間を置き、視線が非常に事務的に私の上に落ちた。
「星野さんもいらっしゃるので、ちょうどよかった」
私の頭の中で即座に警報が鳴った。
二階堂が「ちょうどよかった」と言う時、後に続くのは決して嬉しい内容ではない。風紀委員長の口から出る「ちょうどよかった」は、「ちょうど書類を補完できる」「ちょうど反省文を書ける」「ちょうど事情聴取に応じられる」と同じ語系だ。
「何がちょうどよかったの?」私は訊いた。
「現場の状況を確認できます」二階堂は淡々と言った。「星野さんは主要な誘因の一つでしたので」
……何?
真紀に先ほどされたキスで耳がおかしくなったのかと、一瞬疑った。
「ちょっと待って」私は二階堂を見た。「主要な誘因の一つって、どういう意味?」
二階堂は一番上の記録ページを開いた。その動作は法医学者が検死布をめくるように手際よかった。
「典礼散場後、後列の下級生が側通路に短時間集まり、局部的な人の流れの停滞が発生しました。現在収集している証言によると、集まった主な理由は――」
二階堂は視線を紙面に落とし、それから証拠品のリストを読み上げるような冷たい口調で、一語一語述べた。
「星野さんの外見、性別的気質、およびヘアケア方法に対する高い関心」
部屋が一秒静まった。
こめかみの血管が跳ねるのを感じた。
真紀は書類を少し高く持ち上げて顔の半分を隠したが、絶対に笑いをこらえていると私には分かった。
「それを正式な報告書に書くの?」私は訊いた。
「動線の異常を引き起こす要因は、すべて記録に含める必要があります」二階堂は言った。「風紀は感情を処理しません。結果を処理します」
「だったら連邦の思春期を全部まとめて取り締まればいい」
「それで実際に問題が減るなら、反対しません」
ジェスがここにいたら、壁に寄りかかって笑い転げていただろう。ハーヴィーなら冷たく「報告書のタイトルは『星野シモと局部交通麻痺』に簡略化することをお勧めする」と補足するだろう。Dはたぶんただ頷いて、「朝から言ってたけど、目立つのはいいことじゃない」と言うだろう。
残念ながら、今は私一人でこの制度化された羞恥を受け止めるしかなかった。
真紀はついに書類を下ろし、予算審査を主宰するのに適した落ち着いた顔に戻った。
「委員長の意図は、生徒会から補足説明を出すということ?」
「一件だけではありません」二階堂はさらに数枚の書類を取り出した。「大講堂の散場動線、校門での大型バスに関する短時間の問題、風紀と生徒会の現場調整記録、それから下級生数名の口頭陳述も統合が必要です。食堂からも、昼食時に第二の集団が発生しないよう、生徒会に事前に警告を出してほしいという要望が来ています」
「食堂」という言葉を聞いた瞬間、胃が私より先に怒りを表明した。
そうだ。私は飯を食いに行くはずだった。
今私はここに座って、二階堂が公文書の言語で今朝の私の社会的死を分類するのを聞いていて、食堂まで事前に警戒態勢に入ることになっている。
生きてきてこれまで、「名前だけが先に走る」という言葉を初めて実感した。もっとも、こういう形の名声は少しも嬉しくない。防災マニュアルに記載できるほどの恥辱に近い。
「了解しました」真紀は頷き、憎らしいほど落ち着いた声で言った。「こちらで対応します」
二階堂は真紀を見て、半秒置いた。
「もう一件あります」
「どうぞ」
「執務室内に人がいる場合は、ノックに対して適時に応答することをお勧めします」二階堂は言った。「行政区域のドアが長時間応答なしだと、不必要な誤解を招きやすい」
私は危うく自分の唾を飲み込んで気管に詰まらせるところだった。
この一言はあまりにも清潔だった。清潔すぎて、まるで注意のようで、実際には「さっき中で何をしていたの」と直接聞くより致命的だった。なぜなら、指摘もなく、証拠もなく、語気にも文句のつけようがない。でも一言一言が細い針のようで、あの危うく燃え上がりそうだった一件に、一本ずつ刺さってくる。
真紀の顔色は動かなかった。
「気をつけます」
「それならよかった」
二階堂は頷いた。今日分の冷凍作業を完了したかのように。それから視線が再び私の上に落ちた。
「星野さんもいらっしゃるので、現場の経緯について補足していただけますか」
「断れますか?」
「できます」二階堂は言った。
断れるのか、と思いかけたところで、二階堂が次の言葉を続けた。
「ただ、風紀は後日、個別に確認に伺います」
……この人は本当に規則の人型だ。
「補足します」私は無表情で言った。
「ご協力に感謝します」
その四文字が二階堂の口から出てくると、刑務所の看守から「お互いうまくやれましたね」と言われるのと同じ体験だった。
真紀はごく自然に書類の束を二つに分け、一つを机の上に置き、もう一つを横にずらした。
「食堂への通知は生徒会で先に対応します。散場の記録と現場の補足については、私が星野に確認して、まとめてから提出します」
二階堂は真紀を見た。
また私を見た。
その一瞥には、間違いなく「二人に何かあるのは分かっているが、今は追う時間がない」という意味が込められていた。ただ、二階堂という人間の最も怖いところは、たとえ本当に何かを見抜いていても、ジェスのようにすぐ眉を上げて騒いだりしないことだ。ただ覚えておく。静かに覚えておく。引き出しにナイフをしまっておくように。今は取り出さないが、そこにあることを知っている。
「分かりました」二階堂は言った。「よろしくお願いします、会長」
そう言って、二階堂は背を向けて歩き始めた。ドアのそばまで来た時、何かを思い出したかのようにまた止まった。
「そうだ」
私の心の中で即座に不吉な予感が走った。
二階堂は振り返り、声は相変わらず平坦だった。
「食堂で集団が発生した場合、風紀は分流措置を取る可能性があります。その際は生徒会のご協力をお願いします」
「了解です」真紀は言った。
二階堂は頷き、今度こそ去った。
ドアが閉まった。
音は小さかったが、部屋全体が一斉に息を吐いたかのようだった。
私は椅子に座り、今閉まったばかりのドアをじっと二秒見つめてから、ゆっくりと一言吐き出した。
「絶対に気づいてる」
真紀はその場に立ち、あの荒唐無稽なタイトルの報告書を手に持ったまま、私に一言だけ返した。
「半分知られている方が、全部知られるより厄介だ」
「それがどういう結論なの」
「実務経験」
私は真紀を見上げた。
生徒会長としての冷静さはまだ完全には引いていなかったが、二階堂が去ったことで、真紀の目の奥で一本の線がようやく少し緩んだ。緩んだとはいえ、次の瞬間には書類の束を机に置いていて、私はすぐに分かった。
終わった。
本当の報いが来た。
「シモ」真紀が呼んだ。
戦場に送り込まれる感覚があった。
「何?」
「こっちに来て」
「もし真紀が言おうとしてるのが、『さっき私たちは危うく――』なら」
「違う」
「よかった」
「公文書の話だ」
……公文書の方が、ある意味では逃げ出したくなる。
私は椅子から立ち上がり、机のそばへゆっくり歩いた。近づいて初めて、机の上が普通の混乱ではなく、文明社会が紙で作り上げた地獄の光景だと気づいた。
左右それぞれ三つの山、真ん中にはバインダーが二冊。回収票、受領書、臨時クラス分け名簿、式典の流れの変更メモ、部活の施設使用申請、その上には「本日のカフェテリア特別供給の調整について」という通知まで乗っていた。
頭皮が粟立った。
「これ、全部今日の分?」
「今見えているのは全部そう」真紀は言った。
「見えていない分は?」
「まだ届いていない」
……連邦は救いようがない。
真紀は一番上の一枚を抜いて私に渡した。
私はタイトルを見た。
『開学式散場後における下級生の局部集結及び視線偏移事案初期記録』
私は黙った。
もう一度読んだ。
相変わらず荒唐無稽だった。
「これ、誰が書いたの?」
「風紀がタイトルをつけた」
「二階堂、小説を書くことを考えてみてもいいんじゃない? このタイトル、一部の新聞より絵になってる」
真紀の口角がごく軽く動いた。
「たぶん、一番読まれない小説になる」
「そうでもないよ」私は書類を下ろした。「規則に打ちのめされるのが好きな読者層がいるかもしれない」
「それは読者じゃなくて、マゾヒストだ」
私は笑いそうになった。
だが笑いが出かかった瞬間、胃が正直に一声鳴いた。
部屋が一秒静まった。
私は無表情だった。
真紀も無表情だった。
私の胃は、人体の器官というものが場の空気を読む能力を持ち合わせていないことを、非常に誠実に証明した。
真紀は下を向いて引き出しを開け、中から何かを取り出して私に投げてきた。
私は反射的に受け取った。
小さなパン一つと、常温の牛乳一箱だった。
私は少し固まった。
「……真紀早くから準備してたの?」
「シモが来たら渡そうと思ってた」真紀の口調は平坦だった。「別のことを先にしてしまったから」
「別のこと」の四文字がこんなに淡々と言われると、かえって耳の根が熱くなった。
「真紀」
「何?」
「犯行現場を流れ作業みたいに言うの、本当に上手いよね」
「規則は外にある」真紀は私を見た。「さっきも言ったでしょ」
……くそ。
この人は、冷静にこういう言葉を繰り返す時の方が、さっき私を引きずり込んだ時より始末が悪い。
私は牛乳を机の角に置き、パンの袋を開けた。
「で?」食べながら言った。「真紀は放送で私を呼び出して、半分は会いたかったから、もう半分は無賃労働者が必要だったから?」
「無賃じゃない」真紀は素早く答えた。
「ほう?」
「食事を提供してる」
私は手の中の小さなパンを見下ろし、言い返せなかった。
この世界に、「彼女を生徒会に残業させる」ことを正式な雇用計画のように言える人間は、そうそういない。九島真紀がそれをやると、妙に筋が通っていて、私はジュースも一本追加で要求すべきかどうかを考え始めてしまうほどだ。精神的損害に対する補償として。
真紀は書類を私の方へ押した。
「シモ先にこの三件を見てくれる?」
「なんで私?」
「一つ目、シモは当事者だから」
「その立場は辞退したい」
「二つ目、シモは生徒会の大半のメンバーより記憶力がいいから」
「それ、褒め言葉に聞こえない」
「三つ目」真紀は少し間を置き、私を見上げた。「私はシモにここにいてほしいから」
私の手の中のパンが宙で止まった。
真紀がこれを言う時の口調は、公文書の注釈を読むのと同じくらい平坦だった。だからこそ、防ぎようがない。
媚びでもなく、弱みを見せているわけでもなく、わざと誘っているわけでもない。
ただ事実を言っているだけだ。
私はシモにここにいてほしい。
私は二秒黙ってから、そのパンを一口噛み、口の中に言葉を混ぜながら言った。
「真紀は告白と強制徴用を同じ作業フローに入れてると、いつか事故が起きるよ」
「もう起きた」真紀は言った。
「どれのこと?」
「さっき、二階堂に見つかりかけた件」
私は危うく詰まりそうになった。
会長はこんなに平然と補足できるのか。この人は普段は動かないが、動いた時は急所を狙う。
私は黙って牛乳を開けて一口飲み、瓶ごと真紀の机に叩きつけたい衝動をようやく押さえ込んだ。
もちろん、想像だけだ。生徒会長への暴力行為で今日二件目の正式報告書の主役になりたくはない。
「分かった」私は椅子を引いて真紀の机の前に座った。「何をすればいい?」
真紀は最初の書式を開いた。
「今朝の校門から大講堂の散場前まで、時系列で一度話して。特にバス、風紀、後輩の集まりの部分は、細かければ細かいほどいい」
「これはもう恋愛じゃなくて、調書を取られてる気分なんだけど」
「恋愛と調書作成は矛盾しない」
「これが外に漏れたら、生徒会の評判が終わる」
「だからシモは漏らさない」
私は真紀を見た。
真紀も私を見た。
それから、どちらかが先に少しだけ笑った。
ごく短く。
この昼間で唯一、本当に力が抜けた一秒だった。
残念ながら次の瞬間、机の上の紙の山が、その厚みで私たちに思い出させた。ロマンスはロマンス、連邦の行政体制はまだ死んでいない。そして今日は明らかに、全員を道連れにして生き続けようとしている。
私はため息をついて、ペンを取り上げた。
「行こう」私は言った。「どこから始める? 真紀が放送で私の昼食の権利を剥奪したところから? それとも私が全校の危険スポット扱いされたところから?」
真紀は別のペンを私に渡した。黒髪が肩の横から一筋流れ落ち、声は軽くて安定していた。
「シモが校門に入ったところから」
私はペンを受け取り、指先が真紀の手に触れた。
ほんの一瞬。
どちらも引くのが遅すぎたわけではなかった。
でも、あの触れ方は、さっきのドア脇のキスよりも、何か共犯関係の印のように感じた。
だから私はうつむいて、荒唐無稽なタイトルの書式を見つめ、一つのことをひどくはっきりと理解した。
今日の昼食は、まともなものは食べられないだろう。
そして、これからしばらくの間、自分の社会的死に関する書面説明を補足しながら、危うく私を長椅子に押し倒しかけた生徒会長の隣に座り続け、これが全部ただの正常な行政手続きだというふりをしなければならない。
連邦軍校の新学期は、初日から人間を人間扱いする気がない。
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




