155.孤独の氾濫 1
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
さっきまで連邦の各部門に公共財産として解体・検収されそうになっていた生還者たちと一緒に外へ出たとき、外の空気は意外にも熱を帶びていた。
それはとても馬鹿げたことに思えた。
ついさっきまで、あの建物の中は追悼、官僚の建前、泣き声、軍靴の音、カメラのレンズ、そして人間を再び書類のマス目に押し込もうとする高級なろくでなしどもでぎっしり詰まっていたというのに。ドアを押し開けると、外には陽光があった。
それも、宇宙も一緒に哀悼してくれているような厳粛な陽光ではない。ごく普通の、人間臭い、まったく空気を読まない昼間の光だ。
そして次の瞬間、その昼間は家族たちによって飲み込まれた。
本当に、飲み込まれたのだ。
それまでいくらか秩序を保っていた人だかりが、突然何かの神託を受けたかのように――あるいはもっと的確に言えば、連邦が犬のケージを開けるのをようやく許可された飼い主たちのように――一斉に群がってきた。
泣いている者がいる。名前を叫んでいる者がいる。走りながら転びそうになっている者がいる。戦艦の装甲よりも硬そうな高級な制服を着ているのに、突進してくるその顔は、次の瞬間にその場で地面にひざまずいて天地の神に感謝しそうな者がいる。
私はその場に立って、自分が追悼式から出てきたのではなく、巨大な遺失物取扱所のカウンターの前に押し出されたような気分になった。そしてスタッフが拡声器でこう叫んでいるのだ。
――落とし主の皆様、身分証をご提示の上、ご自身のお子様をお引き取りください。 ――破損、号泣、口の悪さによる返品・交換はいたしかねます。
そう考えると、私は危うく吹き出しそうになった。
そして、結局笑えなかった。
なぜなら、最初に引き取られていったのが、九島真紀だったからだ。
いや、真紀は「引き取られた」のではない。真紀が属している世界そのものが、直接彼女を迎えに来たのだ。
九島亜紀はいつの間にか真紀のそばに立っていた。その二人が並んでいる光景は奇妙だった。まるで精密に計算された対比図のようだ。一方はより冷たく、より内向的で、自分を一本の糸のように張り詰めている。もう一方は、泣いて、耐えて、そして今、再び自分をしっかりと鍵で閉ざした安定感がある。
周囲の人間が自動的に九島家の車のために道を空けた。その道に沿って視線をやると、そこには理不尽なほど長いリムジンが停まっていた。
あれはもう車ではない。 行政星のメインストリートで、ついでに平民の自尊心を轢き潰していく黒い交通建築物だ。
真紀は車に乗り込む前、こちらを一度見た。
名残惜しそうな視線でも、少女漫画のような振り返りでもない。真紀のその一瞥は、確認に近かった。――生きているわね。よし。じゃあ、とりあえずこれで。
私は真紀に手を振ろうとしたが、亜紀が先に真紀のために車のドアを開けた。その動作はとても自然で、自然すぎて私は不意に気づかされた。いわゆる「家がある人」というのは、抱きしめてくれることでも、泣きながら名前を呼んでくれることでもなく、自分が近づく前に、すでに誰かが車のドアを開けて待っているということなのだと。
……こういうところは、本当に嫌になるくらい鼻の奥がツンとする。
私は視線を逸らし、ちょうどアッシュが反対側から離れていくのを見た。
アッシュの側は、またまったく違う画風だった。
九島家が「高級な文明の礼儀で包まれた家」だとするなら、ヴァンダー家は「立ち入り禁止、ここでは父子の再会すら作戦会議のようだ」だ。
バイヤー・ヴァンダー提督はそこに立ち、肩のラインは艦橋の甲板を校正するのに使えそうなほど真っ直ぐだった。アッシュが歩み寄り、二人の間には激しい動作も、抱擁も、「息子よ、よく耐えたな」といった、人類が自分が人類であることを認めたがる時に発するような言葉もなかった。
バイヤー提督がただアッシュを一瞥し、アッシュもバイヤー提督に向かって頷いただけ。そして二人は前後に並んで、別の方向へ去っていった。
凍りつくような光景だ。
しかし奇妙なことに、私はそこに感情がないとは思わなかった。
抱きしめてくれるのが家である人もいる。 背後の道を先に綺麗に掃除しておいて、振り返らなくていいようにしてくれるのが家である人もいるのだ。
本当に嫌になる。 今日の私は、追悼式の大量の涙に浸かりすぎて脳に水が入り、この権力者家族たちの感情分析レポートでも書き始めているらしい。
次はジェスだ。
ジェスのほうは、ずっと普通だった。あるいは、ジェスの基準からすれば、すでにかなり感動的だと言える。
ジェスの両親はジェスを見るなり、二人揃って飛びついてきた。ジェスは最初は強がって、「大丈夫だってば」「ちょっと恥ずかしいんだけど」みたいな台詞を口の端に用意していたはずだ。しかし、抱きつかれた途端、顔の半分が崩れてしまった。
ジェスのような人間の最も厄介なところはこれだ。普段は口に飛び出しナイフを仕込んだ小さな折りたたみナイフのようなのに、本当に自分に属する場所に出会うと、その鋭利さの奥にある、実はまだ柔らかい内層を突然見せてしまうのだ。
ジェスの母親はジェスの髪を撫でながら、何かを口走っていた。ジェスの父親は、大人の尊厳を保とうとして結局失敗し、ジェスを丸ごと自分の方へ引き寄せた。ジェスは顔を上げたとき、ちょうど私と目が合い、なんと白目を剥いてみせた。まるでこう言っているかのようだ。
――何見てんのよ、他所の家が正常に機能してるのを見たことないわけ?
私はジェスに一言返したかった。ええ、本当にないわ、と。 でも結局、私はジェスに向かって手を振るだけに留めた。
それからDだ。
……Dのほうは、もはや家族の迎えではない。 部族による戦神の回収だ。
誓って言うが、Dの家族は少なくとも十数人はいた。兄弟、叔父、伯父、叔母、従兄弟、あるいは何なのか私にはまったく区別がつかないが、とにかく全員が、治安はあまり良くないが音楽のビート感だけは最高な外環コロニーから直接転送されてきたみたいだった。
服は一人残らず個性的で、チェーンの数は一人残らず多い。並んで立っていると、星間放浪系のラップグループがニューアルバムを出す準備をしているみたいだった。
Dは真ん中に立ち、普段の「俺は揺るがない」という表情を必死に保とうとしていたが、次の瞬間には左右から兄弟か従兄弟か分からない連中に首をガッチリと組まれ、背中をバンバン叩かれ、まるで戴冠式を終えたばかりの、流刑に処せられたばかりの王のようになっていた。
その光景の荒唐無稽さはあまりにも説得力があり、私は危うく吹き出しそうになった。
今日が生還者の解散現場ではなく、マフィアのファミリー感謝ディナーだったなら、Dは群衆に担ぎ上げられて主賓席に座らされ、背後で重低音のスピーカーが鳴り響いていただろう。
Dは車に押し込まれる前、振り返ってこちらに向かって、元気でな、なのか、またな、なのか分からないハンドサインを出した。
私はDに向かって頷いた。
正直なところ、小惑星の港のバーをひっくり返せそうな連中に囲まれているDを見て、私はふと、この宇宙には少なくとも少しの公平さはあるのだと思った。Dのような人間には、車のドアから音が軋むほど人を詰め込むような家が似合っている。
一方、ロイと蘭のほうは、まったく別の画風だった。
両家の親が、どういうわけか、同じ場所で鉢合わせてしまったのだ。
ロイと蘭はもともとそれほど離れて立っていなかった。そこへ両家の大人が顔を合わせ、挨拶を交わし、互いの子供が生きていることを確認し合う。現場は瞬時に、人迎えの場から大規模な社交事故へと切り替わった。
ロイと蘭は隣に立ち、頭の低さを競い合っていた。あれはもう首ではなく、何かの折りたたみ式の生存構造なのではないかと疑いたくなるほど低かった。
その光景を見て、私の頭に最初に浮かんだのは、なんとこんな考えだった。
――この展開だと、もしかして将来、本当に結婚式の酒が飲めるんじゃないか?
私は自分の想像にむせそうになった。
地獄の門から帰ってきたばかりで、隣ではまだ泣いている人がいるというのに、真っ先に他人の結婚式の段取りを考えてしまうなんて、私の良心は軍法会議にかけられるべきだ。でも、本当に堪えられなかった。
その場で蒸発したそうなロイの表情と、床の隙間に自分を埋めたそうな蘭の様子は、あまりにも喜劇的だった。
トラウマに対する人類の防衛メカニズムというのは本当に素晴らしい。泣く者がいて、抱き合う者がいて、沈黙する者がいて、そして私はここに立って、同級生の結婚式の披露宴の進行を考えている。
文明とは、まさに文明だ。
私はもう一度周囲を見渡したが、アカリの姿もエヴリンの姿も見えなかった。
おそらくアカリは、どこかの技術官の家族にその場で引き取られ、ネジが一本でも欠けていないか検査されているのだろう。エヴリンは、システムのシャットダウンのように静かに、風一つ余分に起こさずに立ち去ったのかもしれない。分からない。二人とも本当に先に帰ったのかもしれないし、単に私の立っている位置から見えないだけかもしれない。
花火のように連れ去られる者もいれば、システムの通知欄のように一瞬光って消える者もいる。 彼女たちはたぶん、後者だ。
もう一周探そうとしたとき、背後から声がした。
「あら」
その声には、わざと軽く作ったような驚きが混ざっていた。ハイヒールを履いて地雷原を歩きながらも体裁を保っているような声だ。振り向くと、アイダが立っていた。隣にはカランド・ローゼンがいる。
国防委員長本人は、私が想像していたよりもずっと国防委員長らしかった。
一目見て畏敬の念を抱くような伝説的な人物ではなく、制度の中で生きることに長け、正しい場所で適切に太り、制服を「中庸を保ち、決して越権しない」という八文字がそのまま体に張り付いているように着こなす中年男性だ。
カランドは少し恰幅が良く、ボタンは礼儀正しく留められており、顔に浮かぶ笑顔は高級官僚の標準装備だった。それを偽の笑顔とは呼べない。なぜなら、あまりにも安定して偽物であるため、それはもう一つの「本物」になっているからだ。
カランドは私を見ると、なんとわざわざ一歩前に出てきた。
「君が星野さんだね?」カランドは言った。「今回は本当に君のおかげで、娘が助かった」
私は一瞬固まった。
こういう大人物が、こういう構文で私に話しかけてくる破壊力は、戦艦がティースプーンでプリンを食べているのを見るのに似ている。ありえないことではないが、人間は半秒ほどフリーズする。
「いえ」私は無意識に背筋を伸ばした。「アイダ先輩には何度も助けられました。私の方こそ、アイダ先輩にきちんとお礼を言うべきです」
口から出た瞬間、私は自分の舌を噛み切りたくなった。
文語的すぎる。
あまりにも文語的で、喋っているのが私ではなく、社交の場での生存を専門とする見知らぬ魂が私の中に宿って、発声器官を乗っ取ったのではないかと疑うほどだった。
案の定、アイダの表情がすぐに微妙になった。
「星野」アイダが言った。「そんなに気取った言葉遣いをしないで。鳥肌が立つわ」
私は顔色を変えずに言い返した。「先輩、これを基本的な礼儀と呼ぶんです」
アイダは私を見た。その目は平坦で、毒があり、そしてとても馴染み深いものだった。
「あなたの基本的な礼儀は、全部Fワードから始まると思っていたけれど」
「……」
私は黙った。
アイダの隣で、カランドが明らかに吹き出しそうになったが、長年の公職の訓練によってその口角の弧を強引に押し殺した。その瞬間、私はなぜアイダがああいう風に育ったのか、不意に理解した。
遺伝子というのは本当に恐ろしい。ある家族は目を遺伝させ、ある家族は「相手をぐうの音も出ないほど追い詰めながら、それでも端正さを保つ」という能力を遺伝させるのだ。
「とにかく」カランドは最後に私に向かって頷き、さっきより少しだけ正式な口調で言った。「ローゼン家は、記憶に留めておくよ」
短い言葉だった。
だがなぜか、先ほどの感謝よりも重みがあった。
私は「覚えておかなくてもいいです、覚えていても割引はしませんから」と言おうとしたが、アイダを見て、結局頷くだけにした。アイダはそれ以上何も言わず、ただ背を向ける前に私を一度見た。その一瞥には、普段の上級生としての模範解答的な距離感はなく、何かが短く緩んだような感じがした。本当に、ほんの一瞬だけ。
そして、アイダはカランドについて去っていった。
それだけだ。
十一人、本当に解散した。
整列もなく、最後の訓話もなく、「諸君、ご苦労だった」という安っぽい総括もない。さっきまで艦の上で何度死にかけたか分からない時間を共に耐え抜いた人間たちが、あっという間にそれぞれの姓、それぞれの血縁、それぞれのナンバープレート、それぞれの住所によって引き取られていった。
私はその場に立ち、ゆっくりと伸びをした。
肩を開くと、全身の筋肉痛も一緒に浮かび上がってきた。その瞬間、私は本当に「これで一件落着、めでたしめでたし」という気分を少しだけ味わった。安いアニメの最後の五分間、主人公が天を仰ぎ、隣で主題歌のイントロが流れ、「第一部 完」というテロップが出る準備が整ったような気分だ。
残念ながら、現実はアニメではない。
現実は、主題歌が流れる前に、制作陣が先にあなたの楽屋を解体し始めるようなものだ。
最後の車が走り去った後、交差点は突然、恐ろしいほど静かになった。
さっきまで家族、衛兵、運転手、秘書、護衛、そして人間を「正しい位置」に戻そうとする大人たちでぎっしり詰まっていた場所が、一気に空っぽになった。ビルの側面から風が吹き抜け、紙くずを少し巻き上げ、私の制服の裾も少し揺らした。
私はそこに立って、ついに、非常に愚かで、非常に正確な事実に遅ればせながら気づいた。
――みんな、家に帰った。 ――私だけが、この言葉を誰に対して成立させればいいのか分からない。
奇妙な感覚だった。
自分が孤児であることを、今知ったわけではない。
そのことはずっと前から知っている。連邦の公文書システムよりもはっきりと。私の両親は極めて効率的な方法で育児プロセスから退場し、借金と名前と後始末を私に押し付けて、勝手に死んだ。
それ以来、「家」という言葉は私にとって、他人の会話の中に存在する公共施設のようなものになった。普段は使わなければそれで済むし、他人が使っているのを見ても、その場で発作を起こすほどではない。
でも、今日は違った。
今日、私はそれが一つ一つ生えてくるのを見た。
真紀の、憲法を半分載せて走れそうなあのリムジンに生えていた。
アッシュとバイヤー提督の、一度頷くだけで道を空けさせる沈黙に生えていた。
ジェスの両親の、手を離したらまた娘が消えてしまうのではないかと恐れるような腕の中に生えていた。
Dの、星間ラップギャングのようでありながら、Dを宝物のように囲む家族の姿に生えていた。
ロイと蘭の、ただ並んで立っているだけで両家の大人が将来の休日の座席配置を考え始めるような混乱の中に生えていた。
アイダの、「ローゼン家は記憶に留めておく」という一言で、人を一族の座標に引き戻す口調の中にすら生えていた。
どれも違う。
どれもとても煩わしい。
どれも突っ込みたくなる。
でも、どの場所も私に思い出させるのだ。ああ、「家」というのは単一の物体ではなく、多くの面倒、多くの温度、普段は鬱陶しいと思いながらも、他人が手を伸ばせばあなたを引き取ってくれるもののことなのだと。
そして、私にはそれがない。
私には何がある?
いつの間にかひどく重くなった荷物が一袋ある。
雪風号と追悼式から生きて持ち帰ってきた骨が一つある。
私を実験体にした高級なろくでなし二人が残した、後遺症が二つある。
口に出せば多くの人を怖がらせて水も飲めなくさせるような経験が一連ある。
顔が一つと、名字が一つある。
それだけだ。
私は急に笑いたくなった。
おかしいからではない。こういうときに少し笑っておかないと、胸の奥にあるものが別の場所へ向かって成長し始めるからだ。それはとても厄介なものだ。涙でも怒りでもない。誰かが極細の針を使って、あなたの胸腔にゆっくりと穴を縫い付けているような感覚だ。
私は息を吸い込んだ。
風が少し冷たい。
交差点には誰もいない。遠くの信号機だけがいつも通り秒数に従って色を変え、まるで宇宙と行政システムが一致してこう言っているかのようだ。「あなたが死亡名簿から這い上がってきたばかりであろうとなかろうと、赤は赤、緑は緑。人生は信号に従って通行してください」
実に文明的だ。
私はそこに立ち、不意にカランドの「ローゼン家は記憶に留めておく」という言葉を思い出し、ジェスの母親がジェスの髪を撫でる手を思い出し、亜紀が真紀の車のドアを開ける動作を思い出し、Dが家族に担ぎ込まれそうになっていたのを思い出し、最後にはロイと蘭がうつむいて無理やり婚約させられそうな馬鹿な顔を思い出した。
私は自分が嫉妬しているわけではないと気づいた。
嫉妬というのは高級すぎる。
私はどちらかというと、ショーウィンドウの外に立っている人間に似ている。ガラス越しに、他人の家に一つ一つ灯りが点っていくのを見て、突然思い出すのだ。ああ、私にはノックするドアさえないのだ、と。
このときになって初めて、私は本当に理解した。連邦が人を解放したからといって、誰もが受け止められるわけではないのだと。
家に帰る者がいる。 戻るべき場所に戻る者がいる。 そして――私のように――ただ一時的に他人の手から、自分の手に戻されただけの者がいる。
私はゆっくりとポケットに手を入れた。指先が、硬いパッケージの角に触れた。たぶん、前に適当に突っ込んだ飴か、チェリーコーラのオマケのシールだろう。私はそれを取り出さず、ただ指先でつまんでいた。安っぽくて、価値のない、でも一応存在する証拠を握りしめるように。
少なくとも、私はまだ立っている。 少なくとも、今日はもう誰も私を追悼式に運び戻すことはできない。 少なくとも――
後になって知ったことだが、人は時に、結末とはまったく思えない場所で、ごく普通の言葉に突然刺されることがある。
その言葉は、私が心の中で自分自身に言ったものだった。
――そうか、帰る家がない人間は、解放されたとき、悲しみすら自分で引き取らなきゃいけないんだ。
私は空っぽになった交差点を見つめ、突然、全身がとても軽くなったように感じた。
リラックスした軽さではない。
人が何もかも失うと、その分重量も小さくなる、そういう軽さだ。
そして私は、その息をゆっくりと吐き出し、顔を上げて、頭上の連邦首都の過剰に清潔な空を見た。
「……まあいいか」私は小声で言った。「じゃあ、自分で帰るか」
言い終えてから、自分でもその言葉が哀れに聞こえるほどひどいと思った。
残念ながら、ここでは私が可哀想だからといって車のドアを開けてくれる人はいない。
だから私は足を前に出し、目的地と呼べるかどうかも分からない方向へ向かって歩き出すしかなかった。
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




