166.二学期始業 1
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
学校の大講堂に座って開学式に参加する。本来なら、ごく普通のことのはずだ。
四方八方からの視線を無料の展示品のように浴びず、声を潜めているつもりで実はプロジェクターのファンよりうるさいヒソヒソ話の連続攻撃を受けていなければ、の話だが。
連邦軍校の大講堂は広い。「秩序」という二文字を建築資材にして直接壁に流し込んだかのように広い。整然と並んだ座席、過剰なほど真っ直ぐな通路、演壇を照らす取調室のようにまぶしい白い光、そして上方に掲げられた、正常な人格形成を阻害するほど巨大な校章――そのすべてが警告している。今日は開学ではない。新たな集団教化プロセスの起動儀式なのだと。
そして私、星野シモは、この大規模な教化儀式の中段やや後ろの席で、普段より背筋を伸ばして座っていた。突然学校に敬意を持ち始めたからでも、式典の雰囲気に感化されたからでもない。少しでも気を抜けば、後ろで私をネタにコソコソ話している新入生どもを、一人ずつ席からつまみ出したくなるからだ。
壇上では、九島真紀が安定した出力を保っていた。
二年生の学生代表であり、新生徒会長でもある真紀が演壇の前に立つ姿は、根本的な意味でルール違反だった。
校則違反という意味ではない。「こういう人間が権力の前に立つと、権力そのものが少し高級に見えてしまう」という類の違反だ。
今日の彼女は制服をひどく清潔に着こなし、肩のラインは無駄がなく、声は高くないが、よく通った。わざとらしい落ち着きではない。どうすれば全員の耳を引き寄せられるかを知り尽くしており、それでいて決してひけらかしているようには見せないのだ。
演壇の白い光が彼女の顔を照らし、その過剰なまでに冷静な美しさをさらに際立たせていた。
私は壇上の真紀を二秒見つめ、それから無理やり視線を引き剥がした。
仕方ない。
これ以上見ていると、開学式にはふさわしくない記憶が頭の中で勝手に再生され始める。
例えば、昨日の彼女が近づいてきた時の距離。
例えば、彼女が話した時に耳元をかすめた息遣い。
例えば、講堂に持ち込んで校歌と一緒に再生するべきではない、いくつかの記憶。
だから私は、意識を強引に現実へと引き戻した。
現実はといえば、私の前に座っているヘートヴィヒもまた、見られていた。
これは普通だ。
彼女は特待生で、身分も敏感で、おまけに群衆の中に縮こまって背景と同化するようなタイプではない。彼女はただ静かにそこに座っているだけだが、銀金色の髪は講堂の照明の下で淡い冷光を放ち、背筋は真っ直ぐに伸び、首から肩へのラインは凡人を辱めるためにデザインされたかのように洗練されていた。皇女の基準からすれば、今日の彼女は慈悲深いほど控えめだった。
だから彼女が見られるのは、完全に理解できる。
だが、その後ろに座っている私が見られるのは、どう考えても普通ではない。
さらに異常なのは、私の耳元で囁き合う下級生たちが、その鑑賞対象を皇女殿下だけに限定する気がないことだ。
「ヘートヴィヒ皇女、すっごく綺麗……」
「ね、ヤバいよね」
「その後ろに座ってる銀髪のイケメンも最高なんだけど」
……ん?
イケメン? どこに?
私は無意識に左右と斜め前を見回した。
いない。
「最高」と形容する価値のある顔面を持った男子など、一人もいない。より正確に言えば、この列に座っている男性同胞のほとんどは、現在二つの状態のどちらかにある。模範的な標本のように座る努力をしているか、自分の葬式に無理やり参加させられた遺族のように座っているかだ。
「やっぱり気づいた? 足めっちゃ長いよね、モデルみたい……」
「ちょっと、声大きいって」
「てかマジな話、私去年あの人見たことある。あの人、女子だよ。去年入ってきた時はまだ小柄で、可愛かったんだから」
……ああ。
なるほど、その不運な美男子は私のことか。
私は一瞬、ツッコミを入れる気すら失せた。
この世界が私にしていることは、もはや「くそっ」の一言で解決できるレベルではない。これは人格の尊厳に対する、長期的な慢性実験に近い。まず変人ばかりの学校に放り込み、次に十四歳という年齢で、見知らぬ後輩から観賞用イケメンとして扱われるという社会的死を体験させるのだ。
そして、その声はまだ耳に流れ込み続けていた。
「でも、あんなにイケメンになるのは反則でしょ……」
「それな」
「足、舐めたい」
……おい。
そこの君。
君の発言は、もう思春期の正常なホルモン異常の範囲を超えている。学校のカウンセリング室で個別に面談を受けるべきレベルだぞ。
私のこめかみがピクリと引きつった。
壇上では真紀がまだ話し続けていた。彼女の声はマイクを通して安定して響き、「新学期」「共同体」「責任」「自律」といった、並べた途端に消毒液の匂いがしそうな単語を、人間が飲み込める形にうまく包装していた。
一方、壇下に座る私は、七、八人の新入生による性別錯誤と正体不明の性癖の連携攻撃を受けていた。
神様。
もし本当に見ているなら、今日くらいはそのユーモアのセンスをしまっておいてくれないか。
私はついに耐えきれず、後ろを振り返った。
七、八人の下級生が同じ座席ブロックに身を寄せ合い、頭を寄せ合って、まるで国家機密でも共有しているかのような様子だった。
だが彼女たちが共有していたのは、私の足、私の顔、そしてある一人が明らかに構想し始めていた「足舐め計画」だった。
私は彼女たちを睨みつけ、今出せる最も不機嫌で、最も相手を黙らせるのに適した声で言った。
「後輩、静かにして」
彼女たちは一瞬で固まった。
二人は背筋をピンと伸ばし、一人は手元のパンフレットを落としそうになり、もう一人はポスターから本人が飛び出してきて名指しされたかのように目を丸くした。
上等だ。
ようやく静かになった。
私は前を向き、再び演壇に視線を戻しながら、この世界もまだ底の底まで腐ってはいないかもしれないと思った。
だが、彼女たちが静かだったのは、およそ三秒間だった。
本当に、せいぜい三秒だ。
四秒目から、後ろでさらに声を押し殺した、しかしさらに興奮した声が聞こえ始めた。
「見た!?」
「見た見た、マジで超イケメン……」
「近くで見るともっとヤバい」
「女子だって言ってなかった?」
「そうだよ、だから余計にヤバいんじゃん」
「あんなの男子の存在意義なくなるって」
私は無表情のまま座っていた。
今なら理解できる。なぜ一部の軍事組織が精神麻痺の訓練を取り入れているのかが。ある特定の状況下では、魂を一時的に家出させない限り、合法的な範囲で席に座り続けることが不可能になるからだ。
さらに悪いことに、周囲の他の方向から射抜くような視線を感じ始めた。
一部は後列から。
一部は斜め前から。
そして明らかに近くの男子たちからのものもあった。
その手の視線には、嫌というほど見覚えがある。
大意はこうだ。
なぜだ。
どういうつもりだ。
お前は一体どっちの味方なんだ。
それと、女子の市場まで根こそぎ奪っていくのはやめてくれないか。
勘弁してくれ。
私は開学式に参加しに来ただけで、連邦の青少年の性指向と審美眼の危機を象徴するサンプルになりに来たわけではない。
私は深く息を吸い込み、怒りを必死に抑え込んだ。突然大人になったからではない。壇上で発言している人間が、九島真紀だからだ。
もし今私が振り返ってブチ切れれば、講堂中の視線が三秒以内にこちらに集中し、ついでに壇上の真紀にも、こちらでどんな低能な劇が上演されているかを見せつけることになる。
もっとも、彼女はとっくに気づいているだろうが。
そう思うと、無意識に壇上へと視線が向いた。
真紀はちょうど原稿を次のページへめくるところで、その動作は急ぐ様子もなかった。彼女の視線が前列から中後段へと一周し、ごく自然に会場全体のペースをコントロールしているように見えた。だが、今学期の素行点を賭けてもいい。あの視線が私の列を通り過ぎた時、半拍にも満たない時間、確かに止まった。
本当に半拍未満だ。
傍観者には絶対に気づかれない短さ。
それでも、私には彼女が見たのが分かった。
見慣れすぎているからだ。
彼女が口に出さなくても、その一瞥に込められた三つの意味がだいたい読み取れるほどに。
第一、また何かあったの。
第二、大人しく座ってなさい。
第三、式が終わったら後で聞くから。
……本当に鬱陶しい。
壇上からちらりと見られただけで、その意味を瞬時に翻訳できてしまう。この種の「阿吽の呼吸」というやつは、感情と同じで、理不尽にこちらの戦略的主導権を奪っていくから厄介だ。
あいにく、私の前に座るヘートヴィヒも後方の騒ぎに気づいたらしかった。
彼女はわずかに首を傾けた。完全には振り向かず、ほんの少しだけ顔を横に向けた。
「後ろ、ずいぶん賑やかね」ヘートヴィヒは声を潜めて言った。
天気の感想を言うような、ひどく平然とした口調だった。
彼女の後頭部で規則正しくまとめられた長い髪を見つめながら、前の座席の背もたれに額を打ち付けたい衝動に駆られた。
「賑やかじゃない」私も声を潜めて返した。「私が校内限定の展示品にされかかってるだけ」
ヘートヴィヒは一秒黙った。
そして、ごく軽く笑った。
薄く、短く。だが、私には確かに聞こえた。
「それも特待生の待遇の一種かしら?」
「もしそうなら、返品したい」
「残念ながら、連邦軍校にクーリングオフ制度はないはずよ」
「あんたの口からその台詞が出ると、特別人間味がないね」
「褒め言葉として受け取っておくわ」
ほら。
これが一番腹立たしいところだ。
この皇女殿下は普段あんなに冷え切っているくせに、たまにこういう味気ない一言を投げてくる時、その殺傷力は異常に高い。ナイフがずっと刺さっているのではなく、痛みに慣れた頃を見計らって二度目を突き立ててくるようなものだ。
後ろの新入生たちは、私がヘートヴィヒと話しているのを見て、またしても集団で呼吸を乱した。
小さな、息を呑む音まで聞こえた。
いい加減にしろ。
あんたたち、私と皇女を脳内でどういう関係に仕立て上げてるんだ。
さらに鬱陶しいのは、彼女たちの脳内補完が半分だけ当たっていることだ。残りの半分の真実は、今まさに壇上で背筋を伸ばし、全校生徒の視線を浴びながら、極めて真面目な口調で「学生自治の責任と義務」について語っている。もし今私が実際の関係を公表したら、この講堂全体が開学式から暴動の予行演習へと一気にグレードアップするだろう。
真紀の挨拶が終わりに近づいた。
「――新学期において、皆様が与えられた要求を果たすだけでなく、互いのために責任を負い合うことを学べるよう願っています」
この言葉が出た瞬間、講堂は半拍静まり、それから拍手が沸き起こった。
私は手を叩きながら、心の中で冷笑した。
互いのために責任を負い合う。よくもまあ綺麗事を。
昨夜、私をベッドの端に押し付けて動くのを許さなかった人間が、今日壇上に立って全校生徒に「責任」を語る。この光景は、校史館に展示できるほど立派で正当だ。連邦が最も得意とするのは、やはり包装だ。恋人でさえ一秒で生徒会長に切り替わり、自分と私情は一切無関係であるかのように語れるのだから。
……そうは言っても。
真紀が今日、機嫌がいいことは私にも分かった。
声を出して笑うような「機嫌の良さ」ではない。リズムが滑らかで、息づかいが安定していて、そこに立っているだけでこの場が彼女のものだと分かる、そういう状態だ。この状態の真紀は厄介だ。うっかり長く見つめてしまうと、「ああ、この女は上に立つのが腹立たしいほど似合う」と思い始めてしまうからだ。
壇上の脇では、学校の幹部たちが次の進行の準備を始め、拍手が次第に収まり、椅子の擦れる音がパラパラと響き始めた。後ろの新入生たちもようやく式典の進行に注意を戻すだろうと思った矢先、小さく折り畳まれた紙が、私の背もたれの横を軽く突いた。
目尻がピクリと動いた。
誰だ?
私は正座の姿勢を崩さず、指先だけでその紙を挟み取り、うつむいて少しだけ開いた。
そこにはこう書かれていた。
『先輩、さっきはうるさくしてごめんなさい。でも先輩、本当にかっこいいです。ヘアケアの製品、何を使ってるか教えてもらえませんか?』
私はその紙切れを見つめ、丸二秒動けなかった。
感動したからではない。
この事態が、セクハラなのか、デマの拡散なのか、ナンパなのか、それとも純粋な美容相談なのか、即座に判断できなかったからだ。
結局私はペンを取り出し、紙の裏に一言だけ書いた。
『まず静かにすること。それからヘアケア』
紙を折り畳み、後ろへ渡した。
少しして、後ろから抑えきれずに漏れた、かえって目立つ息を呑む音が聞こえた。
上等だ。
どうやら今日は本当に逃げられないらしい。
さらに悪いことに、隣の男子たちの私を見る目が「不快」から「グラウンドに引きずり出して決闘したい」へと正式に昇格していた。中にはこっそり背筋を伸ばし、自分も髪を銀色に染めれば尊厳を取り戻せるのではないかと考えているような奴までいた。
頼むからやめてくれ。
連邦軍校はすでに十分混乱している。模倣に失敗した銀髪の雄性災害をこれ以上増やす必要はない。
その時、壇上の進行が新入生の紹介へと移った。
ヘートヴィヒが起立して挨拶を促され、全場の視線が自然とそちらに集中した。彼女が立ち上がる動作は残酷なほど美しかった。何千もの目で見られる時、肩をどう落とし、顎を何度上げ、視線をどの高さに置けば、傲慢に見えず、かつ卑屈にも見えないかを、幼い頃から知っているかのようだった。
拍手が鳴り響いた。
私の後ろの新入生たちもそれに合わせて手を叩き、ひどく熱心だった。
そして、誰かがごく小さな声で付け加えた。
「前には皇女様、後ろには王子様。この列、マジで神席すぎない……?」
私は目を閉じた。
三秒。
三秒でいい。
精神的に三秒間だけここから離脱させてくれれば、私はまだ人間でいられる。
だが神様は明らかに、私の今日の苦難のノルマはまだ満たされていないと判断したらしい。ヘートヴィヒが座った後、司会者の次の言葉が、もう一つの特待生関連の説明に直接移り、私まで強制的に全場の認識範囲に再び引きずり出されたのだ。
いくつもの視線が、再びバサッとこちらを掃いた。
前からも、横からも、後ろからも。
斜め後ろに座っていてさっきから私を睨んでいた男子でさえ、今は驚きと不満が入り混じったような顔をしていた。運命が今しがた彼にこう告げたかのようだ。「残念だったな。お前はこれからしばらく、『あの超イケメンは実は女子で、しかもお前よりモテる』という現実を受け入れなきゃならない」
私は突然、彼に少し同情した。
ほんの少しだけ。
なぜなら次の瞬間、後列の別の後輩が声を潜めてこう言ったからだ。
「ヤバい、もっと好きになった」
……結構だ。
同情は撤回する。
連邦はもう救いようがない。
式典は拍手、建前、紹介、宣誓、そして背もたれが擦れる音の中で転がり続けた。だが私にとって、この開学式の本質はもはや「新学期の始まり」ではなく、「どうやって後ろの人間を殺さずに、真紀が壇上から降りてくるまで耐え抜くか」になっていた。
私は再び視線を前に向けた。
真紀はすでに演壇の脇に下がり、他の校内幹部と一緒に立っていた。距離は遠く、光は白く、全員が校内誌に載せられるような標準的な姿勢を保たなければならない。だが彼女は何かを察したように、司会者が進行を引き継ぐ合間に、再びこちらへ視線を走らせた。
その一瞥は短かった。
でも私は突然、理由もなく少し安心した。
鬱陶しい。
この感覚が嫌いだ。周囲の視線にうんざりしているはずなのに、彼女が一度こちらを見ただけで、乱れた呼吸が自動的に収まってしまう自分が。
恋愛というものは、本当に軍事的価値が皆無だ。
ハイリスクで、ローリターンで、開学式で判断力を著しく低下させる個人的な災害だとさえ言える。
だが、仕方ない。
私はすでにサインして受け取ってしまったのだから。
だから私は椅子に座り、背筋を真っ直ぐに伸ばし、後ろの新入生たちが相変わらずこっそり送ってくる崇拝の眼差しも、隣の男子たちの増幅していく敵意も、前の皇女がもたらす注目の連鎖も、そして壇上の生徒会長が会場の秩序越しに送ってくる、私にしか分からないあのわずかな警告と安堵も、すべて完全に気にしていないふりをするしかなかった。
開学式はまだ始まったばかりだ。
そして私はすでに疑い始めていた。この学期は勉強するためのものなのか、それとも全校の誤解、嫉妬、愛慕、そして管理の狭間で、人間としての最低限の形を保つために努力するためのものなのか。
素晴らしい。
新学期初日、私はもう一度確認した。
この学校は、決して人材を育ててはいない。
まだ死んでいない人間を並んで座らせ、全員に見つめられた状態で、誰が崩れずに持ちこたえられるかをテストしているだけだ。
そして不運なことに、私の今日のテストの題目はこうだった。
「美男子」。
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




